英雄の書 上

著者 :
  • 毎日新聞社
3.29
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本棚登録 : 2016
レビュー : 334
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107332

作品紹介・あらすじ

お兄ちゃんが人を刺すなんて…。"英雄"に取りつかれた最愛の兄を追って、少女は物語の世界に降り立った。そこで彼女は、すべての物語が生まれ帰する一対の大輪を前に、恐るべき光景を目にしてしまう-。

感想・レビュー・書評

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  • 同級生を殺傷した兄を救うために、小学5年生の女の子が異次元世界に飛び込んでいくファンタジー。
    設定のややこしさに手こずって一度目は読了できず。二度目の挑戦で、ふと物語の波にのることができ、上巻読了。(でも宮部みゆきさんのファンタジーが苦手だったことも同時に思い出す。)

    「物語」「輪」「領域」という意味づけを、きちんと理解しているとは言い難いけれど、小説という物語の中で「物語」を語るという二重構造がどこに落ち着くのか、果てしなく広がっていくイマジネーションの世界がどこで現実と折り合いをつけていくのか、続きを楽しみにしながら読みすすめることができた。下巻に期待。

  • ―あれが獄を破った。戦いがはじまる。

    お兄ちゃんが人を刺した。
    突然の知らせに信じられない友理子は、兄の部屋である古い本に出会う。
    『お兄さんは《英雄》に取り憑かれたんだ』
    兄を捜すために友理子はいにしえの本の力を借りて、かつて《英雄》を封じていたという無名の地を訪れる。

    《英雄》とは―
    印を戴く者(オルキャスト)とは―

    この作品の中で考えさせられたのは、物語の定義。
    無名の地に住まう無名僧が語る物語の成り立ち。
    以前読んだ『アイの物語』とはだいぶ違う捉え方をしていた。


    ―物語とは、有り得ない出来事を作り上げる。そして語る。記録に残し、記憶をばらまく、嘘でございます。

    ―物語は人間に必要とされる、人間を人間たらしめる必須の嘘でございます。しかし、嘘は嘘。罪にございます。

    嘘はたしかに良い事じゃない。
    けれど、なぜ嘘をついたのかというバックグラウンドに目を向ければ、必ずしも悪意に満ちているわけではない。
    人は現実だけでは生きていけない。
    ある種の虚構が必要になってくる。
    それが物語であり、本となり、映画となった。

    物語とは、なんだろう。

  • 下巻wktk

  • ライトノベルというかジュブナイルの趣きをもったファンタジー作品である。宮部みゆきのファンタジーものはドリームバスターを読んだことがあるが、これとはまた毛色が変わった作品だ。「英雄」に魅入られて同級生を殺傷し行方不明になった兄を捜すために本の力を借りて、物語の世界に旅立つ妹、友里子(あらためユーリ)の話。話自体にあまり深みはない。作者の語り口のうまさに引っ張られた感はあるが、上巻下巻の大部を最初から最後まで楽しく読みとおすことができた。あまり考えすぎずに楽しむべき本だろうと感じた。

  • 魔法冒険物語、として読んだら、すごく楽しめた。世界はすべてそれぞれの物語で出来てる?
    現実と物語りとは、繋がっているの?よくわからない感じもあったかな。

  • 「あれ」が獄を破った。戦いが始まる。

    邪悪は、何と巧みに人の心に付けいるのだろうか。
    宮部みゆきが放つ、戦慄の最新刊。

    「ひとつ踏み誤れば、あなたも<英雄>に囚われ、呑み込まれて
    しまうことでしょう。<英雄>は強大です。比類なき力を擁する完全な物
    語でございます」

    森崎友理子は小学五年生。ある日、中学二年生の兄・大樹がクラス
    メートを殺傷し、姿を消すという衝撃的な事件が起きた。事件から
    十日ほど経った時、友理子は兄の部屋で不思議な声を聞く。
    「君のお兄さんは“英雄”に魅入られてしまったのだ」
    本棚の奥の見慣れぬ書物が、友理子にささやいているのだった。
    書物に導かれ、兄を救い出す旅へ出る友理子。すべての物語が生まれ、
    回帰してゆく<無名の地>と呼ばれる場所で、友理子は、世界の根
    源というべき、おそるべき光景を目にする――

  • 市立中央図書館より。
    --
    なかなか意味がわからない。宮部さん、何が書きたいのか、全然伝はつてこない。
    上巻の最後の方で少し形が見えてきた。
    慌てて下巻に突入(*^_^*)。

    いや、面白かったよ。

  • 初っ端から衝撃的な幕開け。
    主人公の友里子は勢いに流されるような形で異世界への扉を開いてしまい・・・

    まぁ要所要所で幼いなりに決断しているわけだけど、如何せん勢いも手伝って決めてしまっているような面もあるので後になってちょっとビビっちゃったりして。

    重々しいのが序盤から延々と続くわけではなく、たまにちょっと楽しいやり取りがあるのが救い。 
    そこらのさじ加減が絶妙です。
    アジュのキャラでかなり重苦しさが中和されている感じ。

    しかし事実がわかり始めるにつれ、本当に胸が締め付けられますね。
    今もどこかの学校でこれに近い痛ましい事が起こっているかもしれない。 

    ユーリになった友里子はやり遂げる事ができるのかな。
    ラスト彼女達に近づいて来たのは一体何なのか、早く続きが読みたい

  •  本を読んで、同級生を殺してしまった中学生の兄。
    本を読んだ事で起きた事件という事で、この本自体を読むことが怖くなりました。
     それで、読むのを止めようか?と真剣に悩みましたが、それでも誘惑に勝てずに読む進めて正解でした。
    「英雄」の裏と表、今まで考えた事もなかったけど、確かにたとえばナポレオンは英雄、でも敗戦国の人にとってはタダの人殺し。
     物事にはそういう2面性があることに気が付かせてもらいました。
    最後に、ユーリに襲ってくる闇、ユーリは勝てるのか?
    気になるので、早く下巻を読みたいです。

  • 2017.4.27 読了


    たまに 宮部読みたい病に かかるんだけど、
    これは ちょいと しんどかったかな。。。

    私 ファンタジー 苦手で。。。

    だいぶ ハリポタ臭がした。。。
    中盤くらいまで『ムリかも。。。ムリかも。。。』と思いながら
    読みました。

    中盤から やっと 話が動き出して、
    だいぶ 面白くなってきた。


    はてさて ユーリは お兄ちゃんを
    助けることができるのでしょうか??

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。
1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。
大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。
『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2018年10月、『宮部みゆき 全一冊』を刊行。

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