- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594079000
感想・レビュー・書評
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エッセイが上手な方ばかりで
これこそ 贈り物のようなエッセイ集です
その上 常々 贈り物を苦手とする私
あたたかな気持ちをそっと
さり気なく送り合うエッセイに
ほぉとため息が出ます
ドアのノブに ちょっとした贈り物をかけたり
手土産で一番うれしいもの
おすそ分けのことを
お福分けともいいますけど
こういう贈り物だよなぁ なんて詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
贈りものがテーマとなっている色々な作家さんのエッセイ(一部短編小説)集。
乾ルカさんの話がじーんときた。 -
「ほんの気持ちですから」と言われて差し出される贈り物やお土産など、ちょっとした心遣いが嬉しく感じられることがあります。でも、渡すものやタイミングに迷うことが誰にでもあるのではないでしょうか。そんな迷いを感じたことがあるならば、迷わずこの本を手にとってみてください。私のイチオシは、彩瀬まるさんの「きらきらゼリー」でした。
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いろんな方々の、贈り物に関するお話が
たくさん詰め込まれていた。
親しい人以外などに送る、TPOに応じた
贈り物って、考えてみたら意外に難しいかも
しれないな…。気難しいこと
考えず小歳暮なるものを、
気兼ねなく贈り物を探していきたい。 -
物を贈るとき、贈られるとき、作家さんはどうしてるのか、どんな気持ちなのか。それぞれの個性性格が見えて楽しいです。
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「贈り物」がテーマの、胸が温まるアンソロジー。エッセイ、マンガ、ショートストーリーと様々で、色々な味のお菓子をつまむような感覚で楽しめた。登場する食べ物がことごとくおいしそうで!その一部が「おいしいものリスト」として巻末に紹介されているのも嬉しい気づかい。
贈り物はもらうのもあげるのも楽しい。と同時に、選ぶ難しさ・もらう難しさを感じることもある。プラスの感情のみならず、そんなちょっぴりマイナスな感情もユーモラスに描かれていて、「ああそれ…わかるわかる」と共感しまくりでした。
決して物だけのやりとりだけではない「贈り物」、そういう意味で一番印象的だったのは、ペットへの思いが綴られた、乾ルカさんの「天使の名前の犬のこと」だ。乾さんは初読みでしたが、ぐっとくる文章を書かれる方だなと思った。
なんだかこの本こそが素敵な「贈り物」って感じがした。あえて包装しなくても、このカバー自体がラッピングっぽいもの(老舗菓子店のパッケージのような装丁でとても素敵)。著者の方々の気持ち、しっかり受けとめました。 -
贈りものには福がある。愛しくて、可笑しくて、ちょっと切ない、ちいさな贈りものがたり。朝吹真理子、彩瀬まる、いしいしんじ、今日マチ子ら16人の書き下ろしエッセイ&コミック&ショートストーリーを収録。
佐藤ジュンコさんが書いていると聞いたので図書館で借りた。
どの話も,うんうん,うなずきながら読みました。
嬉しいし,難しいし,でも,好きです,贈り物・・・。 -
贈り物をする時、いただいた時、折に触れて読み返すようにその贈り物に込められた思いを確認したい。一気読みしてはいけない本。
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「贈りもの」をテーマにしたエッセイ集だ。さまざまな作家や文筆家が寄稿していて、「贈りもの、大好き」という人と「苦手で苦手で・・・」という人にぱっきり分かれるのが面白い。
誰もが、「負担にならないちょうどいいレベルのものでかつ素敵なもの」が「ほんのきもち」のいい贈りもの、と考えているようなのも興味深かった。そんなに大多数共通で目指す理想がありながら、苦心惨憺するのが贈りものというものらしい。
贈った相手からの自分の評価を気にしてしまうからうまく選べない、というようなことを文月悠光さんという作家が書いていて、ああ、そうだよなぁと思う。相手のために贈っていながら自分のことが念頭にあるのではそもそも構えてしまって難しいのだ。
そんな中、読者から届いた一通の手紙に込められた贈りもの、をテーマにした鹿子裕文さんの実話らしき話が印象に残った。
その贈りものは自分の評価など気にせず、ただ相手のために差し出されたものだから、受け取った時にはっとするのだろう。
ふたりとも残念ながら著作を読んだことは無く、今回初めて知ったお名前なんだけれど、こういうアンソロジーのような体裁の本を読むと思わぬ出会いがあるのが面白いな。