日本一やさしい天皇の講座 (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594077211

作品紹介・あらすじ

◆二百年に一度の大事件。
◆天皇を知ることで「日本」が見えてくる

平成二十八年八月八日に天皇陛下のおことばによって議論がはじまった譲位問題は、国民が改めて天皇という存在について思いをいたすきっかけとなりました。そして、天皇陛下が譲位され上皇になられると、光格上皇以来二百年ぶりの大事件となります。そこで本書では三つの疑問に取り組みます。

 一、なぜ、天皇は必要なのか
 二、なぜ、皇室は一度も途切れることなく続いてきたのか
 三、そもそも天皇とは、そして皇室とはなんなのか

……どれだけの人がきちんと答えられるでしょうか。世界最長不倒の歴史を誇る皇室を知ることで、「日本」が見えてきます。百二十五代続く長い歴史のなかで、天皇はいかにして権力を手放し立憲君主になったのか。そして今回、論点となった譲位、女系、女帝、旧皇族の皇籍復帰の是非について、すべて「先例」に基づいて答えることで、日本人として当然知っておくべき知見を述べました。日本一やさしい天皇の講座のはじまりです。

感想・レビュー・書評

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  • 皇室の歴史を要点ごとに解説した上、なぜ天皇が必要なのか、皇室が長く続いてきたのはなぜなのか、そもそも天皇とは何なのか、という疑問に著者なりに答えている。
    東大憲法学の権威である宮沢俊義のせいで、現代日本人の多くは天皇について誤解している。天皇は戦前も戦後も変わらず国家元首だし、政治的決定権たる主権をもたない。
    なぜ皇室が長く続いてきたかといえば、タマタマだと著者はいうが、歴史上、皇室のピンチは何度もあり、その度に先人たちが知恵と努力で皇室を守ってきた。これから先、皇室が窮地に陥ったとき、今の日本人がこれを守っていけるかどうか、心配でならない。

  • 皇室とは?天皇とは?1400年以上一度も途切れることなく脈々と受け継がれてきた日本の皇室について、また影響力があった歴代の天皇について、とても分かりやすく書かれています。その歴史を踏まえた上で、今後の皇室のあり方について筆者の意見が展開されています。歴史を学んで答えを導き出す、というのは筋が通っていて良いのですが、文章の所々にややエキセントリックなことばが見られ嫌味な感じがしてそこだけが残念でした。

  • 天皇家の歴史を分かりやすく学べた。

  • 『日本一やさしい天皇の講座』

    ほぼ日書評 Day274

    平成最後、「生前退位」の是非が議論されていた時点での書。日本史における天皇の権威、特に武家政権時代に、一人の将軍を除いて、なぜ誰も自分が天皇になろうとしなかったのかを解く。1192年、源頼朝が将軍となり鎌倉幕府成立、イコール武家の時代が到来と考えてしまいがちだが、実際には頼朝は京都(公家)かぶれで、一方の義経は本当に偶然の勝ちを拾っただけだった、全戦全勝は足利義満、織田信長は最弱など、従来のイメージと異なる像が描き出されて興味深い。

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  • 倉本先生の本を読んで、思わず涙ぐんだのは初めてだろうな。

    単に、天皇とは、と言うことを勉強したくて手に取ったのだが、皇室と歴史、政治との関わりから説き起こし、最後はこの度の御譲位と、それによって炙り出されたもの、そうして日本とは何かと言うことを問いかける。

    憲法論議はするべきなのだと思う。
    内容を、本当に変えるべきかも含めてきちんと、日本をどうしたいかを、日本人が、考えなきゃ始まんない。

    今回も、悪徳司祭として宮澤俊義が登場。

  • まだ途中ですが、読みやすいです。

    嵯峨天皇についてもっと知りたいと思いました。

  • 序盤はなかなか興味深い内容だったが、どんどん単なる歴史や面白みに欠ける話になってしまい、終盤は飛ばし飛ばし読んだ。結局は最後の天皇譲位に対する著者の考えを述べるために、前知識としてそれまでの記述があったという事で、「日本一やさいい天皇の講座」というよりは、著者の「皇室論」の一種だったね。

  • KM2b

  • 博識あまりある倉山先生が、なぜ天皇は必要か?なぜ一度も途切れる事なく続いたか?天皇、皇室とはそもそもなんなのか?を読者にひもとくために初代からの歴史とその時代の権力者とのかかわりを要点を絞り解説してくれる。 不勉強な為、理解に至らぬところも多々あるが概ねの思いは伝わった。 終盤の天皇が独裁者でもなく傀儡でもなく立憲君主であるとの視点から、昨年8月の二度目の平成の玉音放送を受けて皇室典範を変えることは憲法四条に反しないという主張は説得力がある。

  • 確かに平易に書いてある。(「やさしい」という言葉はあまりに似合わない筆者なので、タイトル見るだけで疑ってしまった。丁寧に帯に顔写真がついてるのに、どの本も睨み付けてきてるので。)同じ主張を繰り返し書くことで語調を強めるのは十八番。その部分だけ印象に残ってしまう。よく調べてあるので、たしかに「やさしい」

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著者プロフィール

憲政史家

「2023年 『これからの時代に生き残るための経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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