報いのウィル (ハーパーBOOKS H220)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン (2024年12月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (752ページ) / ISBN・EAN: 9784596720061

感想・レビュー・書評

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  • カリン・スローター『報いのウィル』ハーパーBOOKS。

    『ウィル・トレント&サラ・リントン』シリーズ。読み応えのある742ページの大長編。

    まるで横溝正史の『金田一耕助』シリーズのような血塗られた一族が描かれる。


    ジョージア州捜査局特別捜査官のウィル・トレントは妻となった検死官のサラ・リントンとハネムーンのため、インターネットも携帯電話もつながらない隔絶された山奥にある高級ロッジを目指していた。

    その場所でウィルはめった刺しにされた血塗れの女性を発見する。その女性は代々高級ロッジを経営する一族の娘のマーシー・マッカルバインだった。

    マーシーをめった刺しにした犯人は、高級ロッジの運営に関わる彼女の家族と4組の男女の宿泊客に間違いなかったが、彼女は家族各々と揉めていた上、宿泊客の素性も怪しいものだった。誰もが嘘をつく中、ウィルは真相を追う。

    定価1,640円
    ★★★★

  • 『カリン・スローターの作品を訳すのには、普段以上のエネルギーがいる。彼女の書くものの中心に"暴力"と"痛み"が据えられているからだ。』(743頁 訳者あとがき)

    そして読むには根性の要る1冊だった。

    根性が要るなと思う理由は以下の2つである。

     ・被害者が気の毒
     ・検死解剖の場面が丁寧

    被害者になって、まあ当然だなという人物像がある。
    DVする人、脅迫者、同時に複数とつきあう人・・・・・・
    「恨まれるだろうし、まあ殺されても仕様がないな」と思える。
    だがこの被害者は――!

    良い人/悪い人でいうと良い人である。
    話のはじめのほうで殺され、その後、どんな人だったのか描かれるのだが、頑張り屋さんだな、有能なのだな、などと明らかになっていく。
    なぜ殺されるのかがわからない。

    そして、検死解剖があるのだが、丁寧に行われるにつれて、
    彼女がどんなひどい目にあっていたのかが明らかになる。

    つまらないのではない。
    面白くない。楽しくない。まったく弾まない。
    なかなか読み進まなかった。

    それが、7割か8割進んだ頃だろうか、突然話が動き出す。
    どんでんどんでん動き出して、俄然面白くなる。

    『報いのウィル』を読むには2点が重要だ。

     ・7割か8割までは根性で読み進めること
     ・ある1家の家系図は作っておくこと

    人物紹介表はもちろんあるのだが、心許ない。
    出てくる人物ごとに「ええと?」となるのを防ぐためにも、家系図をメモしてしおりがわりに使うことをおすすめする。

    そして声を大にして伝えたい朗報がある。
    前作『暗闇のサラ』(レビューはこちら)、前々作『スクリーム』(レビューはこちら)は、読書中に体調を崩した私だが、今作『報いのウィル』では崩さなかった!

  • 至って平常運転。

  • いつもより暴力シーンは少ない
    閉ざされたキャンプ場の事件
    気になったところに戻りつつ前に進みつつ、みえてくるのが面白かった

  • 待ってました
    ウィル・トレント!

    カリン姐さんの色んなシリーズのうち
    好きなシリーズです。

    今回は舞台が
    自然豊かな高級キャンプ施設という、
    なかなか日本ではあり得ない設定で
    そこから楽しめました。

    ウィルの相棒フェイスが繰り出す、
    アメリカの人気キャラクターギャグに
    一緒に笑えないのが残念でしたが
    ストーリーは充分面白かったです。

  • 年末の自分へのご褒美に買ったスローターの新作。
    読む度に心をえぐられるけど、読まずにはいられない。今回はサラの無垢な視点で見る、主人公の女性の虐げられた尊厳と母親としての意地に引き込まれた。
    愛が人を救うこともあれば、洗脳することもある。
    子育てをする上で、考えさせられる作品。

  • とにかくクソ家族だった。どいつもこいつも最低。
    お客さんが多くて、たまに見失った。

  • このシリーズには子供時代の経験で人格形成が損なわれてしまった人、というのが毎回出てくるけどそこに本人の素質?なのか加害性が加わった場合、いくら支えても無駄なのでは?と疑念が。
    なのでジョンに甘すぎるかな〜と。
    虐待を受けて健やかに生きられる訳ないとは思う、反論の余地なし。
    しかしそこから加害者に転じてしまった人に(未成年とはいえ母親を滅多刺しにできる力を持つ16歳)優しすぎるかな。前作では女性キャラクターでいたけどその人にはもっと厳しかったじゃん。
    あとミステリーとしては面白いけどちょい余計な要素が多い?のかな、それにあの状況で「彼を許して欲しい」て言われんの絶対息子じゃん息子が犯人じゃん。て分かってしまって残念。

  • 隔絶された山奥の高級ロッジを妻サラと旅行で訪れた捜査官ウィル。インターネットも携帯電話もつながらないその場所で、ウィルはめった刺しにされた血塗れの女性を発見する。被害者は代々ロッジを経営する一族の娘マーシー。犯人はここに暮らす彼女の家族と4組の宿泊客の中にいるに違いない。だが、マーシーは家族各々と揉めていたうえ、宿泊客の素性も怪しい。誰もが嘘をつくなか、ウィルは真相を追う。

     瀕死の状態のマーシーを、ウィルが発見する所から始まる。そこから時間は遡り、マーシーが家族からどんな目で見られているかが明かされていく。要するに、誰が容疑者でもおかしくないという状況が示される。かてて加えてマーシーのパートナーは、ウィルの過去の知り合いデイヴだ。施設を脱走しては連れ戻され、気持ちが荒んでいく中、マーシーの母と知り合い、実の息子のようにかわいがられる。若いうちにマーシーと付き合い、息子ジョンの親になるが、ロールモデルがいないため、よき父・よき夫がわからない。DVをマーシーに繰り返して離婚するも、養子として彼女の実家にべったりだ。彼女にとって、よい環境ではない。折角のハネムーンを台無しにしたくないアマンダが駆けつけるが、マーシーと息子の関係を、自分のそれと重ね合わせるウィルは、捜査に関わろうと前のめりになる。

     主人公の宿命で、ハネムーン先まで事件が追いかけて来る。動転したウィルは、被害者に刺さったナイフを抜こうとして、自分の手にも、ぐっさー!と刺さってしまう。痛い痛い痛い。いつもながらスローター作品は、体も心も痛めつけてくる。それでどこが報いなのかと思いきや、ラストはそれなりに報いがある。但し、ささやかだが。
     
     完全なシチュエーション、というわけではないが、スローターが密室ものを書きたかったそう。

  • 自然を楽しむには絶好の場所だけど、秘密がいっぱい

  • 残念ながら少しも面白くなかった。
    新婚旅行でキャンプ場のコテージに宿泊するウィルとサラ、そこで殺人事件が起きる。
    犯人にも意外性がなく、忌々しい一族の異常な気持ち悪さだけが残る。そのあたりはいつも通り楽しめた。
    う〜ん。ちなみにhuluのドラマ版も何話か観たけどほとんど別物で好きになれなかった〜
    ウィルとサラのことはとても好きだけどだんだんどうでもよくなってきた。
    次作は買わないかも。

  • ウィルはサラと新婚旅行。都会とは閉ざされた湖のあるロッジで殺人事件。怪しすぎる容疑者たち。

    人間とはここまでひどくなれるのかその極地を見た。長い物語だけど、読む価値あり。しかしヒドイな〜

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