ハイキャッスル屋敷の死 (海外文庫)

  • 扶桑社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594075286

作品紹介・あらすじ

キャロラス・ディーンはゴリンジャー校長
から直々に事件捜査の依頼を受ける。校長
の友人である貴族のロード・ペンジが謎の
脅迫者に命を狙われているというのだ。さ
らに数日後の夜、ロード・ペンジの住むハ
イキャッスル屋敷で、主人のオーバーを着
て森を歩いていた秘書が射殺される事件が
発生。不承不承、現地に赴くキャロラスだ
ったが……捜査の進捗につれて次第に懊悩
を深める探偵がやがて指摘する事件の驚く
べき真相とは? 英国本格の巨匠による円
熟期の傑作ここに登場!〈解説・真田啓介〉

感想・レビュー・書評

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  •  久々のレオ・ブルース。いやあなんか現代ものばかり読んでいると、こういう正統派古典ミステリが新鮮だ。鼻持ちならないキャロラス・ディーンも健在でうれしくなる。成金富豪当主への脅迫状とそれに続く誤認殺人事件。芝居がかった一族の邸宅での暮らしぶりにあきれながらもディーンが現地に赴いて捜査に乗り出す。そのうち、脅迫を受けていた当主が殺されるという事件が起こって事態は急転。ディーンはいったい何をやっていたのか、いやいやそれをもが彼の周到な計画の範疇だったのだが、という成り行き。結末はまあありきたりで、解説でも触れられているように無理っぽい部分もあるが、古典ミステリとしてはきちんとまとまっていると思う。

  • 屋敷物が好きなので借りてみました。密室までいかない閉ざされた空間で次々と死体が発見され狂気と恐怖にのたうち回る。全然そういうのでなかった。書かれたのも結構前。1958。

    イギリス。確かにお屋敷で死体があがる。警察呼ぶのはちょっとね、と歴史教師の素人探偵が呼ばれる。自分なりに捜査。最後のニページ位で種明かし。ぬるすぎ。死体出てるのに警察呼ばないって変すぎ。あとがきでも、この小説のひどさを列記してるが、なんだかねえ。シリーズ物らしいから、一個位駄作あってもいいや、ってことなんですかねえ。今年のワースト候補。

  • 全体として何となく、もったりとして話の進行が悪く、結論もあまりぱっとしなかった。他のレビューをみるとシリーズ物で、他のほうがおもしろいようなので、読んでみようかな。

  • キャロラス・ディーンシリーズ。
    ゴリンジャー校長の友人に脅迫状が届いたと調査を依頼されたディーンは、一度は断るものの、その後殺人事件が起きてハイキャッスル屋敷に赴くことに…
    クラシックな本格で、全体として地味である。ゴリンジャー校長も登場するがいつになくシリアスな役どころだし、笑いが少ないのが残念。
    レオ・ブルースの作品の中では普通な感じかも。

  • 解説で自分が感じたことすべて書かれちゃってると、感想書きづらいな(笑) 端的に言うと、私がレオ・ブルースを好きな所って、会話や描写がウィットに富んだ秀逸なコメディである部分なのですよ。読んでてクスリと笑えるクラシカルな英国ミステリ。
    今作ではそれが皆無です。(やっぱりルーパートがいないと寂しいわ、という事なのかな……)
    作品として悪くはないんだけど、これが初レオ・ブルース作品ですって人がいたとすると「なんか普通」な感想になってしまうと思われるので、解説にもあるとおり、「死の扉」「ミンコット荘に死す」を読んだ後にこの作品を読むこと推奨ですね。

    あ、そうそう。このキャロラス・ディーンシリーズ 文庫の表紙のデザインの方向性が、東京創元社(死の扉)と扶桑社(ミンコット、ハイキャッスル)と出版社を跨がって揃えてきてくれてるのは凄く良いですね(黒+単色のビビッドな色使い)。ステキ。

  • 2016/10/10読了

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著者プロフィール

Leo Bruce
レオ・ブルース
1903年、ケント州イーデンブリッジ生まれ。本名ルーパート・クロフト-クック。さまざまな著作活動を行いながら、ブルース名義で1936年に最初の本格ミステリー『三人の名探偵のための事件』(扶桑社ミステリー)を発表。ビーフ巡査部長を探偵役とする長篇を8作刊行したのち、『死の扉』(創元推理文庫)で新たな探偵キャロラス・ディーンを登場させる。その後計23作のディーン・シリーズを遺し、1979年死去。

〈扶桑社ミステリーのレオ・ブルース作品〉
『三人の名探偵のための事件』
『ミンコット荘に死す』
『ハイキャッスル屋敷の死』
『ビーフ巡査部長のための事件』

「2022年 『レオ・ブルース短編全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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