ゴーマニズム宣言SPECIAL 日本人論

  • 扶桑社 (2024年3月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784594097141

作品紹介・あらすじ

イギリス公共放送BBCが制作したドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』をきっかけに動き出した故・ジャニー喜多川氏による過去の性加害問題。長年、日本のメディアにおいて「最大のタブー」とされてきたこの問題は、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」をはじめとする“被害者”の告発も相次ぎ、ついには国連人権理事会が聞き取り調査に乗り出すまでに発展した。

感想・レビュー・書評

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  • 本の帯にジャニーズと松本人志と書かれていたが、ほとんどはジャニー喜多川の話であった。
    キャンセルカルチャーがうっとおしいというのは、著者と意見を同じくするが、ジャニー喜多川がやってきたことは、そのような行為により将来にわたって少年たちにトラウマを植え付ける犯罪行為であり、それを男色文化なので許されるというのはちょっと違うかなと思った。
    ジャニー喜多川のほうはバレてたら犯罪である。それに比べて松本人志は犯罪行為かというと、女性も悪いんじゃないのと思わせる話であり、女性だけが100%正しいという論調はキャンセルカルチャーになると思うので、松本にも半分ぐらい割いてほしかった。

  • タイトルに興味を持ち、購入しました。本書は、欧米発のキャンセルカルチャーについて描かれています。キャンセルカルチャーとは、著者によれば、ある個人の過去の言動を問題化し、その人物を社会から完全に追放してしまう運動のことです。著者は、ジャニーズについて取り上げ、ジャニー喜多川の「性加害」は刑事事件になっておらず、逮捕も起訴もされていず、犯罪者のように扱うのは間違っていると言っています。その分析に一理あると思いながら、釈然としない部分はありますが、その一方で、ジャニーズの記者会見で、望月という記者が、ソーセージがなんたらとか言って、激しく追及していたのには強烈な違和感を感じました。そして、後半では、日本人が男色に寛容である背景を説明し、最後には、芸能人に人権の光を当てて、品行方正さを強要することが善なのか、と問いかけています。この主張は納得できます。少し前には、香川照之が芸能界から追放される出来事がありました。やったことは確かに悪いけど、香川へのマスコミのバッシングは異常でした。個人的には「昆虫すごいぜ!」が見られなくなって非常に残念です。平成のいつからか、マスコミのバッシングの仕方が尋常ではなくなっていることは感じていましたが、それは時代変わったからではなく、欧米からキャンセルカルチャーの運動が輸入され、人権カルトのようになっているのだと新たに認識しました。日本文化に興味がある人におすすめです。

  • 現代は、全てが表で、眩しすぎて逆に生きづらさがはっきりとしてきている。
    グレーや闇の部分があるからこそ、人生は深く、またもっと知りたいというモチベーションになるのに、全てをさらし過ぎなのだ。
    知らないことは、知らなくていいと思える社会に戻ってほしい。

  • キャンセルカルチャーという言葉をこの本で知った。筆者の言論はいつも口調が強いのが特徴であり、論考というより雰囲気作りが良いが、この本は、いくらなんでも筆者の好みが色濃く出過ぎてて、ならそう言ってほしい。

  • ジャニー喜多川の性加害問題の件、なんだか違和感を感じていた。
    キャンセルカルチャーと言われ、同意してしまう。全否定はないでしょう。

    ただ白髪がだいぶ増えた私の世代と、若者では少し感覚が違うのかもしれない。

  • 作者には時にハッとさせられる。リベラルかぶれの私のバランス矯正。
    しかしジャニーズ性加害問題を日本の男娼文化として片付けるのはいかがなものか?確かにオネエが社会的に認められている等の素地はあるが、未成年はダメだろう。文化と人権、「眉を顰めて傍観」には同意。


  • キャンセルカルチャーとは言葉の意味としてはカルチャーをキャンセルしてしまうこと。
    時代と共に価値観は変わっていくものだと思う。
    その中で良い、悪いが判断されて今私たちの文化や考え方を形成している。
    悪い文化だけをなかったこと、今の基準で裁くことはできないのだ。

    そして、ジャニーズ問題に関しては、あれが連日報道されてることに嫌気がさした。BBCニュースでニュースになったことを取り上げる日本のテレビ局は自分たちでは取材をしないのか?
    そうも思っていた。

    そして再発防止に関しても今はいないジャニーを罪人と掲げているし、再発は今の時代的にもありえないのではないか。追記取材でBBCが更なるインタビューをしているが、対応が足りないなどと。

    だったら司法の場でちゃんと被害者は争えと言いたい。それを誰もしないで世間の声だけであそこまで弾劾してしまう世の中はおかしいと思う。

    被害者が如何なる誹謗中傷も受け付けないと言ってるが、批判と誹謗中傷は全く異なるものだ。
    被害者といえば、それを信じ切って良いのか。
    誰も裁判を起こしていないジャニー氏を犯罪者と決めつけてたかったマスコミもどうかしている。

    見て見ぬふりをしてきたのはあなた達だって一緒だし、被害者も今まで被害申告をしていないのは何かメリットを享受してきたからではないか。

    自分の都合で時と場合によって、被害者になって良いのか。
    BBCの記者にも言いたい。日本の文化をそっちの判断基準で批判をするなと。 

    日本は本来色々な性を受け入れられるはずだと思う。新宿2丁目に始まり、そもそもLGBTQとか言われる前からはるな愛やマツコなどがテレビでも活躍しているではないか。
    私たちには私たちの性のカルチャーがある。
    だからホストやキャバクラ、その他グレーゾーンの性風俗が日本には存在すると思っている。
    みんなそれは黙って認めてるではないか。

  • ●キャンセルカルチャー。人はだれでも、その時代の価値観の中で生きているもの。これを現在の価値観で断罪するのは、後世の人間の思い上がっでしかなく、やってはいけないことだ。
    ●仏教では、女性を不浄とみなしたため、女人禁制の寺院で僧侶が男色に走り、奈良時代以降、僧侶が自分自身の身の回りの世話をする有髪の少年「稚児」を寵愛する風習が広く浸透した。武士が台頭すると、戦地に女性を連れて行けないので「小性」を相手にするようになり、男色文化がさらに発達。
    ●刑事裁判は、国と人の裁判。被告人は無罪であると言う前提からスタート。検察官が証明できなければ被告人は無罪。民事裁判は、人と人の裁判。だから勝訴敗訴の判断があるだけで、有罪無罪の判断は無い。ちなみにジャニー喜多川の性加害の事実は、民事裁判においてだけである。法律に則って言えば、ジャニー喜多川を犯罪者として扱うことができる人は誰もいない。
    ●普段はグローバリズムを批判していた知識人も、「人権」だけは、国家を超えるイデオロギーとして容認しているのが驚きだ。人権は国家を超える価値としていいのか?
    ●偏見は大事である。偏見とは、伝統や慣習といった先人の知恵によって「あらかじめなされた判断」を言うものである。

  • 他の国の文化や過去を今の価値観で裁けないというのは、戦争論のときから変わっていません。早く2巻が読みたい

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著者プロフィール

1953年8月31日生まれ。1975年、福岡大学在学中に初めて描いた漫画『東大一直線』が赤塚賞の最終候補で落選するが、雑誌に掲載され、大ヒットとなる。『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など話題作多数。
●主な著書
『新ゴーマニズム宣言10』(2001、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special 台湾論』(2000、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special「個と公」論』(2000、幻冬舎)、『ゴーマニズム宣言9』(2000、幻冬舎)、『朝日新聞の正義』(共著、1999、小学館)、『自虐でやんす。』(1999、幻冬舎)、『国家と戦争』(共著、1999、飛鳥新社)、『子どもは待ってる! 親の出番』(共著、1999、黙出版)、『ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル』(1998、幻冬舎)、『 知のハルマゲドン』(共著、1998、幻冬舎)、『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論』(共著、径書房)、『教科書が教えかねない自虐』(共著、1997、ぶんか社)、『小林よしのりのゴーマンガ大事典』(1997、幻冬舎)、『小林よしのりの異常天才図鑑』(1997、幻冬舎)

「1997年 『ゴーマニスト大パーティー3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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