あなたが消えた夜に

著者 :
  • 毎日新聞出版
3.36
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本棚登録 : 1025
レビュー : 144
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108179

作品紹介・あらすじ

ある町で突如発生した連続通り魔殺人事件。所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は"コートの男"を追う。しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。"コートの男"とは何者か。誰が、何のために人を殺すのか。翻弄される男女の運命。神にも愛にも見捨てられた人間を、人は救うことができるのか。人間存在を揺るがす驚愕のミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • ”コートの男”による連続通り魔事件が起こり、死傷者が増えていく。
    所轄の刑事、中島と捜査一課の小橋さんが組んで事件の謎に迫るが、警察という組織のしがらみに翻弄されたり、増える模倣犯に惑わされる。
    ”コートの男”は実在しなくて、一人の主婦を守る嘘だった。そして、その嘘に乗っかるようにして別の男も違う女のために殺人を繰り返していた。
    犯人は一人じゃないし、動機も奥が深い。

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    売春をネタに強請られていた主婦、横川だけが犯人じゃない!とわかったときはすごくワクワクしたけど、吉高のほうは手記で、しかもそれが燃えちゃってるってのがちょっと不満だったかな。中島さんと小橋さんに謎解きしてほしかった。小橋さん、とてもいいキャラだったし。100ページくらい使って説明された吉高の思想も、燃えちゃったから科原さゆりにも中島さん小橋さんにも結局伝わらなかったってことだよね。うーん、終わり方にちょっとだけ不満かな。

    手記のなかでおかしくなっていく吉高が、神様おれを見てないのかって何度もいっているあたりで、バンプオブチキンの『エバーラスティングライ』の歌詞を思い出した。神様も人間一人ひとりを見ているとしたら大忙しだろうな。

  • 純文学畑のミステリはさすがに読み応えがある。
    単なる謎解きではなく、人の感情の機微にミステリを隠している。

  • この作家とは合わないということがはっきりわかった。前半と後半は、全く話が変わってしまうような錯覚を覚える。犯人の手記を載せるという新しい試みをしているのだが、効果的ではなく、作者の自己満足のように思った。

  • 3.6第3部からは、一気読み。ネタばれになるから書きませんが、ようは事件はそこにいた者にしか真実はわからない。と言う話。謎が解けるような伏線が弱いかな。

  • 中村文則の世界観がにじみ出る作品で、そのことがわからないと意味のわからない作品として終わってしまうかもだが、その世界観を知っていれば楽しく深く読み進めることができる1冊。

  • 面白くなかったかというと、そうではなく、長いわりにはけっこう一気に読んだ。
    ミステリーかというと、そうではなく、コミカルな中島と小橋のやりとりを交えながら、でも捜査は着実に進む。
    コートの男の殺人事件かと思っていると、そんなに単純ではなく、後半はくどくて流し読み…。
    中島のトラウマも重要なのかと思えば、そうではなく、誰にもトラウマあるよ、的な…。
    ラストは事件解決なんだけど、独白を読まされてる感。
    登場人物も多くて少々混乱。
    面白くなかった訳ではない!
    何だこの本。

  • 読んでいくうちに現実と虚構の境が分からなくなる不条理な世界や心に傷を持つ登場人物たちの心理描写は見事ですが、刑事が推理したり靴底をすり減らして真相を暴くというプロセスではないですし、中島刑事の過去も浮いてしまった感があり、ミステリーとしてはカタルシスを感じられず微妙な読後感です。

  • 罪とは何か?愛とは?悪とは?幸せとは?生きてゆくうえでの強さと弱さを考えさせられた。ミステリーの枠をこえた人間の内部をえぐるような作品。

  • 前半はホントに面白かった。
    だけど後半、犯人の手記という形になると一気に萎えてしまった。
    加害者も被害者もアレなもんで、彼らの心理が私にはまったく理解できずポカーンとした……って感じでした。

    刑事さんの2人のやりとりは面白いので、また別の作品に出てくるといいなぁと思います。

  • 2015.08.06

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著者プロフィール

中村 文則(なかむら ふみのり)
1977年愛知県生まれ。福島大学行政社会学部応用社会学科卒業。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。2014年にはノワール小説への貢献から、デイビッド・グーディス賞を受賞している。
その他の代表作に、映画化された『去年の冬、きみと別れ』『悪と仮面のルール』などがある。

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