すべて忘れてしまうから

著者 :
  • 扶桑社
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本棚登録 : 800
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594085605

作品紹介・あらすじ

ベストセラーになった『ボクたちはみんな大人になれなかった』の
燃え殻による、待望の第2作!

 この連載に書いた友人が、この二年の間に二人亡くなった。彼らとの思い出を読み返したら、ほぼ忘れてしまった出来事だらけで、文章の途中で立ち止まってしまった。やっぱり書いておいてよかった。あの夜、編集のTさんに無理やり誘ってもらってよかった。だって良いことも悪いことも、そのうち僕たちはすべて忘れてしまうから。 本書より

 大槻ケンヂさんと楽屋で交わした言葉。上野の外れにある喫茶店で、初めてデートらしきことをした女性が別れ際に言った予言のような言葉。亡くなった祖父との最期の約束。東日本大震災の直後、知らない人たちと一緒にフィッシュマンズの『ナイトクルージング』を聴いた夜。いつか忘れてしまう、でもできれば心のどこかに留めておきたい記憶の断片を、叙情的に、ときにユーモラスに綴った一冊。装画は『おしゃれ手帖』『ギャラクシー銀座』『クリームソーダシティ』などで知られる漫画家、長尾謙一郎

感想・レビュー・書評

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  • 燃え殻さんの人生の思い出について書かれている本ですが、どこか懐かしく温かい気持ちになりました。毎日の積み重ねで忘れてしまったことや思い出として鮮明に思い出すことができるものについて自分の中で考えを巡らせました。いいことも悪いことも私自身のものであって、その思い出たちを大切にして生きていこうと思いました。そして自分の中の思い出を日記として残そうと決意しました。

  • 奥深くにしまったはずの記憶が掘り起こされた。二度と向き合いたくなかった記憶も。でも、燃え殻さんの文章が優しく包んでくれて、読み終わる頃には収まるべきところに思い出として収まっていった。

  • 初めて燃え殻さんのエッセイを読んだ。
    感想は、凄く面白かった!!
    前作のボクたちはみんな大人になれなかったが出た時は、凄い売れてるなぁくらいに思ってた。
    実は未だに燃え殻さんのことをあまり知らないけど、読んでみる事に…
    想像以上に胸に来るエッセイに驚き。
    白か黒かハッキリした意見を求められるこの世の中で、日々生きている世界はそんなハッキリしてないグラデーションの世界なんだと書いてある事に救われる。
    淡々としたエッセイの中に凄い深みがあって、嫌な事があった日々の事もちょっと大事にしてみてもいいのかなと思わせてくれる。

  • 燃え殻さんの短編集。

    僕らはどれだけの人と会い、どれだけの言葉を交わし、どれだけの嬉しいこと、楽しいこと、悲しいことと出会うのか。そしてそれらのどれだけのことを忘れ、どれだけのことを覚えているのだろう。そんな思いに駆り立てられる作品。

    そういえば、この本にも、先日読んだカツセさんの作品にも「下北沢のヴィレッジヴァンガード」が出てくる。「物語映えする場所」なんですかね。

  • 何でもない忘れてしまいそうなことこそぐっとくる。
    いつか見た風景が今に重なることや
    人は最初に声を忘れてしまうは、共感した。


  • 父親にわざとちょっかいを出して
    剃り残った髭でジョリジョリされるのが
    好きだった幼い日。


    みんな飲んでいるから美味しいだろうと
    思ってた初めて飲んだブラックコーヒーの味。


    元カノに一方的に別れ話をして
    寂しくなったから手紙を出して復縁してくれと
    頼んだ学生時代。


    何かのきっかけで思い出すこともあれば
    ずっと忘れられない思い出も沢山ある。


    ノスタルジーを感じさせながらも
    どこか懐かしくてこそばゆくて。


    また何年後かに読んだら違う思い出を
    思い出すんだろうな。

  • この本を読んで、日記を毎日一文でもいいから書こうと思った。良いことも、悪いことも、すべて忘れてしまうのだから。

  • 見栄も外聞も無いストレートな感性が面白い.絵も文と和んでいる.

  • 絶望は希望に見えるのかもしれないし、希望は絶望に見えるのかもしれない…。
    机の下で手を握った時の幸福感を思い出したり、頻尿あるあるに共感したり。
    エモとは、という問いに、いつか「萌え」のように手垢にまみれて最初感じていた新鮮で斬新な感覚は失われていくんだろうな、そして定まったつまらない意味の言葉に成り果てるんだろうなと思った。
    全部が短い映画みたいな、優しく感傷的な文章に、騙されて乗せられているような気になるのに、なんとなく手放せない。
    わたしもタヒチに行きたいと思ってタヒチはどこにあるんだ、とググったら思いの外海のど真ん中だったので行きたくなくなった。

  • 書評はブログに書きました。
    http://dark-pla.net/?p=621

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著者プロフィール

燃え殻(もえがら)
1973年生まれ。テレビ美術制作会社で企画・人事を担当する。新規事業部立ち上げ時に始めたTwitterが話題になる。2017年、初小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』が話題に。同作が第6回ブクログ大賞受賞。

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