官能の短編集。
「侯爵と私」 ポーシャ・ダ・コスタ
公爵邸でメイドのバイトをしているローズは、侯爵の私室で秘密のビデオテープを見てしまう。
中身は衝撃的なセックスシーンが映っていた。
5編の中でこれが一番楽しめた。
わたしはSMプレイは理解できないし、好みでもないのだけど、これは判りやすくて良かった。
ヒロインはビデオを見て興奮し、以前から興味のあったプレイスタイルに激しく惹かれ求めた。
侯爵はそれを与えて、プレイだったものが愛情に変化して「愛してる」と侯爵は言い、結婚へ向かうハッピーエンドとなった。
ロマンス的にシンプルで良い。
☆4つ。
「真夏の夜のお仕置き」 アン・カルフーン
SEAL隊員の彼氏ドルーはテスに約束をさせた。
危険な区域に住むテスを案じて、窓を開けたまま寝てはいけないと。それを破った時、テスは…。
うーん、なんかなぁ。
やっぱりなかなか理解できなくて。
理解できなくても、楽しめる話はあるんだけどね。
これは、ヒロインがヒーローのお金を使いたくなかった気持ちが判るだけに、なんだか…納得いかなかった。
結婚してて、旦那さんの稼ぎを使うのと、付き合ってるだけで相手のお金を使うのは、ちょっとした事だけど心構えが違うというか…。
娼婦のような気がして、哀しくなる。
使えなかった気落ちも判ってほしい。
叩くことを、「俺が楽しむためだと思ってるのか?お前のためだ」と言うけど、自分が楽しむ要素もなかったら、叩くってできないと思うけど。
叩くことに何らかの思いを込められるから、叩けるんでしょ。
それをさも相手だけのためみたいな感じで、偽善ぽいな。
ドルーは良い人だったし、素敵な人なんだけど、やっぱりテスへのお仕置きへのアプローチが、好きになれなかった。テスは自分がそういう行為に自分が興味を持ってることを意識してなかったし、ドルーだってそれまでの付き合いの中でそんな片鱗を見せてもないのにな。
☆は2かな。ギリ3かも。
「檻~ラ・カージュ~」 サスキア・ウォーカー
ジェニファーは新しい住居のアンティークのエレベーターで知り合ったアルマンに、強烈に惹かれる。
檻の中で逢うたびに、アルマンにいつもとは違う何かを感じるのだった。
なんかライトな感じだった。
新しく出逢った刺激的な人に、新しい世界へ連れてってもらって、それを楽しみ満喫するって感じ。
特に愛だの恋だの、結婚だのは出てこない。
わたしは短くても、「ロマンス」に求めるものは普遍的な愛、って読者なので、物足りなかった。
☆は3つ。
「プレイ・ゲーム」 ミーガン・ハート
ちょっとなぁ、よく判らなかったなぁ。
ヒロインのゲイの友人と、セックスすると言う話になる。
ゲイのディーンにも、ヒロインのケイティにも想い人がいるのに、ノンケとゲイの友人同士でセックスする。
読んでて、最初は「何?ビリーが気になってるけど、ゲイのディーンとしてみたら、ディーンがケイティの魅力に急激に目覚めるとか?」と謎だった。
が、結局するけどお互いに自分は最初からの想い人に戻る…って感じ。
何故にそこまでして、とくにゲイのディーンがケイティとやりたがるのか判らなかった。
なんで?想ってる人いるけど、それはそれとして友人とのセックスを楽しんでもいいじゃないって?
うん、判らなかった。
☆3
「7日間のご主人様」 ティファニー・ライス
エレノアは愛するご主人様に命令されて、7日間だけ他の男に貸し出されることになった。
これが一番わからなかった。
判らないだけじゃなくて、納得もできず結末に哀しくなった。
愛してる女を友人に貸し出す男の神経も判らないし、友人の女を借受ける男の神経もわからん。
女は知りもしない男に貸し出される事に傷ついてはいるが、愛しているから命令に従う。
哀しかった。女の子はヒロインに大切にされて欲しい。
貸し出された男ダニエルが、エレノアを愛し「行かないでくれ」と懇願するも、「愛してる人がいる」と振り切る。
一体この7日間は何だったんだ、と思った。
7日間を共に過ごし、二人に共感してきた自分はなんだったんだ、と思った。
☆2。