ミヤマ物語 第一部

  • 毎日新聞社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107257

感想・レビュー・書評

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  • 流石、あさのあつこさん。

    毎日小学生新聞に掲載されたものをまとめたもののようですが、面白い。児童書ということで大人の目に触れないのはもったいない。

    それぞれの世界に住むハギと透流(とおる)の物語ですが、前者のウンヌ世界では人はマノモノと恐れられ、後者は普通の世界で透流は小学生。その二人が出会うと・・・

  •  深い緑の山に囲まれた地、雲濡(ウンヌ)。
     厳しい身分制度の最下層で暮らす少年・ハギ。ウンヌの頂点に君臨する“ミドさま”の怒りに触れてしまい、ハギの母の処刑が決まる。ハギは掟に逆らってでも母を救おうと牢へ向かう。
     いじめで不登校になってしまった6年生・透流。母から聞いた、祖母の遺体の不可解な消失。“消えた”祖母を今も待ち続ける祖母の世話人・草代。クスノキの不思議な声に導かれ、透流は亡き父の故郷である雲濡で過ごすことになる。
     ウンヌの民が「マノモノ」と呼び恐れるヒトの透流と、生きるためにウンヌを出る決意を固めたハギの出会いは、この地に何をもたらすのか?


     図書館本。
     ぱっと見、「No.6」っぽいな、と。SFが苦手な人は本作を、ファンタジーが合わない人は「No.6」を、と読み分けが可能かも?
     読み始めたばかりだから何とも言えないが、「No.6」+「風の館の物語」になりそうな予感。雲濡の屋敷がほんと、「風の館」に似てるわ……。

     パラパラめくって見ると文字がビッシリに見えるが、見た目ほど読むのに時間はかからない。ウンヌと雲濡、2つの世界が交互に描かれるため、本書だけでは話があまり進まず物足りない感じ。

     ファンタジーとはいってもウンヌの世界はほぼ古代日本で、目新しさは特にない。バリバリの異世界ファンタジーを求める人には向いていないだろう。
     その分、特殊なファンタジー用語の知識も必要はない。ただ、「雲濡」「丹石」など、ルビがあっても小学生には読みにくそうな用語もチラホラ。ウンヌ側の人名もいまいち読みにくさがあり、ある程度ファンタジー慣れしていないと辛いものがあるかも?

  • 続きが気になります。カバーの絵がイタチとフクロウだったことが、第一部を読み終わって意味のあったものだとわかりました。「迷えば必ず、胸に手をあてて神さまに聞く」という言葉に惹かれました。もちろん、お祈りを欠かさないのもステキです。

  • ハギが屋敷に侵入して、トモの檻を開ける時はドキドキしてそのあとのはなしがきになります。

  • 2022.05.09

  • 深い山(ミヤマ)には、いろんなモノタチがうごめいている。ウンヌ/雲濡―同じ響きをもった二つの世界をめぐる少年、ハギと透流の物語。

  • ちょっと読みにくいかもと思った冒頭でしたが、話に引き込まれいい感じで読み終わりました。
    続きが気になります。

  • 一冊丸ごとプロローグでした。しかも先が気にならない。

  • ウンヌ村で貧しく厳しい生活を強いられている少年ハギは、ウンヌ村はなにかおかしいと感じるようになっていた。村から出てはいけない、そこにはヒトという名のマノモノがいて、会っただけで身が腐るという話を、おかしいと感じていた。
    一方、いじめが原因で不登校となった小6の透流はクスノキからふしぎな声を聞く。「ウンヌへ行けば、いい。」どうやら透流の父の故郷である雲濡村のことらしく、透流は父の実家へ行った。
    ふたりが出会うことで、お互いに知らないことを学び、自分が戦う相手を知り、変えようと動き出す。ふたりに突き動かされるように協力する大人たち。いつしかウンヌ村の真実を辿りつく。

    和風の世界で、簡単では済まない冒険も良いです。巻を追うごとにおもしろくなった。難をいえばエンディングが物足りないこと。あのままでもいいけれど、物語が重厚な分、もうちょっとほしかった。(でも新聞連載なので、短くてもしかたないかもしれません。エンディングに日数かけられないもんなあ)
    毎日小学生新聞で連載していたもの。全3巻。

  • 物語の導入編。
    評価はこの先、お話の転がり方次第かな。
    可もなく不可もなく。

  • ぐいぐい読めた。あさのさんの本は、どれもお話に引き込まれてしまうので、とても読み易い。階級のある社会で生きるハギと、登校拒否の少年透流の出会いの物語。新聞連載中は、毎日どのあたりで区切られていたのかが気になる…。

  • 本屋さんで平積みになっていたので、読んでみました。あさのあつこのお得意、ボーイ・ミーツ・ボーイ物語。そこに「山」が加わり、異形と掟が加わり…面白くない訳がナイ(笑)。

    本格推理のクローズド・サークルに出て来そうな山深いお屋敷。山里のカーストの底辺に生きる少年との出会い。大好物〜♫早く続き読まなきゃ!

  • 社会の最下層で,母子が互いを誇りに寄り添う姿に心打たれます。

    後半に,裏表紙のイタチと表紙の意味がわかりました。

  • さらさら読める
    ウンヌのハギと雲濡にきた透流の話
    未完、つづきまち

  • ぐいぐい引き込まれる。
    面白い。

  • 読みはじめが、苦しい。だんだんのってくる。最後まで読むと続きが気になる。

  • ハギは、深い夜の森の世界・ウンヌの、厳しい身分制度の一番下の身分に生まれた。母と二人、貧しく苦しいながらも、心は清く、しかし、ウンヌの生活に疑問を持ちつつ生きている。
    一方、現代の日本。5年生の透流(とおる)は学校でのイジメや母親と心が通じないことで悩んでいた。死をも考えた時、大きなクスノキから声が聞こえてくる。「ウンヌへ行けばいい」と。ウンヌが雲濡という、亡くなった父親の実家がある村だと聞き、透流は母親を説得して、雲濡村へゆく。
    時空をこえて出会う二人の少年の物語のはじまり。

  • 一冊丸々導入部分といった感じです
    これからのストーリーは全くよめませんが、面白くて一気に読み終えてしまいました

  • 一気にのめりこみます。

    ファンタジーなのに考えさせられる箇所が随所に!

  • 毎日小学生新聞で連載中のファンタジー。ほのの大のお気に入り。
    子ども向けと侮るなかれ。物語は壮大で、かつ人間たちの生々しい生き様が語られています。自分が持っている価値観と全く違う世界。その中で主人公がどう成長していくのか。続きが楽しみです。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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