死にたい夜にかぎって (扶桑社文庫)

著者 :
  • 扶桑社
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本棚登録 : 686
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594083441

作品紹介・あらすじ

ドラマ化決定の話題作がついに文庫化。
愛が欲しくて愛に振り回された男の実話小説。
忘れたくない失恋(かこ)がある。

「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」――
憧れのクラスメイトに指摘された少年は、その日を境にうまく笑えなくなった。
“悲劇のようで喜劇な人生”を切なくもユーモア溢れる筆致で綴る作家・爪切男のデビュー作。
出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売る女etc.
幼くして母に捨てられた少年は、さまざまな女性たちとの出会いを通じ、少しずつ笑顔を取り戻 していく。

文庫には、アイナ・ジ・エンド(BiSH)による解説「死にたい夜を超えていく」を特別収録。 ドラマは2020年初春に放送予定。

感想・レビュー・書評

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  • この本を読む前の自分の精神状態は本当に最近の日々が虚しく感じて辛かった。生きがいってなんだろう、なんで俺だけ生きるのがこんなにも辛いのだろう、薬に頼る人生は懲り懲り、そのようなネガティブな感情を抱いていた。だが、【この本にある 辛いことの中にも楽しいことは必ずある。それを見つけて笑っていればなんとかなる。】この言葉に本当に救われた。今確かに私は辛い。でもこのような生活の中でも楽しいことは自分の捉え方次第で無限にあると思えた。楽しいことがあるということを信じるこの考え方によって、今後の人生について考えるとワクワクするようになった。薬に対しても、自分より辛い状況で多くの年月を費やした人も他にもいるんだなと思うと今の自分は恵まれているのかもしれない。人生物事の捉え方次第で幸不幸は分かれてくると思った。【女は花で、男は花瓶である】この言葉にも共感した。最近恋愛をしていない私に言えたことではないが、女性はみなそれぞれ違った美しさを持っている花である。その花特有の美しさを輝かせられるかどうかは男にかかっている。楽しいときに笑い合えるのはもちろん、辛い時にどう支え合えるかがパートナーとの相性を考える上で重要になってくると思った。今、精神的に辛い状況の方、人生ってなんだろうと模索してる方、そのような人にオススメの1冊です。

  • 一昨年くらいから話題になっていましたが、なかなか買う踏ん切りがつかないうちに文庫いなってくれたので手に取ってみました。
    図書館から嫌われているのか、通常利用している三自治体の図書館いずれも置いていませんでした。大概何でも置く練馬図書館にもないので相当です。
    そんなに問題な本なのかしらと危ぶみましたが、想像以上に良い作品で驚きました。
    コミカルではあるのですが、この軽快かつ哀愁をにじませる文体で、読んだ一人一人の過去の異性を思い返させるようなパワーが有ります。

    彼が関わってきた女性とのエピソードがメインなのですが、その書きようは恋愛譚ではなくまるでコント。体を張ったコントのようなスピード感です。でもバカ騒ぎではなくそこには一抹の寂しさと人間の営みのかわいらしさが有り、読んでいると妙に切なくなるし、自分の大事な人に優しくしたくなります。
    車いすの女性との初体験シーンからして非常に笑えるのですけど、悪ノリの奥に見えるやさしさを感じてしますのは僕だけでしょうか。
    ドラマ化するようですが、絶対に見ないでしょう。映像化したら非常に陳腐なものになるような気がします。心象風景の描き方が肝となる作品なので、向いているようで向いていない作品と感じました。
    次回作も物凄く楽しみにしています。

  • ドラマ化決定で話題!
    “悲劇のようで喜劇な人生”を切なくもユーモア溢れる筆致で綴る作家・爪切男さんのデビュー作が文庫化。

  • 登場人物、特に女性のインパクトが凄まじい。「笑顔が虫の裏側に似ている」と言い放ち主人公(作者?)から笑い顔を奪った(しかも連日飽きるまでビンタをする)クラスメイトの山村さん。主人公が童貞を捧げた車いすのミキさん(冬木弘道似、砒素カレーの人みたいな風貌)。本作の大部分に登場するヒロイン的位置づけで、正直まともな点がひとつもないアスカ。
    途中途中で出てくる父親を含め、こういった人々に半生を翻弄されていくのだが、作者の文才が素晴らしく不快感をあまり感じない、むしろ時折フフッとなる。大抵下ネタでだけどね!
    終始一貫して下品な内容だが、読み終わるとスッキリした気分になる不思議な作品。

  • 死にたい夜は実際に来なくても
    そんな夜が来たならこの本を読みたい。
    割と洒落にならない事がコミカルに洒落になったように書かれている。のが救われます。
    リズム感のある文体で一気に読めました。
    主人公はツラいことの中にも楽しい事を見つける視点を持った天才だと思う。
    『まぁいいか』のマインドを身につけられたら
    ツラい日々にも立ち向かって行けそうな気になります。
    と言うほど辛い日々だけでもないよって事も含めて
    落ち込んだ時には、口笛吹きながらまた読もうと思います。

  • 生々しい描写の仕方が得意な人なんだなぁと思いながら読んでいたが、実話ということで納得した。
    とても読みやすい文章で、スラスラと読み進めてしまった。気付いたら終わってた。

  • 作品の雰囲気や筆者の考えがとても好きだった。筆者は、何か問題が起こった時にポジティブな思考へシフトする天才だと思う。そのポジティブさがよく出ていて、登場人物の誰もが悲しみを帯びていなく、どこか幸せそうな印象がある。見習いたいと思った。何度も読み返すだろうなあって本に久しぶりに会えました。

  • 爪切男さんは素敵な人だと思った
    実話と知ってて読んだけど、過酷なお話がたくさんあって実話ということを最後の行まで忘れてた
    面白いし読みやすい!

  • 読了後実話だったことを知ってびっくり。爪切男さんかっこ良くて尊敬します。辛いことでも考え方を変えてポジティブにする力、とても元気を貰えます。
    物や匂い、情景から思い出が蘇るのって自分にはない。こいういう感覚があるの羨ましい。自分では大して気にも留めないことでも爪切男さんはとても大事にその時を過ごしているような気がします。
    盛り上がるようなストーリーではないですが、言葉のセンスが良くて楽しく読めました。BiSHのアイナさんきっかけで素晴らしい本に出会えたことに感謝。

  • 『死にたい夜にかぎって』
    TBS/毎週火曜深夜放送
    2020年2月25日から

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著者プロフィール

爪切男(つめ・きりお)
『夫のちんぽが入らない』著者のこだまと一緒に同人活動を行い、『なし水』で話題になった。「日刊SPA!」の連載「爪切男のタクシー×ハンター」をもとに、初単行本『死にたい夜にかぎって』を2018年1月に刊行。
(2018年1月26日最終更新)

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