エメラルドの愛人 (ハーレクイン・プレゼンツ・スペシャル 41)
- ハーパーコリンズ・ジャパン (2006年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596800411
感想・レビュー・書評
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ヒロインが穏やかな性格だが、ヒーローに負けてなくて良い。
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PS-41
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隣に住む実業家+馬の飼養場を相続したヒロイン[more] <br />根性悪母妹 異母兄妹疑惑<br /><br /><blockquote>内容(「BOOK」データベースより)<br />ハリエットは仕事を失ったうえ、婚約者にも裏切られた。心機一転するため、ロンドンからアイルランドの西海岸へ。亡くなった親戚が遺してくれた土地と建物を相続することにしたのだ。美しい自然に癒されたのもつかの間、隣接する壮麗な屋敷の住人として億万長者の実業家ラファエル・フリンが現れる。彼はハリエットの身の上を知るや、傲慢な態度で言いはなった。「ぼくが立ち直らせてあげる」。</blockquote>
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ハリエットは仕事を失ったうえ、婚約者にも裏切られた。心機一転するため、ロンドンからアイルランドの西海岸へ。亡くなった親戚が遺してくれた土地と建物を相続することにしたのだ。美しい自然に癒されたのもつかの間、隣接する壮麗な屋敷の住人として億万長者の実業家ラファエル・フリンが現れる。彼はハリエットの身の上を知るや、傲慢な態度で言いはなった。「ぼくが立ち直らせてあげる」。
邦題「エメラルドの愛人」は原題「Emerald Mistress」に沿っているんだけど、どうしていつもどおりの「〜の愛」とか「愛の〜」みたいな、なんちゃって邦題にしなかったのかと。どうしたって宝石エメラルドに絡む愛人話しか、エメラルド色の瞳のヒロインが愛人になる話しだと思ってしまうだろうに。最後の最後までヒロインに愛人になれと迫るヒーローはおりませんでした。ある意味がっかり。<br>
新規まき直しアイルランドの西海岸で養飼業を行おうとしているヒロインと、そのヒロインの土地の隣に住むヒーロー。ヒーローは他の事業での成功した大富豪で、もともと一族の土地であったヒロインの土地を欲しがっている。と、ここまでで、ヒロインの弱みにつけ込んで愛人関係を迫るいつものパターンかと思ってしまったけれど、話しの方向は違う方に。確かにヒーローは傲慢だったり強引だったりするけれど、ヒロインのほうも、負けじと自分の要求を通していくので、ヒーローばかりがいい目を見ているわけじゃなく。むしろヒーローは振り回されている印象。ヒロインもヒーローに惹かれてはいるけれど、捨てられてしまうくらいなら関係を持ちたくないと一歩退いているのにたいして、ヒーローはなかなか靡かないヒロインにヤキモキしたり、ヒロインの弟や元婚約者に嫉妬したり。後半は特にそんな感じで、ヒーロー頑張っているな、と。しかもせっかくの記念すべき一夜にヒロインに元婚約者の名前を呼ばれるという痛恨の一撃まで。男としていたたまれないよなあ。もちろんそれで険悪になってしまって、ヒロインも苦慮することになるけれど。<br>
さすがに290ページ超の作品なので、ヒロインの家族関係とか出生の秘密とかストーカーとか、ふんだんに読み処があって存分に楽しめる。<br>
で、タイトルのエメラルドはアイルランドのこととか。文中にそんな描写がちょこっとでてくる。でもそれほど重要なキーワードとは思えないくらい。そして「Mistress」は愛人と訳すより女主人とか女領主とか、そっちにしたほうがしっくりすると思う。