つけ狙う者(上) (海外文庫)

  • 扶桑社
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本棚登録 : 79
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594086909

作品紹介・あらすじ

世界1500万部超え!
ヨーナ・リンナシリーズ最新刊!

窓、ストーカーの影 そして、地獄を見る。
始まりは、警察に送られてきた女性の日常のワンシーンを撮影したビデオ……

国家警察の警部ヨーナ・リンナが姿を消してから8カ月――彼の後任となったのは、
臨月間近のマルゴット・シルヴェルマン。いま彼女が担当しているのは、独身女性の
連続惨殺事件だ。どの被害者も残酷なまでに顔面を傷つけられていたのみならず、犯
人は、犯行の直前に被害者の姿が映った映像を警察に送りつけていた。目撃者もなく、
被害者どうしの接点や共通点もないなか、警察は過去の犯罪歴から強迫的な執着を持
つ性犯罪者の洗い出しを進めるが、容疑者らしき人物は浮かんでいなかった……。

感想・レビュー・書評

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  • ラーシュ・ケプレル『つけ狙う者(上)』扶桑社ミステリー。

    ヨーナ・リンナ・シリーズの第5作。前作の『砂男』からの続きが描かれる。

    扶桑社ミステリーに勢いがあった頃を思い出すような凄く面白いミステリーだ。

    全くもって犯行動機不明な卑劣な殺人鬼の犯行が描かれるのだが、主人公のヨーナ・リンナはなかなか姿を見せない。もしかしたら、ヨーナは過去の記憶としてしか描かれないかと思っていると、再び卑劣な犯罪の前に姿を表す。

    ストックホルムの国家警察のヨーナ・リンナ警部が失踪後に彼の後任になったの臨月間近のマルゴット・シルヴェルマンは独身女性を盗撮した挙げ句に残虐な手段で殺害する殺人鬼を追っていた。犯人は盗撮した映像を警察に送り付ける大胆な行動を取るが、決定的な証拠は見付からず、泥沼にはまっていた……

    二人目が殺害された後に警察は精神科医のエリック・マリア・バルクに協力を仰ぐ。

    本体価格1,000円
    ★★★★★

  • 国家警察の警部ヨーナ・リンナが姿を消してから8カ月――彼の後任となったのは、 臨月間近のマルゴット・シルヴェルマン。いま彼女が担当しているのは、独身女性の 連続惨殺事件だ。どの被害者も残酷なまでに顔面を傷つけられていたのみならず、犯人は、犯行の直前に被害者の姿が映った映像を警察に送りつけていた。目撃者もなく、 被害者どうしの接点や共通点もないなか、警察は過去の犯罪歴から強迫的な執着を持 つ性犯罪者の洗い出しを進めるが、容疑者らしき人物は浮かんでいなかった……。

    砂男に続く、シリーズ第5作。情け容赦ない描写が続く。

  • 息もつけない、ジェットコースターみたいな作品。短いセンテンスが恐怖感を煽る。グロいシーンもあるがそれ以上に読ませてくれる。ヨーナに再会できるとは!

  • 怖いわ。こんな嵌められたら、狂いそう。

  • 読むのがもったいないのにあっという間に読んでしまう

  • 全世界1500万部や息もつかせない展開と
    期待が膨らんだが、途中で誰が何をして
    どうなっているかさっぱりわからず
    私の理解力が悪いのか、原作が良くないのか
    翻訳が下手なのか途中で挫折しました。
    頭の中に景色が浮かばないのは辛いです。
    います佐々木譲さん読んでいて景色が
    リアルに浮かび安心して読んでいます。

  •  普通小説の作家二人が別名義で書いているこのシリーズは、毎回、そうとはとても思えぬほど、娯楽味に溢れている。キワモノすれすれの残酷さ。展開の奇抜さ。登場人物たちの個性の強さ。何もかもが通常のミステリー以上に過激なのは、彼らが普通小説作家だからなのかもしれない。ブレーキのないスポーツカーのようにこのシリーズは、よく走る。

     現在スウェーデンで最も売れているクライム作家なんだそうである。これだけページターナー作品が連続するところ見れば、それも当然という気がする。このヨーナ・リンナ刑事のシリーズは8作完結らしいが、『催眠』『契約』『交霊』の最初の三作はハヤカワミステリー文庫にて出版後、現在絶版状態となっている。

     シリーズものの翻訳版権は、3作セットで買うことが通例だそうである。4作目からの版権は、売れ行き判断で窺ってゆくらしい。早川書房はこのシリーズは3作だけで売れ行きがきっと芳しくなかったのだろう、NG判断をしたわけである。

     次の3作の版権を取った扶桑社が久々に4作目の『砂男』を出したところ、そこそこの手ごたえがあったのだろう。過去のハヤカワ文庫作品も、一気に中古価格が値上がりした次第。翻訳ミステリーには賞味期限があり、またそのタイミングと時代の読みが必要なのだろう。過去3作は日本ニーズが高まり切っていない時期に出され、十分な評価を得られなかったのだろう。ぼくは1作目の『催眠』と4作目の『砂男』と読んでいる。途中の過去作2作を未読のまま、敢えてこのシリーズを進めているが、何だかとても少し悲しい状況である。

     さて気を取り直して本書では、シリーズ主人公のヨーナ・リンナは、ますます世捨て人となり、警察を辞めてなお、無資格の一匹狼捜査を続けざるを得ない運命に引きずり込まれてゆく。犯罪者もクレイジーだが、それに輪をかけてクレイジーな男が主役を取る、というところが嬉しい本シリーズである。

     本書では、『催眠』の事実上の主人公でもあるエリック・マリア・バルクが、ヨーナとダブル主人公をこなしてゆく。催眠により、ある重要キャラクターの壊れた過去記憶から情報を引き出すという役割、と見えたが、実は彼の本書のストーリーへの関わりは、本人さえ気づけないほど、ずっと深い。その辺りが本書最大の醍醐味なのである。

     プロットは凄まじく、サイコ・サスペンスとアクションとミステリー、いやスプラッタやホラーもかな? ともかく多面的なエンターテインメントに徹しており、終盤のどんでん返しや、カタストロフに近いクライマックスは、前作を凌ぐかに見える。

     エリックの盲目のピアノ教師ジャッキーとその華憐な娘アデレーンが、本書のヒューマンで心に響く部分を請け負うが、彼女らを守る立場に追いつめられるエリックの行動も、ヨーナともどもダイナミックこの上ない。北欧ミステリーならではの面白さをしっかり継承している本シリーズ、やはり過去作の再販が望まれる。さあ、どうでしょう、ハヤカワさん!

  • 感想は下巻で。

  • しまった!連作の途中から読み始めてしまった。登場人物のクセが強いと思った。
    とりあえず下巻も読んでしまいましょう。

    とても北欧ミステリーらしい作品。長くて残酷で傷ついている。

    どうでもよいことだが、最近引退した好きだった競走馬の名前が、乱交を表すものとしてでてきたのがショックだった。思わず語源を調べてしまったわ。まあ作品の方が馬が産まれるより先に書かれていたのですが…。

  • ゆっくり大事に読もうと思っていたのに、しまった、一気に読んでしまった。
    さすが、ラーシュ・ケプレル、スウェーデンで、ここ10年間で最も売れた作家だけのことはある。

    ラーシュ・ケプレルのデビューは2009年、『催眠』によってである。
    その達者な書きよう、面白さに、スウェーデンは驚愕した。
    名前以外の情報が不明だったので、有名作家の別名かと思われ、その正体として挙げられた名前には、ヘニング・マンケルからカミラ・レックバリ、既に亡くなっていたスティーグ・ラーソンまであったという。
    間もなくその正体が明かされ、皆は納得した。

    ラーシュ・ケプレルとは、
    アレクサンドラ・コエーリョ・アンドリルと、
    アレクサンデル・アンドリルという作家夫婦が、
    共作する時の名前だったのだ。

    実力者夫婦の共作だけあって、当然、話題だけの一発屋ということはなく、1~2年ごとに1作ずつ安定的に続巻が出され、2020年には8作目『 Spegelmannen 』が順調に出版されている。

    しかし、日本ではそうはいかなかった。
    2010年ハヤカワ文庫から『催眠』、継いで『契約』(2011)、『交霊』(2013)と出され・・・・・・そして、消えた。

    読者には、残酷な仕打ちだった。

    主人公ヨーナ・リンナ警部は、優秀ではあるのだが、なんだかつかみどころのない人物だった。
    そのヨーナの背景が――彼が決して語ろうとしない何事かが、垣間見えたところだったのだ。
    読者は涙を呑んで諦めるしかなかった。

    それが2019年、出版社を新たにして、扶桑社から出されたのだ。
    シリーズ4作目『砂男』である。
    思わぬ再会に、読者は皆歓喜の声でそれを迎え、そして悲鳴をあげた。
    怖い。相変わらず怖い。酷い。えげつない。
    読むほうも貧血を起こしそうな出血量もさりながら、暗闇にふるえて息の詰まる圧迫が『砂男』にはある。
    そして、悲鳴をあげ、呼吸を止めながら、読者は知ることになった。
    ヨーナが語らなかった事々である。
    ああ、ヨーナ! と胸をつかれた読者は、え、ヨーナ?! で、『砂男』を読み終えた。

    あれから、1年――

    読者の切望するものが現れた。
    シリーズ5作目『つけ狙う者』である。
    1年で再会できたことに感謝、まったくもって扶桑社に感謝である。
    そして我々はやはり悲鳴をあげるのだ。 
    怖い。やはり怖い。酷い。えげつない。
    読むほうも貧血を起こしそうな出血量もさりながら、馴染んだ自室にいるのが恐ろしくなる寒気がある。

    そして、既視感だ。
    1巻『催眠』で活躍した医師エリックが登場する。
    催眠術をつかう時の、あの水に潜るような心地に、懐かしさをおぼえてしまう。
    馴染みの面々もおり、新たな捜査員も加わり、シリーズの第二部が開幕との印象をうけた。
    「この事件が解決したら産むわ!」と宣言する臨月の刑事マルゴットが大いに魅力的だ。
    彼らとの再会を楽しみにしているので、これからもつづきを順調に安定的に出版してほしい。

    ところで、2019年、つまり7作目と8作目の間に、
    『 Hypnotisören – Black Edition 』なる本が、スウェーデンでは出されている。
    1巻と同じタイトルの「 Black Edition 」、つまりは『催眠~黒版』である。
    10周年を記念して、ラーシュ・ケプレルはデビュー作『催眠』を書き直したというのだ。
    デビュー当時よりも筆力もあがっているからと、テンポをよくし、構成をなおし、会話と場面を増やし、そして、なによりヨーナ・リンナの存在感を大きくしたというのだ。
    今後はこの『 Black Edition 』が、正式なシリーズ1巻になるという。
    『つけ狙う者』の続きとなる巻の数々を出してほしいのはもっともだが、この『 Black Edition 』も大いに気になるところだ。

    色々と難しいこともあるだろうが、続刊も含めて、こちらもいつか是非翻訳してほしい。

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