島津は屈せず

著者 :
  • 毎日新聞社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107691

作品紹介・あらすじ

秀吉の九州攻めから、文禄・慶長の役、運命の関ヶ原の退き口とその後の外交戦。天下人を震撼させた島津の激戦譜を圧倒的なスケールで描く歴史巨編。勝者・家康に寸土の領地も削らせなかった敗者・島津の武勇と智謀。

感想・レビュー・書評

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  • 秀吉の九州征伐から始まる。なので島津4兄弟の歳久、家久はあまり活躍場面も無く残念。秀吉に降伏後兄義久は中央と距離を置き弟義弘は一族の伊集院と共に積極的に中央と繋がりを持つ。朝鮮の役、伊集院家の粛正、関ヶ原の敵中突破。必ずしも兄弟の中は良いわけでは無いがお互いが島津家の為に戦後所領を減らされる事なく関ヶ原の戦いを終える。

  • 島津義弘の半生をたどった小説。

    鹿児島弁に一部違和感はあるが、面白かった。

  • 島津義弘…、NHK大河の『葵徳川三代』で麿赤兒さんが演じた印象(関ヶ原で敵中を整然と退く“島津の退き口”)が強くて、てっきり当主だったのだとばかり思っていたのですが、実は当主の弟だったんですね。
    義弘が当主だったら、すべては大きく違っていたでしょうね。朝鮮出兵の時も関ヶ原の時も、いくら本国に出兵を求めても叶えられない義弘の苛立ちが手に取るように感じられて、読むのが辛くなります。
    それだけに、関ヶ原に義弘のために手弁当で駆けつけた家臣たちには、胸が熱くなりました。
    前半はちょっとモタついた感がありましたが、関ヶ原以降はスピード感もあって、後半は一気に読んでしまいました。

  • 今まで読んできた、毛利輝元や宇喜多秀家は、秀吉や家康に関する記述の多さの中で書かれたものばかりだったので、ちょっと不満でしたが、この本は圧倒的に島津義弘や他の島津一族に関する記述が圧倒的に多く、戦国末期の島津家の動きが非常に分かり易かったです。
    何故島津家は戦国時代から幕末に至るまで滅びなかったのか?
    非常にそれが分かり易く描かれていた点も良かったです。

    それは硬柔取り入れた、時の権力者に対する対応が筋を通すところ通さないところに対しはっきりとしているところに他ならないです。

    この対応は学ぶべき点ですね。

  • 関ヶ原に至るまでの前半は今ひとつの感がありましたが、関ヶ原の義弘の敵中突破以降は、徳川と島津の駆け引きが面白かったです。
    それと当時の島津家の権力がここまで複雑な三重構造になっていたことなど、改めて知ることが出来ました。
    表舞台で活躍していたのが義弘(維新)なので彼が島津家の当主の様に思ってしまいますが、実質は本来の当主である義久(龍伯)が実権を握ったまま。
    そのため実戦の指揮を執る義弘は思う様な戦いをすることも出来なかったようです。
    とはいえ、島津の家を守った功績は義弘にあることには違いないようです。

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。大学卒業後、暫しオートバイレースに没頭。その後、通信会社勤務を経て、フリーライターに転職。『時空の覇王』(ベストセラーズ)で作家デビュー。主な著作に『上杉三郎景虎』『南部は沈まず』『長宗我部元親 』『北条戦国記』『九十三歳の関ヶ原 弓大将大島光義』ほか多数。

「2023年 『兵、北の関ヶ原に消ゆ 前田慶次郎と山上道牛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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