クリスマス・オブ・ラブ: 十九世紀の愛の誓い (MIRA文庫 MB 2-1)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン
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  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596914361

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀の英国を舞台にしたクリスマスの短編三作。

    ★「金の星に願いを」(メアリ・バログ)
    A Handful of Gold 1988
    妹の治療費を稼ぐ為踊り子をしているヒロイン(実は牧師の娘)に目をつけたのはクリスマス休暇を愛人と共に過ごそうと計画する子爵ヒーローで…。

    安定感ある作品だと思うけどあまり印象に残らないかも。

    ★「不埒な贈り物」 (コートニー・ミラン)
    This Wicked Gift 2009
    貸本屋の娘と侯爵の資産管理事務所の事務員ヒーロー。密かにヒロインに憧れていたヒーローだったが、偶然立ち聞きしたヒロイン弟の不始末の埋め合わせに不埒な取引を持ち掛けて…。

    これだけ貧しく希望もなく季節と相まって寒々しい日々を送るロマンス小説のヒーローもなかなかいない。何より思考がずっと底を漂っている。愛があれば何とかなるなんて夢は見ない現実派。

    ★「愛と喜びの讃歌」 (マーガレット・ムーア)
    Comfort and Joy 2004
    孤児院の院長をしているヒロインが子どもたちのクリスマスの為の寄付をお願いしに顔に火傷を負って以来世捨て人暮らしの伯爵の元を訪ねるが…。

    富に爵位に美貌にと恵まれていた伯爵ヒーローは火傷により婚約者や友人が離れていき、かなり世を拗ねるような性格に。ヒロインにも最初は反発するのだが領民の子どもの骨折事故で駆り出され共に手当や看病をするうちに…という話。

    続けて三作読んで、欧米のクリスマスに対する扱いや感情ってなかなか日本に住んでると実感しにくいものがあるんだろうなぁと思った。日本では単なるイベントだけど元々は宗教的な行事だし、そういう空気を肌身で体感した方がジーンとくる作品群かもしれない。

    2010年。

  • またバログで「あっちとこっちの貼り合わせ」「二年後には仮面夫婦」 orz 
    でもいいんだもん。好きなんだもん。

  • 短編3作。
     踊り子ヒロインと子爵ヒーロー。狩猟小屋で愛人と過ごす予定だった二組のカップルの元に 天気のせいで偶然やってきた牧師一家。予想外の展開にほのぼのと温かくなった。相手を誤解してたヒロインとヒーローが短期間に心を通わせていく様子がよかった。
     貸本屋ヒロインと事務員ヒーロー。こんなに挫折感漂う痛々しいヒーローは珍しいかも。すべてがマイナスに傾いていた彼の心がヒロインを求めて切ない展開になってるが 彼はもう少し彼女の人格を知るべきだった。そうしたら2人はもっと早く幸せになってたはず。
     孤児院院長ヒロインと伯爵ヒーロー。クリスマスの寄付を頼みにやってきたヒロインとの数日間でヒーローの人生は劇的にかわってしまう。格差はげしいカップルだけど こんなに慈愛に満ちたヒロインは珍しいの 彼女はヒーローへの最高のプレゼントである。

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