標的:麻薬王エル・チャポ (ハーパーコリンズ・ノンフィクション 36)
- ハーパーコリンズ・ジャパン (2018年10月23日発売)
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感想 : 5件
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784596551368
感想・レビュー・書評
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南北アメリカ大陸に一大麻薬密売網を作り上げた、メキシコの裏社会のドン「エル・チャポ」が捕まるまでのルポルタージュ。
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いわゆる「IT」戦略を駆使してターゲットを追い詰めていくところが非常に現代的。どこに内通者がいるか分からず、また功を焦る組織同士の足の引っ張り合いが発生する等々、非常に生々しい。
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ドンを捕えても麻薬の裏流通が根絶されることは無い、という巻末の解説がなければ「勧善懲悪」的な一冊になってしまうところであったが、巻末の解説まで含めて、読み通す価値のある一冊と云える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は、あまり面白くなかったが、中盤から結末に進むにつれて、面白く一気に読むことができた。麻薬カルテルに興味がある人は必見
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ドン・ウィンズロウの犬の力を復習するように読み進めてしまうが、こっちはノンフィクションであり、これを元にしたのが彼の作品であるということ。
いやあ、たった一人の人間が、これだけ強大で残忍な力をもつのか。
狂ったメキシコの物語 -
知らんかったが、ハーレクインはハーパーコリンズの傘下になったのだが、ハーバーコリンズ・ジャパンはハーレクインの日本法人を改称した版元なのか。ノンフィクションであるが、実質ノベライズみたいなものであろう。著者の麻薬取締官は実在していたとしても特定される可能性がある訳だから、相当デフォルメした形かと思われる。セックス以外に趣味が無いような描き方をされている麻薬王だが、パブロ・エスコバルにしても悪魔化されたイメージを凡庸化することで、人々の恐怖心を取り除くという作用になるのだろう。
