マンガでわかる! 境界知能の人が見ている世界

  • 扶桑社 (2023年12月1日発売)
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本 ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784594095628

作品紹介・あらすじ

160万部超の大ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』シリーズ著者の最新作!

「『ケーキの切れない非行少年たち』よりも多い『境界知能』。彼らの“生きづらさ”に気づいてほしい!」

日本人の7人に1人という「境界知能」の実態をマンガでわかりやすく解説!

「境界知能」とは?
・日本人の7人に1人
・35人のクラスに約5人いる
・昔は知的障害と定義されていたIQ70~84の人
・平均的な子の7~8割くらいの発達年齢

【目次】
第1章 小学生のウエキくん
第2章 中学生のシライさん
第3章 大学生のイソベくん
第4章 社会人のコジマさん
第5章 4人のエピローグ

感想・レビュー・書評

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  • 「境界知能(知的障害グレーゾーン)」とはどういった性格でどのような行動をとるのか?詳しくは知らなかったので手にとってみた。

    漫画なので見やすくてわかりやすい。

    一見、普通の子と大差ないように見えるのでこれは子の性格だなと思いがち。
    だが本人にすれば日常的に困り、何故自分はできないのか?としんどさを抱えてしまう。
    彼らの気持ちを理解して支援のあり方を考えるということ。

    周囲からはどう見えているのか、本人からはどう見えているかを年代別に紹介している。

    第1章 小学生のウエキくん
    ①相手の気持ちがわからない
    ②手先が不器用
    ③本の内容が理解できない

    第2章 中学生のシライさん
    ①力の加減がわからない
    ②数学が苦手・集中力がない
    ③悪いことがわからない

    第3章 大学生のイソベくん
    ①会話についていけない
    ②言われたことを忘れる 理解できない
    ③なかなか免許がとれない
    ④資料が作成できない 会議ができない メモを取れない

    第4章 社会人のコジマさん
    ①電話対応ができない
    ②飲み会の幹事ができない
    ③優先順位をつけるのが苦手

    第5章 4人のエピローグ
    それぞれのその後のフォローとまとめ


    〜*〜*〜*〜*〜*〜*
    「認知機能を強化するトレーニング」について「コグトレ」があり、コグトレとは「認知〇〇トレーニング」
    (Cognitive 〇〇Training)の略称で
    ①社会面‥認知ソーシャルトレーニング
    ②学習面‥認知機能強化トレーニング
    ③身体面‥認知作業トレーニング
    の3方面から構成された包括的支援プログラム。


    「普通」に見えるのに「普通」ができないところの見極めがなかなか難しく、一緒に生活する親でさえわかりにくいのでは…と思った。
    だが、このエピソードを見て似ていると思ったら早めに対処できるかもしれない。




  • 仕事で使えそうかなと思って読みました。

    境界知能の人たちが直面しがちな困難さが、漫画でわかりやすくまとめられていると思います。

    この漫画のようにすんなり受け止め、受け入れられることは稀かもしれませんが、そうなる未来のためにも多くの人に読んでほしいと思いました。

  • 『感想』
    〇日本人の約7人に1人が境界知能の人だと書かれているが、そこまで多いのかはともかく、こういう人がいることは事実である。

    〇たまに会うだけ、限定的な仕事の関わりならば、できる人ではないとその時思ったとして、関係がないので忘れてしまう。しかしある程度継続した関係がある人の場合、いろいろな部分から力がないことがわかり、それも努力が足りないわけではなく、その人なりにやっているのに基本能力がないからできないということがわかる。

    〇本人の苦しさももちろんあるだろうが、周囲にいるものの苦しさに焦点をあてると、私が感じる辛さは、大きく分けると2点。

    〇本人が能力の低さに気づけない点。一生懸命やっているのにできない、またその努力を周囲が認めてくれないというオーラを出されるのがつらい。近くにいれば努力しているのはわかる。でもいつも結果が出ないのではどうしようもない。またその気持ちを理解しようとはしていても、自分がそうではないのなら本当の理解はできないし、本人ができないことで周囲に負担がくるのもまた事実。そのくせ本人は周りから嫌われていると本気で思っていたりしたら、自分に負のエネルギーが溜まるのは仕方ない。

    〇周囲の人すべてが本人の特性を理解できるわけではなく、時には本人にきつく当たり、本人が傷つくのを見てしまう。それも自分の心の奥では、本人よりもきつく当たる周囲の人の気持ちの方がよくわかる点。

    〇全部の環境がそうではないだろうけれど、いろんな意味で余裕がなくて、努力はしても力が足りない人を許せるわけではない。

    〇周囲にくる負担って、みんなで少しずつ負うのならばまだいいのだろうが、結局のところは周囲のうちほんの一部の人がその負担を負うわけで、本人に寄り添う人ほどつらくなってしまうという現実。

    〇負担があろうが、誰かが助けてあげないといけない。それは決して全部の面倒を見るというわけではなくて、本人の生きづらさを少しでもわかって、それを少しでも解消できる方法を探り実践していくこと。本人にも優れた部分はあり、そこを生かせるよう考えてあげること。

    『フレーズ』
    境界知能の人たちのしんどさ
    ・相手の気持ちがわからない
    ・本の内容が理解できない
    ・何が悪いことなのかがわからない
    ・会話についていけない
    ・言われたことを忘れる・理解できない
    ・メモが取れない
    ・電話対応ができない
    ・優先順位をつけるのが苦手

  • あっという間に読み終わった。もう少し具体的で知能検査との関連など説明があれば面白かったと思う。1650円。。。

  • 一見普通に見えるので、なぜできないのか、そもそもできない事も周囲の人から理解されにくい。
    福祉のネットから漏れてしまいやすい存在だ。

  • わかりやすく、1時間もかからずに読めました!すごい面白い。
    職場にも生徒にもたくさんいるなー、と思いながら読みました。

  • 2024.10.26図書館

  • マンガでちゃちゃっと読める。
    境界知能の人の困り感→最後にコグトレの紹介といった流れ。新しく知れることは特になし。
    このマンガだけ読んでも、境界知能の人大変だなあくらいしか思えないのでは。

  • 空いている時間に、さっと読め、我が子にも当てはまるなあと思う部分がありました。みんなが過ごしやすい社会になっていくためには、相手のことを知ろうとする意識を常に持つことが大切だと思います。そのために、自分自身が心の余裕をもって生活できるようにしていきたいと思いました。

  • 【図書館の電子書籍はこちらから→】  https://web.d-library.jp/titlib_e/g0102/libcontentsinfo/?conid=441291

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著者プロフィール

宮口 幸治(みやぐち・こうじ):児童精神科医・医学博士。立命館大学総合心理学部・大学院人間科学研究科教授。一般社団法人「日本COG-TR学会」代表理事。臨床心理士。京都大学工学部を卒業し、建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院、女子少年院などに勤務し、2016年より立命館大学教授に就任。子どもたちの認知機能を強化させるトレーニング「コグトレ」を考案。2020年より、コグトレの普及・研究を行う「日本COG-TR 学会」を主宰し、全国で学校教員や施設等支援員らに向けて研修を行っている。著書に『ケーキの切れない非行少年たち』『どうしても頑張れない人たち』『歪んだ幸せを求める人たち』(以上新潮新書)、『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』(三輪書店)ほか多数。

「2025年 『「頑張れない」子をどう導くか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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