ひとりより孤独 (ハーレクイン・セレクト)

著者 : ヘレン・ブルックス 高木晶子

• ハーパーコリンズ・ ジャパン (2015年9月11日発売)

作品紹介・あらすじ

男らしくハンサムな夫に、超高級ペントハウス。ジークと電撃結婚して2年、マリアンは幸せだった。だが、ペントハウスのインテリアをデザインしたのが、ジークの昔の恋人だと知ったときから幸せに陰りが生まれた。しかもその女性は今もともに仕事をしているという。夫に請われて。そんな家に住むのはいや。夫がその女性と長い時間を過ごすことも。ジークに訴えたが、彼は女のヒステリーだと言って片づけた。夜、疲れた夫をやさしく包み込み、彼のためにとろける。ジークが妻に求めるのはそれだけ-。マリアンは家を出た。それが二人を激しい苦しみに晒すことになるとは、予想だにせず。

感想・レビュー・書評

[raraminさんの感想 · 2017年8月11日]

2年前に結婚し何不自由ない生活を送るヒロインだが、自宅で客人をもてなし、夫の帰りを待つ生活に退屈していた。
アパートメントからの引っ越しや働きに出るという考えも夫は聞き入れようとしない。
夫が出張に昔の恋人を同行していたことを知ったヒロインは別居するため家を出て1人で生活を始めるーー。

愛されたことのない子供時代の経験から、妻がいずれ離れていってしまうのではないかと信頼出来ないヒーロー。
外に出したくないし誰とも話して欲しくないとまで思っている。
ヒロインは夫を愛しているけれど大学に行き研究所で働くという夢があり、元の生活では本当の自分が抑圧されていると感じている。
基本的には夫の問題で夫がそれを受け入れるか乗り越えないと2人が一緒にいる未来はない。
お互いへの愛情は疑うべくもないのだが、簡単に乗り越えられるほど小さくはない心の傷であり、癒して信じさせたのも彼女の愛だろう。

2000年。