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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784596550880
感想・レビュー・書評
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完成後ケビン・スペイシーのスキャンダルで急遽全出演シーン取り直しになった、いわくつき映画の「原作」……ということで興味を持って読んだんだけど……(゜゜)
てっきり大富豪の子息誘拐事件の顛末を描くサスペンスものだとばかり思い込んでいたのに、石油成金ゲティの立身出世談が長々と続き、なかなか事件までたどり着かないんでだんだんちょっとイライラしてくる……(>_<)
100ページも読んだところでようやっと、本書の狙いがゲティファミリーサーガというか数代にわたる一家の歴史を俯瞰するものだと気がついた(>_<)
肝心の誘拐事件はちょうど半ばあたりになって登場、直接の記述は分量にして約40ページくらいにすぎなかった(>_<)
スピルバーグ「ミュンヘン」の「原作」もこんな感じだったなあ(>_<)
いや、話じたいは面白いんだけどね。こういうやり方はどうかなあ?……(´ε`;)ウーン…
邦題のつけ方。映画(All the Money in the World)の方はこれでいいんだろうけど、「原作」(Painfully Rich: The Outrageous Fortunes and Misfortunes of the Heirs of J. Paul Getty)までそれに合わせちゃうのは、ねえ……(´ε`;)ウーン…
自分みたいなオッチョコチョイは、ついつい最初の方を「前置き」、知ってたらそれに越したことはない「前史」として読み流してしまう(>_<)
……そんなわだかまりはいったん脇に置いといて、映画(実はまだ見てない)とは独立した一冊の書物として見てみると、なかなかけっこう面白い作品( ´ ▽ ` )ノ
一般庶民にはとうてい理解できない、あまりにも莫大な「富」の呪い(>_<)
もともと普通の金持ちだったゲティ家を稀代の天才奇人ジャン・ポール・ゲティが超の上に更に超が五つくらいつく富豪一族に成長させていく過程( ´ ▽ ` )ノ
その富に生まれる前から呪われ、捻じ曲がりひねこびた人生を送る一族郎党(お定まりのヤク・オンナ・サケでボロボロ)( ´ ▽ ` )ノ
各人結婚離婚を繰り返し、冒頭の家系図を見れば分かるように人物関係はメッチャクチャ(>_<)
特に終盤は誰が誰だかよくわかんなくなった(>_<)
さらにそこへリズ・テイラーやらミック・ジャガーやら英女王やら、誰でも知ってる超セレブが次から次へ絡んできて、フィクションなんだかノンフィクションなんだか判然としない混沌状態に(>_<)
ジャン・ポールはじめ人間的にはクズばっかりだけど、汚泥の中の砂金のようにゲイルとかゴードンとか「良心の人」が要所要所に登場するのが救い( ´ ▽ ` )ノ
栄枯盛衰生々流転、よくこんな混濁の物語から誘拐事件「だけ」を掬いとって映画化したものだ( ´ ▽ ` )ノ
いま調べたら、これが小説・映画になるのは初めてではなく「マイ・ボディガード(監督は「ゲティ家の身代金」リドリー・スコット監督の弟トニー!)」もゲティ三世誘拐事件に着想を得たものなんだって(゚д゚)!
誘拐されたゲティ三世自身も俳優としてヴィム・ヴェンダース監督「ことの次第」に出演してる(本書にもそのことについて書かれてる)とか、古い英映画保存に大金を出したやつがいたり、脚本家になったやつもいたりで、ゲティ家ってけっこう映画界とは縁が深い( ´ ▽ ` )ノ
とにかく濃密な群像史で、誘拐事件だけでなく「ゴッドファーザー・サーガ」みたく一族の歴史全体を長尺で映像化しても面白いかもしれない( ´ ▽ ` )ノ
俳優交代とかウォルバーグのギャラトラブルとか映画はかなり話題になったし、TVシリーズ化(「トラスト」)もあったというのに、本書をブクログ登録してる人、これまでたった15人!?(゚д゚)!
レビューはこれが初めて!?(゚д゚)!
読み応えあり、考えさせられること多々、立ちまくったキャラ続々、このまま埋もれちゃうには惜しい秀作なんだけどなあ……(´ε`;)ウーン…
50年代~90年代、欧米の世相史としても見どころが多いのに……(´ε`;)ウーン…
いずれ邦題を改めて再刊してほしい( ´ ▽ ` )ノ
2019/10/06
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