レディ・ジョーカー〈下〉

著者 :
  • 毎日新聞社
3.77
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本棚登録 : 1229
レビュー : 136
  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620105802

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!!赤いビール出る辺りから目が離せなくなったよ。合田の出番も増えてきて読みやすかったです。途中ボロボロな合田には目も当てられなくて…。個人的には合田がうなだれる義兄の胸倉掴んで引っ張り上げ、「いつか落とし前を付ける気があるんなら、今日の所はゴルフに行け。這ってでも行け!」が大好きです。ええ、思わず読書マラソンのお気に入りのことば欄に太字で書いちゃう位…。(20051215)

  • 「マークスの山」「照柿」に続く合田刑事シリーズ。警察・大企業・新聞社を舞台にした、2段組で800ページを超える重厚長大なストーリーに、魅力的なディテールがいっぱいつまっている。主人公が僕と同世代であり、仕事や人生や一人の人間の無力さや生きている意味について苦悩する姿に共感の嵐だった。また、レディ・ジョーカーというタイトルの由来も凄い。そして、現代の人間の営みの愚かさとわずかな救いを残す結末。高村薫さんは、厳しく激しい話をリアルに丁寧に描く作家であり、その作品はめったに出逢えない本物の重さを持っている。社会の暗い闇を覗いてみたい人にオススメ。

  • 個人的には、合田さんの周囲の人との人間関係があるから、前の2冊を読んでから読んで欲しい本だと思う。だって、じゃないと例のシーンで出てくる人物たちがわからないじゃない(笑)!!
    あーでも映画だと上手くやれるんだろうなぁ、きっと。
    でもねー、すっごく楽しみ!!この話、高村さんの中で2番目に好きです。最初から最後まで展開がおもしろくてすんなり読めたし、今までで1番読みやすい話だと思う。
    しかも、終わり方が気になる!!あの人物と仲直り出来るのかが気になる…。

  • ほんと堪らん…!という感じで、すごく好き。苦しむ義兄弟を見ていると、(安易な表現ですが)胸が締め付けられる思いでこっちまで苦しい。企業の中で個人を優先させる社長、”社会”そのものに対し一線を介したような、閉塞的な人生を生きる男たち。これだけの”現実”と”人間”が一人の頭の中に存在し構築されたのだと思うと、それだけで不思議な感動を覚える…。名台詞は色々有れど(笑)義兄の「辛いことが辛くならない事はない。自分の中で受け入れるしかない(ちょっと違うかも;)」が…印象に。最後もほんといい……大好きだよあんた達…(胸いっぱい)
    義兄、という響きがどうにも色っぽい気がするのはきっと高村氏の文章のせいだ…(笑)

  • ビール会社社長誘拐事件。それに絡んだ犯人・警察・企業・報道のお話です。
    2004年冬に映画化されました。
    下巻にはいって面白さ倍増です。何でこんなに面白いんだろう、大好きな一冊です。
    最後の合田さんの言葉には、え、ちょ、え?と動揺してしまいました。義兄弟、もともと好きでしたが特別な存在になりました。

  • 頑張って読んだわー、っていう、本の厚さから、文字の詰め込み度から、やりきった感がスゴイ。でもけっこうどうでも良いというか、競馬のえらくディテールに凝った描写とか、細かいなー、と。懐かしい名前もチラホラ。こういうのも大事なんか。そしてまたしっぽりとしたラストが、いかにもバブル後というか、暗い感じで、なかなかに渋い。

    でもバブル後っていう時代は風評被害というか、みんなしてどよーんとしてて、暗くて、未来なんてないさみたいな感じだったって今の人は思っちゃうよね。これは問題ですよ。90年代のハッピーピーポーみたいな本を読んで口直ししないと。

    とはいえ合田みたいにコツコツなんだかんだと頑張ってるのは好きなんだけどね。何故ならそれは毎日サラリーマンとして頑張ってる自分自身に他ならないからなのだ!ってやつだよね。
    あ、犬に犬っころって名付けるセンスは好き。ロープレで名前におまえってつける感じ。おっさん臭い?

  • なんと言ったらいいのか分からない読後感。
    虚しい話だなぁという感じ。
    レディ・ジョーカー事件の他にもいろんな事が詰め込まれてるけど、どれもスッキリしない結末。
    現実はそんなものか。。虚しい。。
    巨大な闇世界や組織の前では個人なんて砂のつぶみたいなものなんだな。
    世間を震撼させた犯罪ですら簡単に葬り去られちゃう。
    それでも生きていかなければならない。
    希望はどこかにあるんだろうか?
    難しいけど面白かったのは間違いない。しかし気が滅入りそうになる話だった。

    この本を読んで私の中でハッキリしたのは、私が小説を読むのは現実から逃避するためだということ。
    こういう現実を突きつけられる話は逃避にならない。
    初高村作品だったけど、他作品を読むかは微妙なところ。

  • 1

  • 面白かった、けど、総会屋、検察、警察、競馬は難しい。。

  • 読むの大変だった。
    それは、一場面も読み飛ばせない内容の濃さによるものだと思う。

    事件がすっきり解決!とはならなず、誰かの思惑通りに事が運ぶわけでもなく、いろんな人のいろんな思いが混ざりながら少しずつ進んでいくのがリアルだなぁ、と思った。

    そんな中で癒し的な合田さんと加納さんのやりとりがこんな結末になろうとは。テンション上がったよ!!!

    2018.1.26

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著者プロフィール

高村 薫(たかむら かおる)
1953年大阪市東住吉区生まれ、現在大阪府吹田市在住。国際基督教大学教養学部人文学科(フランス文学専攻)卒業。外資系商社の勤務を経て、作家活動に入る。
1990年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞、1993年『マークスの山』で直木三十五賞、1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2016年刊行の『土の記』では大佛次郎賞、野間文芸賞、毎日芸術賞をそれぞれ受賞し、新たな代表作となった。
『レディ・ジョーカー』を境として、重厚な社会派ミステリーから純文学に転向。織田作之助賞選考委員を務める。

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