新しい言語学 心理と社会から見る人間の学 (放送大学教材)
- 放送大学教育振興会 (2018年3月20日発売)
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感想 : 2件
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784595318603
作品紹介・あらすじ
本書は、言語学の中でも比較的最近発展してきた領域と方法論を取り上げて解説する。なかでも、言語に対して心理や社会の観点からアプローチする「認知言語学」、「言語習得論」、「語用論」、「談話分析」、「社会言語学」に着目し、さまざまなトピックを紹介しながら解説していく。それらは、心理や社会という観点を通して人間にとって言語がどのような位置にあるのかを明らかにしてくれるだろう。最後に「心理と社会から見る人間の学」として全体を振り返り、「新しい言語学」の成果を俯瞰し、理論やトピックから見えてくるものを再確認する。
感想・レビュー・書評
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構造主義・生成文法に基づく伝統的な(新しくはない)言語学より後の時代に発達してきた「新しい」言語学を取り扱うテキストです。本書の副題に「心理と社会から見える人間の学」とあるように、書かれた文章を文脈や状況から引き離して解析するのはなく、言語を利用する人間の認識や心理状態、社会的な状況なども含めて言語を理解しようとする認知言語学の枠組みが説明されています。
本感想執筆者は実際の言語学においてどのような歴史的変遷や流れがあったか把握していないため、この本がどのような歴史的順序を意識して書かれているのかわかりません。そうした通好みな評価はさておき、言語学素人が本書を通読した感想を素直に述べておきます。本書は現代的な(本当か?)言語学の方法論や手法をいくつか選定し、卑近でわかりやすい例を用いてその手法がどのように言語を理解しようとするかを説明した例解的な本です。我々が日常的に言語を利用しているだけに、(特に日本語の)例によって言語学的な説明を行う効果は的確です。本書だけで専門的な言語学の内容がわかったと豪語する気にはなりませんが、現代言語学の様々な分野を「つまみ食い」するいい感じのテキストなのだろうなと感じました。
※放送大学の授業のテキストとして使用しましたが、本感想は授業とは独立した書籍のみに対するものです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本館開架(放送大学) [言語学]
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB25662403
著者プロフィール
滝浦真人の作品
