悲しい初恋 (ハーレクイン・ロマンス 2325)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 9
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596123251

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 8年ぶりの再会。シークレットベビーもの。
    若い頃、自分の身分を偽って放浪していたヒーローと一時の恋人だったヒロイン。ヒロインは純真で一時とは思ってなかったけど。
    ヒーローの実家に行って、その母親に一刀両断されたヒロイン。
    その後は一人で頑張って生きてきたのに、仕事でヒーローと再会してしまうとは・・・というお話。
    ヒーローが軽いんだよね。もっと反省しろよ!と言いたくなります。
    最後は愛に気づいたし、ヒーロー母も丸くなって受け入れてくれたけど。
    何となく、今後苦労しそうな感じがしてしまいました。

  • # (2008/09)
    # ISBN-10: 459612325X

    シャーロットはトスカーナのワイナリーで働いていたとき、リカルドと知り合い、初めての恋に落ちた。すべてを捧げ、二人の甘い将来を夢見ていた。リカルドの実家を訪ねて、彼が名家の御曹子であり、一夏の情事を楽しんでいただけだと知るまでは。あのときのリカルドの冷たさを思い出すと今でも胸がうずく。それから八年。不動産会社で働くシャーロットは、物件を見たいという客に会いに行く

  • 悲しい結末で終わってしまった若い二人の恋が、子供を通じてまた再び結ばれるまでがコンパクトにまとまってるな~って感じでしょうか。。。

    ******************************
    シャーロットはトスカーナのワイナリーで働いていたとき、リカルドと出会い恋に落ちた。彼に全てを捧げ二人の将来を夢見ていた。リカルドを驚かそうと、彼の実家を訪ねた。しかし、そこで初めて彼が名門の御曹司であり、シャーロットとのことは一夏の情事を楽しんでいただけだと知った。あれから八年、不動産会社で働くシャーロットは、物件を見たいといお客に会いに行き驚いた。その場にいたのは、決して忘れることのできないリカルドその人だった。

  • 八年経って再会した子有り物語。ヒーローはイタリア人大企業経営者、ヒロインは不動産会社で働くシングルマザー。二人は八年前にイタリアで知り合い、関係を持つ。当時のヒロインはまだ十八歳の学生で、ヒーローのほうは企業経営をはじめていたものの息抜きかねてトスカーナに滞在中。情熱的に関係を持ったもののヒーローにとってはたんなるお遊びで身分も明かしていない。いっぽうヒロインのほうも二十四歳と嘘をついていた。<br>
    基本はありがちな再会もの。ヒロインは別れたあとで妊娠に気がつき、その後はシングルマザーとして働きながら子供を育てている。パターンどおりにヒーローのほうが積極的。ひょんなことから再会したのに、ヒロインにけっこうしつこく会いたがる。で、子供の存在を知って、と。たいていは強引に結婚を迫ることが多いし、ヒロインも罪悪感からかすんなり同意してしまうのに、このヒロインはさすがにシングルマザーで不動産会社の支店を経営しているだけのことはある。「あなたはジーナと過ごせたはずの時間を奪われたと思っているでしょうけど、だからって、形だけの家族を作るために私から人生を奪っていいわけじゃないわ」ともっともなセリフ。こういうセリフを聞きたかった。もっとも結局は同居して結婚もしてしまうのだけど、まあ、そうじゃないとHQにはならないので。<br>
    とにかくこのヒーローの傲慢度はかなり低く、しかもけっこう一生懸命。もちろん強引な部分は強引だけど、夕食を作ってみたりと微笑ましい。

  • シャーロットはトスカーナのワイナリーで働いていたとき、リカルドと知り合い、初めての恋に落ちた。すべてを捧げ、二人の甘い将来を夢見ていた。リカルドの実家を訪ねて、彼が名家の御曹子であり、一夏の情事を楽しんでいただけだと知るまでは。あのときのリカルドの冷たさを思い出すと今でも胸がうずく。それから八年。不動産会社で働くシャーロットは、物件を見たいという客に会いに行く。「これは驚いた」待っていたのは、忘れもしないリカルドだった! 平然とした彼の声を聞き、シャーロットは気を失った。

    *********************************************************************
    「ボーイフレンドのことをどうするか、まだ答えていないよ」
    「じっくり考えておくわ。でも、あなたを満足させるために人生を棒に振るわけにはいかないの。あなたはベンが自分とは別のタイプだというだけで軽蔑しているようだけど、彼は私に必要な人なのよ」シャーロットは腕を組み、キッチンのドアに向かってあとずさりした。だが、立ちあがって一歩前に出たリカルドを避けようとしたとたん、ドアにぶつかった。
    「顔が赤くなったよ」リカルドはまた一歩近づいた。「心にもないことを口にしているからじゃないか?」今や彼はシャーロットを壁際に追いつめていた。「ほら、また赤くなった」
    「なにを期待しているの?」シャーロットはきつい口調で言い返した。「さっきから現実的じゃないことばかり言って」
    「そうかもしれない」リカルドは低い声で言った。「まだお互いにできることがあるんじゃないかと思って……」彼は手を伸ばし、そっとシャーロットの頬に触れた。
     シャーロットは炎にでも触れたように、あわてて顔をそむけた。胸がどきどきして、体がかっと熱くなる。彼と別れて以来、こんなふうになったのは初めてだ。
     大きく息をつき、冷静になろうとした。彼がこんなことをしたのは、私に魅力を感じたからではない。自分の思いどおりにするためだ。
    「電話するわ、リカルド」
    「どうした? 震えているじゃないか。君のボーイフレンドはこんなふうに君を震えさせられるのかな? 君は昔と同じ香りがするね。思い出すよ、イタリアの夏と君の肌の香りを」
    「やめて!」シャーロットは声をあげた。命令するつもりが、哀願するような口調になった。思わずリカルドの胸に手を置いて押し戻そうとしたのが間違いだった。彼の引き締まった胸の感触がよみがえってきた。
    「どうした? 怖いのか?」
    「人の家に入りこんできて、勝手なまねはさせないわ」
    「そんなつもりはないよ。ただ、君が望むなら、僕は喜んで……」
     シャーロットが今でも自分に惹《ひ》かれているのを、リカルドは感じ取った。彼自身、抑えがたい欲望を感じていた。正直に認めるなら、彼女に再会したその瞬間から。なぜこんなに長い間忘れていられたのか不思議なくらいだ。確かに、かつては彼女から逃げた。まだだれとも真剣な間柄になりたくなかったし、彼女が年齢を偽っていたとわかったら、なおさら尻込みしたくなった。それでも、あれ以来、彼女に代わる女性を求めたことはない。母にうるさくせっつかれても、彼女のことを忘れて家柄にふさわしい相手と結婚しようとはしなかった。それぐらいなら、次々と気軽な相手と無責任なつき合いを重ねるほうがましだった。だが、今目の前にいる女性の香りを吸いこむと、なぜか自分に素直になれそうな気がしてきた。
     リカルドはかがみこみ、シャーロットの唇にそっと唇を重ねた。シャーロットは身をよじって逃れようとしたが、うまくいかなかった。
     どうかしているわ! シャーロットは我ながら不思議だった。リカルドを引き寄せて、もっと深いキスをしたくなったのだ。しかし、そうするかわりに、意志の力を振りしぼって体を引いた。すると、リカルドは顔を上げ、荒い息をしている彼女を見おろした。
    ***********************************************************************************************

全5件中 1 - 5件を表示

キャシー・ウィリアムズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×