レディ・ジョーカー〈上〉

著者 :
  • 毎日新聞社
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本棚登録 : 1486
レビュー : 175
  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620105796

感想・レビュー・書評

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  • 競馬を通じて集まる5人、戦前の労働運動、大手ビール会社社長。
    マークスに引き続き読んだが、照柿を飛ばしているので合田刑事の現状について「?」だった。
    合田刑事の苦悶・苦境、さまよえる精神を反映しているかのように、切れが悪い。
    この話の中では誰も痛快で無敵なヒーローはいなくて、どのキャラも苦悩し、迷い、決断するが、無力でがんじがらめで無様で、低調。

  • おもしろくなってくるまでが長かった。読むのに時間がかかった小説は初めてかもしれない。
    いろんな話が複雑に絡み合っていて、どう収束していくのか下巻が楽しみ。
    エネルギーがある時に読んだほうがいい。集中力が必要な本。

  • 下巻にて

  • 昨夜は夜遅くまで、高村薫「レディ・ジョーカー」を
    最後まで一気に読みました。
    ちょっとしんどかったけど面白かったです。
    映画にもなりましたのでご存知のかも多いでしょう。

    微に入り細に入り、そのディテールにこだわった
    彼女の文章には少々閉口しましたがー
    あのドストエフスキーの小説のように、
    ある一人のセリフが4、5ページにわたって、
    しべりまくっているという文章にある意味似ているかも(笑)

    さて、今度は奥田英朗の「無理」を読もうと思っています。
    彼の「イン・ザ・プール」をはじめとする伊良部シリーズは
    抱腹絶倒の面白さでしたがこの小説はだいぶ違うようです。
    楽しみです。

  • 下巻に。

  • いきなり法文から入り、太平洋戦争後に書かれた男の手紙から始まる。旧仮名遣い、旧字。
    あとから振り返れば、確かに冒頭に持ってくるのが理解が早いなとは思ったけれど、いきなり、事件なのか何なのかもわからない、朴訥な男のつぶやきめいた旧字の手紙を数ページに渡って……
    この作者、読者への導入の気遣いというものが一切無く、ついてこられない奴はいらない、って切り捨てるタイプだな。と思った。

    しかも合田は後半まで出てこず……
    誘拐のあたりから疾走感があってよかったけれど、むしろ合田は刑事が出てくると鬱屈しそうだから、今はいらないって思うほどに誘拐のあたりはおもしろかったけれど、とっつきにくかった。
    しかしこの誘拐あたりからの疾走感は、『照柿』では得られなかった感覚。

  • 高村薫さんの作品を初めて読んだ。
    最初はあまり進まなかったが、途中から話の展開に引き込まれ、時間がたつのも忘れて読み耽ってしまった!

  • 個々に抱える鬱屈や問題から、自己を解き放つにはどうすれば良いのだろう。なにか突破口のようなものはないのか。
    「レディ・ジョーカー」の誕生の要因は誰しもが抱えている身近なものであり、その一線を越えるかどうかは理性に掛かっているのではないだろうか。

    人物たちの人生の履歴が、また別な人物の履歴と重なり合う時のストーリーの恐ろしさ。
    棲んでいる世界が一見違う筈なのに、厭なリンクを次々と織り成すさまは圧倒的だ。

    読後の感想としては、ワクワク感はない。沼の深くへ徐々に沈んでゆく感覚ばかりあった。
    娯楽に留まらぬ、見事な社会派傑作小説。

  • 内容が濃く、読むのにすごい時間がかかった。
    だけど面白かった。

    久しぶりに重厚なストーリーを読み、あーこんな小説って最近読んでなかったなと思った。

    犯人側・ビール会社側・警察側・新聞社側の社益の違いとその動きや、それに対応した登場人物の心理描写が交互に描かれていて今現在すべてを知っているのは自分だけなんだ。
    という事実の独占感が味わえた。小説の醍醐味か。

    最初の昔の字の長文の手紙から始まる物語はかなりきつかったがそれが終わればどんどん引き込まれる。
    読み飛ばしても問題はない。

    とにかく結末がきになる。

  • 長い!そして複雑!集中して読まないと置いてかれ、会社、警察、新聞社、総会屋の組織毎に次々出てくる登場人物に混乱する。トーンは重くみっしり読み応えがあり、中盤近くで点から線になり動きが出てき面白くなってきた。下巻へ続く。

著者プロフィール

高村 薫(たかむら かおる)
1953年大阪市東住吉区生まれ、現在大阪府吹田市在住。国際基督教大学教養学部人文学科(フランス文学専攻)卒業。外資系商社の勤務を経て、作家活動に入る。
1990年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞、1993年『マークスの山』で直木三十五賞、1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2016年刊行の『土の記』では大佛次郎賞、野間文芸賞、毎日芸術賞をそれぞれ受賞し、新たな代表作となった。
『レディ・ジョーカー』を境として、重厚な社会派ミステリーから純文学に転向。織田作之助賞選考委員を務める。

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