- Amazon.co.jp ・本 (516ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620107004
感想・レビュー・書評
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とても面白かったです。ほとんど一気読みでした。飛鳥と響子、タイプは違えど、演劇の天才だなと感じました。作中のオーディション、手に汗を握るほとのめり込みました。2人が悩んでいるところが、天才だけど人なんだな、とも。2人が共演している中で、一つの境地に達した瞬間の描写が好きです。演じるって魂のぶつかり合いなのだな。他の方の感想で、「蜜蜂と遠雷」も演劇のお話だと知って読みたくなりました。そして、読みながら度々思いを馳せた「ガラスの仮面」も…。
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高校の図書室で読んだ、気になった本。図書館で、借りて、読む二回目は、全くあたらしい。たぶん次は、買った単行本。
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シンデレラストーリーかと思いきやそーでもないよーな。舞台という世界の話でそこそこ面白かった。オーディションでそれぞれの女優が同じシーンを演じるところが違う女優とはいえ、またか〜ってちょっと思った。最終的に才能とDNAがモノを言う的な?
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「居心地よすぎるのって考えもんだよ。むしろ、居心地悪いほうが、人間、よく考えると思うんだ」
エゴとかプライドとかって、最も人間臭い人間の嫌らしさと崇高さと矛盾を含んだ部分だよ。そういったものがない役者が人間をやったって、ちっとも面白くないでしょう -
響子がオーディションの対象でないと知った時、彼女は決まりなんだと分かりました。ガラスの仮面を彷彿としますが、飛鳥は恩田さんがとても好きそうなキャラクターに思えました。最新作の塵と被ります。オーディションのシーンは手に汗握る展開。ページをめくるスピードが上がりますし、恩田さんの筆力を堪能できて興奮します。私もそこに行きたい、と思わせる響子の演技を生で見てみたい。すこーし勘違いしちゃった若手もきっと伸びてくるのでしょうね♪実際の芸能界もこんな風なんだろうか…華やかだけではない裏の1面見せてもらった気がします。
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2016/09/08
スタバ
10年も前か。ずっと書棚にあったわけで、何となく演劇物とはわかっていたものの、濃密な時間です。演劇と言うライブ感を10年前の書籍からでも感じるほど。 -
舞台演劇のお話。まともに舞台なんて見たことないけど、引き込まれた。奥が深いんだな、舞台って。想像以上だった。実際のオーディションとかもこんなことが日常的に行われているのかな。だとしたらめちゃくちゃスリリングだなと思う。
演技って素人からすると、演出家の意を汲んで役に完璧になりきる、っていうのが優秀な役者と思ってた。確かにある意味あっていると思う。でもこの本を読んで、演者のキョーレツなエゴ、「自意識」と表現させていたけど、確固とした「自分のカラー」、そういったものを持ち合わせている俳優、女優に人は魅力を感じ惹きつけられていくのだなと、いう発見があった。それは、何も演劇だけの世界でだけでなく、日常生活でもしかりだよなーと。なんでもそつなくできる人ってすごいと思うし優秀だけれど、やっぱりその人にしかない人間味のようなものに人は惹かれていくし、そういう人と結局長い付き合いになったりするのかな、という気づきがありました。
おもしろかったし、勉強になりました。
以下、印象に残った引用。
本当に、知らないということは恐ろしいことだ。あの時、あのままあの子の演技を見ることなく帰っていたとしたらーー
そうか、あの子には「自意識」が感じられないのだ。
そうだ、舞台はいつだって小宇宙。 -
一気に読ませる力のある作品でした。とてもおもしろかったです。
エンターテイメント性は高いのに、基底に不穏なものを感じ続けました。
小松崎監督の「芝居の練習の場合、梅の木になれとか椅子になれとか言う奴もいる」に、ニヤリとさせられました。 -
凄い!凄いなぁ!
演劇の世界も凄いけど、それを描写する恩田陸も凄い!
『ガラスの仮面』は読んだことも観たこともないけど、
きっとそれを超える凄さだと思う!!
久々に寝る時間よりも優先させてしまった本! -
2006.05.20