死にたい夜にかぎって

著者 :
  • 扶桑社
4.06
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本棚登録 : 840
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594078980

感想・レビュー・書評

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  • どんなことでも「まぁいいか」で済ませることができる主人公、優しすぎる。
    他人に対する感じ方が自分と違いすぎた。同じ風に感じることができたらもっと違った人生になるのかな?

  • ヒンドゥー教の苦行僧はサドゥーと呼ばれる
    サドゥーは苦行により人々のカルマを打ち払うとも

    「死にたい夜にかぎって」はまさに文学のサドゥーだ
    赤裸々に性遍歴を抉り出しながら、綴り、そして祓う。
    吐き出した伏線をすべて回収し最後に解脱し昇華する

    とてもここには書けない自らの深いカルマを思いおこし
    少しイビツなサドゥーに託す

    どうしようもなく情けなくって、
    あきれるほど正直で綺麗な文章

    焦がれるジリジリした気持ちが背中を炙る

    読んでいる途中で竹原ピストルが歌う
    「野狐禅/自殺志願者が線路に飛び込むスピードで」
    が聞きたくなった
    ♪ナメクジみたいに 君の体を這う毎日
    ゴキブリみたいに 夜を這う毎日

    ただ、生きていくだけ 
    シンプルなことを教えてくれる1冊

    「モグラは穴を掘って太陽を探している
     ときに地へたどり着くが
     太陽を見た途端、眼は光を失う」
    ※エルトポより

  • 泥水を真水に濾過されていくみたいな話が満載(褒めてる)

  • 六年間、お互いに時間の無駄だったね。マジで。でも最高に楽しい時間の無駄遣いだったよ。ありがとう。

    著者の恋愛遍歴が主だが、最初から衝撃的なエピソードが続く。途中で中だるみする部分もあったが最後には泣かされてしまった。
    壮絶な幼少時代を送ってきた著者は、一般的な感覚から見たら不幸なのかもしれない。でも、それを「まあいっか」で済ませてしまえる強さがある。その分幸せにも鈍感なのかもしれないが。


    一緒に時間の無駄遣いができる友達、働き始めてからいなくなってしまった。自分の時間を安く切り売りしすぎて、時間の価値は無駄遣いできないほど貴重になってしまった。こんなんでええんか。

  • 思わず吹いた。

  • 2021.9.

  • 題名に誘われて手にしたけど時間をつぶすのに良い本でした。

  • Twitterで知り合った友人がプレゼントしてくれた本。
    登場人物が全員わたしとは全く交わりのない世界の人で、自分では手に取ることはないであろう本だったので、それはそれで読めてよかった。
    自伝的小説なので、リアルで良かった。

  • あっ、これ進研ゼミでやったところだ!と思い浮かべるほどにメンヘラあるあるエピソードが盛り込まれています。
    最初の車椅子のミキさんのエピソードが1番面白く、他のエピソードでそれを超えるものがなかったのが残念。
    居酒屋でサブカル仲間から想い出話を聞くような感じでゆるっと心地よく読む事ができました。

  • 優しいだけの男と寂しい女の思い出話。
    面白いんだけど、残らない。

著者プロフィール

爪切男(つめ・きりお)/作家。1979年、香川県生まれ。2018年、『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)でデビュー。2021年、『もはや僕は人間じゃない』(中央公論新社)、『働きアリに花束を』(扶桑社)、『クラスメイトの女子、全員好きでした』(集英社)と3か月連続刊行が話題に。

「2022年 『きょうも延長ナリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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