神野悪五郎只今退散仕る

著者 : 高原英理

• 毎日新聞出版 (2007年7月1日発売)

作品紹介・あらすじ

三千世界の大魔王、神野悪五郎が現代に甦る。最強最悪の怨霊を祓うために。共に立ち向かうのは十三歳の少女、夕凪紫都子。…だが、勝てるのか?澁澤龍彦、中井英夫の後継と目される俊英の書き下ろし妖怪ファンタジー。

感想・レビュー・書評

[dai-4さんの感想 · 2018年7月10日]

トヨザキ社長書評集から。なんと、妖怪物語でした。本筋からは少し離れるけど、色んな妖怪が矢継ぎ早に登場する肝試しシーンが楽しい。妖怪好きにはたまりまへん。キャラ設定が絶妙で一気に読ませられるし、テンポの良い展開も心地よい。楽しめました。

[okashinaanokoさんの感想 · 2017年2月16日]

先日、ゴシックハートの著者の方から小説も出版されていると教示されたのでその中から興味の湧きそうな題名の本を手に入れた。稲垣足穂の作品に似た題名なので大丈夫だと思う。感想は後日。

[美希さんの感想 · 2014年3月19日]

稲生物怪録がベースとなったヤングアダルト小説。
政治家云々ってところはいらなかった気が。
ていうか紫都子最初から強すぎだろう。
面白く読みました。

[／まことさんの感想 · 2013年2月25日]

心の強い少女が妖怪神野悪五郎に頼まれて祖母の果たせなかった女の怨念退治をする物語。
本文中に説明がありますが『稲生物怪録』を知らないと面白くないと思います。
主人公の口調のぞんざいさがやや気になり読み難かったけれど登場する妖怪達は可愛かったり少し気持ち悪かったりして面白かったです。

[くろおさんの感想 · 2012年11月8日]

これ楽しかったです！タイトルと表紙からしてもっと静かにダークな感じで攻めてくるのかと思いきやハートフルそしてかわいい(´∀｀)　悪五郎かわいいなぁ。紫都子漢前すぎます。思ったより子供向け？かも。中高生にオススメ。ちなみに神野悪五郎は本当にいる妖怪ですよ！

[zoeさんの感想 · 2012年8月13日]

夕凪紫都子・13歳(中2）は、夏休みを祖母の家ですごすことになった。ところがその家は祖母の別宅であり、古くて、長く空き家となっていた。しかも、妹・妙子（10歳)と2人だけで暮らすことになる。
作中で祥（いとこ、21歳)が「ばあちゃんの最初の話は、まるきり『稲生物怪録』の続きだね」と言うが、妖怪が人の手を借りる話としてはどこかできいたような展開。
「夏目友人帳」や「百鬼夜行抄」では主人公が繊細で、やむをえず怪異と触れ合うことになるが、本作では紫都子は妖怪を全く怖がらず、妖怪から「豪の方」と呼ばれる。冒頭で紫都子の人間関係の悩みなどが描かれるが、性格はからっとしていて、口調も男の子のよう。そんな彼女が、弱そうなのに実は芯の強い妹や、物知りでやさしいいとこ、不思議な因縁を持つ祖母、そしてくせはあるけどやさしい妖怪に囲まれて悪を討ちます。痛快だね。

[asakureさんの感想 · 2012年2月16日]

主人公の少女が無理のない感じにさっぱりした性格で気持ちが良かったです。文章が凝っているのとテンポが良いのとですいすい読めた。

[ラビーさんの感想 · 2008年11月1日]

サクサク読めます。おもしろかったです♪

[ゆうへいさんの感想 · 2008年10月14日]

表題と表紙に惹かれて読みました。はちゃめちゃな、これまた中学生みたいな本だけど、自分は結構好きだなぁ。2時間くらいで読めます。ちなみに、ｵｶﾙﾄ好きじゃないと無理だと思います。

[にのみぃ和さんの感想 · 2007年11月11日]

けっこう、いい。。

著者プロフィール

高原英理（たかはら・えいり）：1959年生。小説家・文芸評論家。立教大学文学部卒業、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士後期課程修了。博士（学術）。85年、第1回幻想文学新人賞を受賞。96年、第39回群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞。編纂書に『リテラリーゴシック・イン・ジャパン 文学的ゴシック作品選』『ファイン/ キュート 素敵かわいい作品選』、著書に『 ゴシックスピリット』『少女領域』『高原英理恐怖譚集成』『エイリア綺譚集』『観念結晶大系』『日々のきのこ』ほか多数。

「2022年 『ゴシックハート』 で使われていた紹介文から引用しています。」