ウクライナ人だから気づいた日本の危機 ロシアと共産主義者が企む侵略のシナリオ
- 扶桑社 (2019年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594082406
作品紹介・あらすじ
「北方領土をどうしたら取り戻せるか」はウクライナに学べ!
国際社会というのは厳しいもので、
おとなしい平和国家であっても、凶暴な他国から攻撃されることがあります。
ここまで似た状況にあるウクライナと日本は、同じ結末にたどり着く危険性が十分にあると思います。
ウクライナに対して用いられたロシアの共産主義的手法は、今、中国によって日本に対して用いられています。
その最も顕著な例が沖縄と尖閣諸島です。
沖縄は第二のクリミアになりかねません。
(「はじめに」より)
倉山満氏推薦!
「日本よ――第二のウクライナになる前に覚醒せよ!
著者の祖国ウクライナは2014年にロシアに侵略された。
彼は日本に来て、国民の平和ボケと危機への無関心ぶりに驚き
警鐘を鳴らしてくれた。」
【著者プロフィール】
グレンコ・アンドリー(Gurenko Andrii)
国際政治学者。1987年、ウクライナ・キエフ生まれ。2010年から11年まで早稲田大学で語学留学。同年、日本語能力検定試験1級合格。12年、キエフ国立大学日本語専攻卒業。13年、京都大学へ留学。19年3月、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程指導認定退学。アパ日本再興財団主催第9回「真の近現代史観」懸賞論文学生部門優秀賞(2016年)。ウクライナ情勢、世界情勢について講演・執筆活動を行なっている。著書に『プーチン幻想』(PHP新書)。
感想・レビュー・書評
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難解な本かと覚悟して読み始めたが、全くそんなことはなく、あっという間に読み終えてしまった。
ロシア、ウクライナの状況がよく分かったと共にウクライナの人から見た日本の置かれた状況も納得できる話だった。それにしてもロシアは本当に酷い。
憲法改正の議論がなされているが、真剣に考えないといけないと感じさせてくれた本だった。
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三年近く前の本だが、今の情勢を怖いくらい言い表している。著者はウクライナ人だが本当に日本が好きで、日本の歴史もよく研究されているのが分かる。
核シェアリングなど今議論されている話題を既に提唱しており非常に参考になる。 -
歴史認識とは国家安全保障、つまり各人の日常生活に直結する問題。
ウクライナは独立してから大規模な軍縮が始まった。核兵器を手放さざるをえなかった。経済制裁や国際社会からの追放、最悪の場合は軍事侵攻されていた。ウクライナの指導者たちは、外国の要求を全て鵜の身にして、無条件に3年間で全ての核兵器を放棄するという決断を下してしまった。
ロシアが流しているデマやうsであるが、関心のない人はわざわざ、その真意を調べない。 -
ウクライナ人である著者が見たウクライナとロシアの歴史および関連性を、日本と中ロ共産国および世界との関わりを重ね合わせて論じた良書。
前作プーチン幻想でも著されたプーチン・ロシアに日本人が抱いている良さげな印象は、本心ではなくプロパガンダにすぎないことを喝破している。
ウクライナがロシアと如何に戦ってきたか歴史を掘り下げ、日本の人と国にウクライナとの共通性を見出だした著者が、自国の反省も踏まえて日本の人と国を歴史に照らし合わせた上で、問題点と進むべき未来を著している。
日本人はお花畑から脱却しないといけない。世界を冷徹に見据えないと。ウクライナから学ぶべきことは、多いと思う。 -
著者が記す、かつてのウクライナの姿は、今の日本に、本当に、そっくりだ。
その結果ウクライナはどうなったか。
露国に侵略され、今でも交戦中である。
ただ、日本が同じ状況になったら、反撃すらしないのではないかと暗い気持ちにもなる。
著者は、日本と日本人を信じてくれている。
この本は1年前に発売されているが、その後、現在のコロナもあって、予言通りの状況に近づいていってる気もする。
前作より文章もこなれて来てて読みやすいわ。