日本外務省はソ連の対米工作を知っていた

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594084455

作品紹介・あらすじ

昭和16年――日本外務省アメリカ局作成の極秘文書「米国共産党調書」が明らかにした驚愕の新事実!

ソ連・コミンテルンが米国共産党を操り、ハリウッドやマスコミから労働組合、教会、農家、ユダヤ人、黒人まであらゆるコミュニティで反日世論を煽った手口を描いたインテリジェンス・ヒストリー!

昭和十四年(一九三九年)に在ニューヨーク日本帝国総領事館により作成され、
昭和十六年に外務省アメリカ局第一課により上梓された極秘文書「米国共産党調書」。
それは米国共産党の組織と活動全般が詳細に報告された驚きの内容だった――

日本の外務省が把握していた米国共産党の実態を記した本調書が、
2019年「第20回正論新風賞」受賞の著者によって初めて読み解かれる!

【目次】
はじめに――日本版「ヴェノナ文書」の存在
第一章 戦前の日本のインテリジェンスと国際共産主義
第二章 『米国共産党調書』作成の背景
第三章 米国を覆った「赤の恐怖」
第四章 内部抗争から「人民戦線」へ
第五章 スパイを送り込め――内部穿孔工作
第六章 スパイとテロリストの養成
第七章 ユダヤ工作と活動資金
第八章 マスコミとハリウッド乗っ取り工作
第九章 反日宣伝を繰り広げたキリスト教・平和団体
第十章 第二次大戦後、明らかになった対米秘密工作
おわりに――若杉要総領事の奮闘

感想・レビュー・書評

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  • 『#日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』

    ほぼ日書評 Day626

    ルーズベルト政権に取り込んでいた共産主義者、より具体的にはソ連のスパイ云々の事項は、既刊書でも繰り返し主張されてきたことだが、それを日本外務省(外務官僚)が相当なレベルまで認識していた事実。

    しかしながら、それらの情報をまったく活かすことの出来なかった、戦前の日本の姿が明かされる。

    インテリジェンスという観点では、目下の状況が当時よりも大きく改善されているとは思えない中、国防の根幹はどこにあるのかを引き続き問うていきたいと思う。

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  • 凄まじい。

    戦前から戦中にかけて、日本の諜報機関は共産コミンテルンの意図、謀略を相当性格に把握していた。
    この分野に関しては、すでに共産に侵されつつあった米国の機関を凌ぐものであった。

    何よりすごいのは、それを、全く活かせず共産コミンテルンの筋書きに則って亡国へ突き進んでいたっていうこと。

    まさに、上念さんが言う、脆弱なマネジメントの筆頭だろう。

    さらに、全てを失った日本への共産化工作。ギリギリのところで踏み止まったのは江崎先生の他の著書が明確に書いている。

    なんつっても自由主義社会で唯一、◯産党が公に生きることが許される社会だもんね。

    当時の、日本国に命をかけた先人たちが今の日本を分析したらどんな進言を受けられるのだろうか。

  • 戦前の外務省が作成したソ連の対米工作の調書の紹介。
    めちゃくちゃ細かくて手口なんかも全部書いてあるのに何で活かせなかった日本政府~

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著者プロフィール

江崎道朗(えざき みちお)
評論家・情報史学研究家、麗澤大学客員教授。1962(昭和37)年東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集、団体職員、国会議員政策スタッフを務めたのち、現職。安全保障、インテリジェンス、近現代史などに幅広い知見を有する。2019年第20回正論新風賞受賞。オンラインサロン「江崎塾」主宰。
著書に、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』『日本占領と「敗戦革命」の危機』(以上PHP新書)、『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ、第1回アパ日本再興大賞受賞)、編訳書に『米国共産党調書』(育鵬社)など多数。

「2023年 『ルーズヴェルト政権の米国を蝕んだソ連のスパイ工作-ー「米国共産党調書」を読み解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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