逆転した日本史~聖徳太子、坂本竜馬、鎖国が教科書から消える~ (扶桑社新書)

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  • 扶桑社
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594079932

作品紹介・あらすじ

鎌倉幕府の始まりは、イイクニ(1192)でもイイハコ(1185)でもない。

「漢委奴国王」の金印は偽物だった?
生類憐みの令を出した将軍綱吉はじつは名君だった。
教科書変貌でひもとく、大人は知らない日本史新説!

「縄文人たちは竪穴式住居に住んで、狩猟生活をしていた」「聖徳太子は推古天皇の摂政として新しい国づくりを行った」「1192年、鎌倉幕府が開かれた」
学生の頃、歴史の授業で習った記憶があるだろう。しかし、新しい発見や歴史研究により、歴史も日々更新され「進化」している。
例えば、鎌倉幕府については、全国に守護・地頭を置いて武家政権を獲得したのが1185年、1192年は源頼朝が征夷大将軍になった年であり、いつ鎌倉幕府が成立したかについ

ては諸説あっていまだに定説がない。教科書でも2段階にわけて紹介している。また、冠位十二階の制や憲法十七条を定めた飛鳥時代のヒーロー・聖徳太子も、いまの教科書

では「推古天皇の改革に協力した」と脇役として書かれ、研究者の間ではその存在すら疑問視されている。江戸時代は「鎖国」といわれるが、付き合いをやめたのはスペイン

、ポルトガルだけで、オランダや中国、朝鮮とはそのまま莫大な取引きを続けていた。
本書では、高校教師歴27年、「世界一受けたい授業」でもおなじみ河合敦先生による、教科書を切り口にした歴史の新説や、教科書では紹介されない不都合な日本史などを紹

介する。あなたの知っている「歴史」はもう古いかも!?

感想・レビュー・書評

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  • 2019/8/18
    今までに教わってきたものが必ずしも歴史の事実であるとは限らないということ、また、変化していく分歴史にはさらなる面白さがあることを伝えてくれる内容だと思います。
    今までの歴史の常識や定説を疑う視点は必要だと思います。主には高校の教科書の比較と引用が使われていて、戦前や、戦後間も無くの記述と近年の記述の変化を比べてくれていますが、この変化を踏まえて小学校、中学校も歴史を教えていく必要があるんだなと思います。
    必ずしも結論が1つと決めつけるのではなく、あくまでも解釈の1つであって近年ではこんな説もあったりこんな研究成果もあったり、こんな調査が進められていたり…なんてプラスαで紹介することもできるんじゃないかと思います。
    今までの時代を形作ってきた人たちも人間だから、人間らしい側面とか、まあ、そうなりますよねぇ!みたいな人間味のあることとかたくさんあると思います。その中で事実としてあることと解釈として考えられることをバランスよくまとめていきたいなあと思わされました。
    教科書だけじゃなく、最新の研究成果などにももっと目を通していきたいなと思います。

  • “不思議なことに江戸幕府は、各藩の教育に口をはさまなかった。だから藩によって教育の方針や内容は大きく異なり、その状態が二百五十年以上も続いたことで、藩独自の士風というものが確立されていった。そしてそれは、近代になってから県民性として反映されていることも少なくない。”

    江戸時代は
    自分の生まれた藩のことを
    「クニ」と言っていた
    そして、「クニ」の一大事は

    昔から教育だった
    中でもユニークな教育をしていたと
    言われるのが「庄内藩」(現在の山形県)

    その教育方針は

    ・学業を強いることをしない
    ・個人の才能を伸ばす
    ・自主的に学べる環境づくり
    ・教師は子どもがあくびをしないような面白い授業をせよ

    そして教育と政治を一体のものとして考え、
    藩校の中で政務を行わせていた。

    まるで
    今、日本が必死で学んでいるような
    北欧諸侯の教育制度を想起させる内容だ。

    私たちは歴史から学べそうなことは
    まだまだありそうだ。

  • ちょうど一年前、ニュースを見てびっくり仰天!

    「坂本龍馬が教科書から消える」

    めっちゃショックでした。感情的には許せん。でも、「もともと教科書に載ってなかったのならしょうがないかも」なんて諦めの気持ちもありました。

    ところが、「それは嘘。戦前の国定教科書に坂本龍馬は登場している」と反論してくれたのがこの本の著者・河合先生でした。私は当時この記事をtwitterで発見。そうだったんだ。

    結局、この案に反発が多すぎて削減案を修正、坂本龍馬は残ることになりました・・・というニュースの顛末がこの本にまとめられてありました。

    すみません、当時も今もこの話はかなりショッピングだったので最初に書いてしまいましたが、この本の本当にメインな内容は「数十年前の日本史の教科書に載っていた内容は今やこんなに変わったよ」な話です。さらに「ぜひ教科書に載せたい話」「載せたいけど載せられないようなエロの入った話」も。

    確かに最近、歴史を学びなおしてみると邪馬台国はどうやら畿内説が有力になりそうだし、足利尊氏や源頼朝の肖像画は別人とか言われるし、聖徳太子はいなかったとか鎖国は本当は鎖国じゃなかったとか、さまざまな話を聞く今日この頃。

    最近興味があるのは「徳川綱吉は実は名君だった」という話。実際、トータルで考えたらそんなに名君とは思いにくいのですが、「生類憐みの令」を通して、現在にも通じる命の大切さという倫理観を確立しようとしたという意味ではこの人かなりの重要人物じゃない?って思うようになりました。

    学生時代に習った日本史からアップデートしたい方にぜひおススメです。

    あと個人的には第6章を読むのがとっても楽しかったです(笑)江戸時代のエロネタは楽しすぎる♪

  • ・歴史は研究により年々マイナーチェンジしていく。
    ・聖徳太子は政治の中心を担った訳でなく、推古天皇のサポート役。
    ・生類憐みの令での死刑者は僅か13件。綱吉は実は名君。
    ・蒙古襲来の絵巻は改ざんだらけ。中央の蒙古は書き足しの可能性有。
    ・坂本龍馬が教科書から消える?西郷隆盛・木戸孝允・大久保利通対比、歴史上、重要視されていない?

  • 興味をそそるのは最初だけ。教科書の変化を追う番組としては成立してる。モヤモヤして終わるネタがおおいのが残念。でも読んでよかった。

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著者プロフィール

河合 敦(かわい あつし)
1965年、東京都に生まれる。青山学院大学文学部史学科卒業。早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学(日本史専攻)。
多摩大学客員教授。早稲田大学で非常勤講師もつとめる。
第17回郷土史研究賞優秀賞(新人物往来社)、第6回NTTトーク大賞優秀賞、2018年雑学文庫大賞(啓文堂主催)を受賞。
『世界一受けたい授業』(日本テレビ)、『ぶっちゃけ寺』(テレビ朝日)などテレビ出演も多数。
主な著書に『日本史は逆から学べ!』(光文社 知恵の森文庫)『逆転した日本史』(扶桑社新書)『テーマ別で読むと驚くほどよくわかる日本史』(PHP)などがある。

「2019年 『世界一受けたい日本史の授業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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