三十光年の星たち (下)

著者 :
  • 毎日新聞社
3.91
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本棚登録 : 346
レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107684

作品紹介・あらすじ

「三十年間を、きみはただまっしぐらに歩き通せるか」ひと筋の光を求め、いくつもの人生が織りなす挫折と輝きの物語。世代を超えて響き合う魂。気高き文学の最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず輝さまは最高です。今回は何だかすごくリアリティーがあって、考えさせられたなあ。。。

  • 真っ直ぐなこと。それをやり続け守り続け邁進していくこと。
    師と仰げる方に出逢えるのだろうか、独りよがりにならずに、叱られ続け、働き続けることが出来るのだろうか。三十年。自分は何を磨いていくのだろう。私には、見えないものを見ようとする努力が出来るだろうか。

    世の中のありとあらゆる分野において、勝負を決するのは、人間としての深さ、強さ、大きさだ。鍛えられた本物の人物になるには三十年かかる。―略―これから先、三十年のあいだ、そのつどそのつど、悩んだり苦しんだり、師匠を疑って反発したり、ときには恨んだりもするだろう。そしてそのつど、なぜだろうと考えつづけるだろう。そうやって考えつづけて、あるときふっと、ああそうなのかと自分で気づいたこと以外は何の役にもたたないのだ。

    「なぁ、仁志、三人の息子のなかで、仁志がいちばん親孝行だって、お父さんに思ってもらえるようになるんだぞ」
    物語の終盤で、佐伯さんが言った言葉。愛情をとてもとても感じました。

    私には、何もまだまだ分からないし、むしろ分かるわけがないのだろう。だから、毎日、ただ真っ直ぐに真っ直ぐに、積み上げて生き続けなければならないのかもしれない。とにかくとりあえず三十年。

  • 毎日新聞社の朝刊連載小説。
    こんな話を毎朝読んで出社したい!

  • 宮本輝氏の世界観炸裂の作品。
    好きだなー、こういう雰囲気。京都の陶磁器や染色、焼き物などいろんな職人の世界を中心に、一人の青年が師匠から代々受け継がれてきた使命を悟り、不器用ながらも様々な人に支えながら必死に生きていく。
    私も意義とか動機とかゴチャゴチャ考えずに、働いて働いて働きぬいてみようかな。
    2016/10

  • 宮本輝がこの作品で語りたいことはわかった。
    「30年後を見据えてがむしゃらに仕事に勤しめ」
    これは宮本輝自身が後書きでも書いている。

    主人公が今の自分と同年代であることから、
    少しは自己投影して読むことが出来たが、
    ストーリー自体は???なことばかり。

    個人で金貸し業を営み、事業を始めたい女性限定に金を貸す佐伯という男から、あるとき後継者に任命されてしまう主人公の仁志。(←この設定からしてついていけない)

    しかも、しまいには、佐伯の顧客のかつての事業を引き継ぎレストランの店長をやることになり、パスタのソース作りに励むことになる…謎、、、

    最後らへんはやっつけで書いたとしか思えない低クオリティな小説

  • 何の仕事をやっても長続きしない主人公・仁志が、若い頃に妻と2歳の子供を亡くした近所の老人・佐伯平蔵からお金を借りたものの、事業のパートナーが逃げ出した為に事業に失敗。
    そのお金を返すべく、仁志は佐伯の元で働く。

    10年でやっと階段の前に立てるんだ。
    20年でその階段の三分の一のところまで登れる。30年で階段を登りきる。そして、登りきったところから、お前の人生の本当の勝負が始まるんだ。その本当の勝負のための、これからの30年なんだ。そのことを忘れるんじゃない。(佐伯平蔵から仁志に向けて)

    物を見る目というのは、人間を見る目でもある。優れた物の価値を解せない人は、他者をも粗末にするようになっていくのだ。

    驢馬な旅に出ても馬に帰ってくるわけではない。か。まったくとってそのとおりだ。風采のあがらない驢馬のもくもくとくじけない力は、いつか険しい山野を踏破するだろうをどんな人間もなめてはいけないのだ。(仁志)

  • 京都という設定も意味深い。

    生活にすら苦しむ人々、ちょっとした資金と肩を押す力があれば、才能を生かせる。生活が立てられる。

    そんなご縁。運命を変える出会い。

    染め物・織物・陶芸・・・。職人として生きる人々のつながり。

    ビジネスライクではない、人と人の引き合う力。

  • 何かまた読みたい

  • 2014.08.30

    佐伯老人の正体もわかり、仁志はなぜかレストランを経営しすることに。

    ひとつのことを30年間頑張ることが大事というメッセージはわかるけど、その大事なことをあんな風に他人に決められていいのか?という疑問が残った。

  • 面白かったんですが、少し期待し過ぎていました。

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プロフィール

宮本 輝(みやもと てる)
1947年、兵庫県神戸市生まれ。1977年『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。1978年『螢川』で第78回芥川賞を受賞。『優駿』で吉川英治文学賞、1987年初代JRA賞馬事文化賞、2009年『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞。2010年、紫綬褒章受章。
主な代表作として、『蛍川』、『流転の海』、『優駿』、『彗星物語』がある。

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