蘭陵王 (ハーレクイン・ラブシック)

著者 :
  • ハーパーコリンズ・ ジャパン
3.61
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本棚登録 : 120
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596744326

作品紹介・あらすじ

気まぐれに彼を拾ったダンサーの性の玩具にされ、歪んだ快楽を植えつけられた。やがて仕込まれたバレエで頭角を現すも、その美貌ゆえに、場末の劇場で男たちに一夜の肉悦を与える獣に堕とされた―― 捻じれた運命に弄ばれて、心を閉ざす天才的バレエダンサーの玲司が、初めて男に甘やかされて愛にすがるとき。もう心は凶暴な毒に蝕まれているとも知らずに―― ボーイズラブ界のカリスマ、山藍紫姫子の最大の問題作にして最高傑作が、ハーレクイン・ラブシック創刊号に登場!

感想・レビュー・書評

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  • 新レーベルのハーレクイン・ラブシックから刊行された山藍センセの20年前の絶版作品です。
    ページ数は少ないですが、さすがに読み応えありました。何ていうか、息詰まるような展開でサイコ的サスペンスです。
    才能がありながら場末の劇場で男たちに身体を弄ばれる美貌のバレエダンサー、玲司。そして、自分の妻が殺された事件を追う刑事の桐生。二人が出会い心惹かれ、さらにそこへ桐生の妻の兄である佐野が絡んでくることで、さらに禍々しい事態が起きることになります…
    今で言うならメリーバッド的展開になっていて、斬新です。

    濃厚ドロドロのディープなエロスですが、ただエロいだけではなく愛や憎悪が渾然一体となって迫ってくる衝撃がハンパないです。
    読み終わった後は溜息しかありませんでした。

    痛いシーンもいっぱい。お久し振りにフィストなんとかにも遭遇しておののきましたww
    妖しくも美しいダンサーの虜になってしまう桐生と、彼を奪われ憎しみにとらわれる佐野。桐生を好きになってしまうことで破滅に追いやられてしまう玲司も憐れですが、複雑な思いを介して彼と繋がり合おうとする佐野にも胸が痛くなりました。
    たとえ異常な関係でも、共通の想いが玲司と佐野を結び付けているんですよね…

    耽美小説特有の余韻が残りました。疲労困憊するし、モヤモヤするし、何かいろいろとこみ上げてくるものがあります。
    とにかく、圧倒されました。
    今注目している座裏屋蘭丸センセのイラストが、山藍作品の雰囲気にめちゃくちゃぴったり似合っていて素晴らしいです!またこのお二人のタッグで、今度は新作が読めたらいいなと願っています。

  • 山藍さんの描く受けはまさに自分のツボのど真ん中突いてくる。今回もその圧倒的な妖艶さと美しさで魅了された。前半はサスペンス要素があり、事件の全容があらわになるとなんてこったい…と思わず嘆いてしまう。後半は攻めが変わって、がっつり痛くてきつくて容赦ない描写の連続。内容はゾッとするほどえげつないのに文章が下品でないところが山藍さんの好きなところ。クライマックス、あわやもうこれで…! となってからの最終章、攻めと受けの関係に変化が。最後の最後までハードできつかったが、この本には自分の求めるものがあって満足した。

  • 山藍先生は背徳の聖者たちが好きなんですが、これは、読み終わった後、うーん、うーん?と唸ってしまいました。オカルト部分(怖いわけではない)が取っつきにくかったかな。あと、最後の方の展開が、そうくるか、と。でも、読んで良かったかな。

  • ハーレクインの大衆向けの感じと、BLのエロ成分だけがある感じで、深みも背徳感もあまりないなぁと
    その分読みやすくはあったのだけれど
    例えるならサスペンス要素のない赤川次郎のBLみたいな感じか

  • まさかHQから山藍先生の本が出版されたことに驚きました…!えっ、マジ!?っ
    て思いました。
    山藍先生は気持ちが前向きな時でないと内容がつらいので、今回はしっかり読め
    ませんでした。すみません。
    主人公が殺してしまわなければならなかった男を好きだった男と、主人公が最後
    ああいう形でおさまるのは
    やはり愛し合ってるっていうことがあの形になったのかと感じました。

  • まさかHQから山藍先生の本が出版されたことに驚きました…!えっ、マジ!?っ
    て思いました。
    山藍先生は気持ちが前向きな時でないと内容がつらいので、今回はしっかり読め
    ませんでした。すみません。
    主人公が殺してしまわなければならなかった男を好きだった男と、主人公が最後
    ああいう形でおさまるのは
    やはり愛し合ってるっていうことがあの形になったのかと感じました。

  • 山藍さんの、痛そうな愛の話です。設定が私の萌えとちょっと外れているの★少なめにしましたが、殺人鬼とか、ダンサーとか愛するものを失って…とかに萌えられる方にはお勧めかも。あ、エッチは安定の山藍先生のワールドです。

  • さすが山藍センセお耽美サスペンス風味の悪の美徳。一難去ってまた一難どころじゃないこれでもかという怒涛の攻めに悶絶w 宿命に抗えず耐え忍ぶ受にお腹いっぱいでございます。様々なプレイと文学的表現の美しさが素晴らしい!頭冠とは?って調べちゃいましたよwww あとがきで先生が書かれていた今後二人でコンビを組んで~の設定はあまりのぶっ飛び具合に爆笑しました(笑)本当にあったら読んでみたい!

  • とてもドロドロしてて強烈でした。どこまでも落としくれる山藍先生ありがとうございます!落ちてるのに何故かスッキリするのは何故か不思議なんだよなぁ~~~

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著者プロフィール

1992年のデビュー以来、耽美小説の女王として君臨し、絶大な人気を誇る。著書に『花夜叉』『色闇』『アレキサンドライト』『王朝恋闇秘譚』(以上角川文庫)、『江戸繚乱』(白泉社花丸文庫)など多数。

「2011年 『堕天使の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山藍紫姫子の作品

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