マチネの終わりに

著者 :
  • 毎日新聞出版
3.97
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本棚登録 : 3920
レビュー : 450
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108193

作品紹介・あらすじ

結婚した相手は、人生最愛の人ですか?ただ愛する人と一緒にいたかった。なぜ別れなければならなかったのか。恋の仕方を忘れた大人に贈る恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • あちこちで絶賛されている本書だったので、初読みの作家さんだったけれど手に取ってみた。

    むむ。
    どうなんでしょうか。この安っぽいストーリー。
    これが新聞連載が終わった時にはマチネロスに陥った読者多数とも言われた小説なのか?
    アマゾンの評価もぶっちぎりの高評価だけれども・・・。

    物語は簡単に言ってしまうとクラシックギタリストの蒔野とジャーナリストの洋子の恋愛もの。
    強く惹かれあう二人は運命のいたずらかすれ違い別々の人生を歩むようになる。

    何度も繰り返される「未来は過去を変えてくれる」の台詞だったり、国際政治問題への提言の数々、豊富なクラシックの知識を土台に芸術家特有の苦悩を描く筆力、などなどなど、完成度の高い作品であることには間違いがない。

    でも、いかんせん陳腐だよ。
    使い古したネタが昭和かよってつっこみたくなってしまうメロドラマ感・・・。

    もしやこの小説はストーリーはさておき、登場人物一人ひとりの綿密な心理描写だったり、ストーリーに肉付けされた芸術性やら政治問題を堪能するものだったのか。
    それだったらもうちょっと楽しめたのかもしれないなぁ。

    ごめんなさい、どうしても世間の評価と乖離があるようで・・・。

    • だいさん
      脱力感タップリ伝わりました!
      脱力感タップリ伝わりました!
      2016/08/04
    • まっき~♪さん
      vilureefさん

      なんかすごくよくわかるような気がします。
      vilureefさん

      なんかすごくよくわかるような気がします。
      2016/08/11
    • vilureefさん
      LUNAさん

      たくさんのハート(いつの間にか花からハートになったんですね!)ありがとうございます。

      この作品、謎の高評価ですよね...
      LUNAさん

      たくさんのハート(いつの間にか花からハートになったんですね!)ありがとうございます。

      この作品、謎の高評価ですよね!
      ブクログでも結構な星の数・・・(;'∀')
      せりふ回しなんかも古臭くてダメでした。

      ところで、本屋大賞決まりましたね!
      LUNAさん全作読めたのかな?
      納得の結果だったでしょうか??
      私は今回は2作品しか読んでいないので、何とも言えないのですが大賞は納得かな~。
      あまり相性のいい作家さんではないのですが・・・。

      本屋大賞、いつもはノミネートの段階で半数くらいは読んだことのある作品が並ぶのですが、ここ1年は読書スランプですねー、全然読めてません。
      だめだなぁ((+_+))
      2018/04/11
  • 一言で言うなら 抗わない大人の愛。
    感情が自分の為にあり無意識の欲求を孕むのなら、理性が相手の為に働き愛を育むということなのかな…
    「未来は常に過去を変えていける」がキーワード。読書なのにギターの音色が聞こえてくる心地良さ…。
    再読を心待ちする時間さえ愛しい。

    • 嵐さん
      「未来は常に過去を変えていける」がキーワードですね。ギターの音色が聞こえてくるこころよさですか。私も読んでみます。
      「未来は常に過去を変えていける」がキーワードですね。ギターの音色が聞こえてくるこころよさですか。私も読んでみます。
      2016/06/08
    • kakerikoさん
      嵐さん、早々に有難うございます。
      読んで後悔しないと自信を持っておすすめできる一冊かと思います(^-^)
      機会があればぜひぜひ♡
      嵐さん、早々に有難うございます。
      読んで後悔しないと自信を持っておすすめできる一冊かと思います(^-^)
      機会があればぜひぜひ♡
      2016/06/08
  • 何て静かで清らかな時間だっただろう・・・。
    気が付けば読書に没頭していた。
    仕舞いには、自然と涙が溢れ出していた。

    note で連載を読むことができた為、
    ずっと携帯で小説を読んでいた。

    第九章の始めまで電子媒体で読んだが、
    やっぱり本が出てから全てを読みたいと思い、
    note での閲覧をストップし、上梓を待ちわびていた。

    第九章まではもう一度同じ話を読むことになったのだが、
    二回目に読むと登場人物を既に知っている為
    また違った読み方ができる。
    より深く、登場人物を辿ることができた。

    純文学は苦手でほとんど読んでこなかったが、
    平野先生の作品はそんな私の心も鷲掴みにされる。
    何て美しい文章、美しい登場人物
    美しい情景なのだろう。

    世界中の人に読んで頂きたい一冊。

  • 久々に世界観が好きな本でした。
    20歳の時に読んでたらまた、少し違った印象だったなと思ったり。でも、いろいろ勉強になったかなと思ったり。
    今30歳の自分は、共感できる部分も沢山あった。
    でも、大人になったからって、いろいろ偏見もどきを思い込んでたけど、
    年齢関係なく心が動く。いつの時代もどんなに変わっても一緒なんだなって思いました。
    いろんな人間関係、家族があって、
    少しは捉え方が変わった。
    過去の後悔も、今も未来も変わっていくのが
    しみじみと心に沁みた。
    過去の自分なら早苗のした事に勘付いて
    恐れてしまってた。
    私にはできない。
    そして、これが運命でないと言い聞かせてた。
    この小説の2人はお互いの気持ちが繋がった。
    洋子さんは努力家のスマートな人なんだよって早苗に言いたくなった。
    早苗の罪悪感を自己で消化してるところが、
    世間はこんな女の人の方が多いんだろうかって、
    自分の欲が優先なんだろうかって思った。
    知的な女性は凄く魅力的だった。

  • 正に、素晴らしいコンサートを聴いた後のような読後感だと、想像する。そんな洒落た趣味はもってないけれど、多分合っている。どんなに良かったか、言葉では伝えられそうにない、この感じも多分一緒だ。とにかく良い本でした。

  • プロのクラシックギタリストである蒔野聡史と、海外の通信社に勤務する小峰洋子。華やかな音楽や映画作品、時事的な出来事など幅広い分野を織り交ぜながら展開する、一筋縄にはいかない大人の恋愛模様。

    この作品では“心のつながり”がひとつのテーマになっています。恋愛小説ではありますが、互いの年齢や立場、状況などから情熱だけで突っ走るような真似はしません。むしろ大人だからこそあれこれ思惑が募り、不器用に、遠回りをして、結局手からすり抜けることばかり。こんなに“きれい過ぎる”恋愛模様は現実的ではないとは思います。でもどうしようもなく人として惹かれる者同士、分別ある距離感を描いているので嫌味がありません。どことなくフランス文学を読んでいるようでした。

    読んだ後、とても好きで大切にしている吉野弘さんの『生命は』の詩が思い出されました。孤独に生きる生は存在しない。本人の意図しない瞬間であったとしても生命と生命は紡ぎ、ほどけ、再び紡がれながら世界はゆるやかに構成されている、といった旨の内容です。この小説の軸となる部分と重なる気がしました。

    終わりが近づくにつれて、あとに残る気持ちは特有の寂寥感?と不安な気持ちも抱えながらラストまで一気読み。結果、残ったのはただただ心地好い余韻と満足感でした。

    〜memo〜
    マチネ(午後の演奏会)

  • 久しぶりに恋愛小説を読みました。
    そして初めてかもしれない恋愛小説での★5つ。
    何がそんなによかったんだろう??と自分でも不思議です。

    自分と同年代の主人公の二人。
    作者の平野さんも同じ年。・・・だからなのか?
    20代の頃に読んでも良さがわからなかったかも。

    BGMにクラシックが流れ、ヨーロッパの景色が目に浮かぶような…
    とても静かで、切なくて、でも心の奥で共感できる、
    そんな大人の恋愛物語でした。

    平野さんの作品を初めて読みましたが、
    とても美しくて私は好きな文章でした。
    政治的な問題やPTSD、クラシック音楽の難しい話などは、
    すんなり頭に入ってこない部分も多かったけど。
    二人の粋な会話のひとつひとつや、すれ違いさえ、
    よくある恋愛小説のドロドロとは違う、
    品の良さがあって、心地よい。
    何となく人生の折り返し地点に差し掛かる40代だからこそ、
    と思える深い静かな想いと、諦め・・・
    そういった感情描写が素晴らしく、素敵な文学作品を読んだ気分です。

    心に響く言葉がたくさんあって、
    めずらしく付箋をつけました。

    ”幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、
     それについて語るべき相手の顔が、
     くっきりと示されること”

    ⇒幸せの定義に共感。

    ”未来は常に過去を変える”

    ⇒人はいろんな失敗や様々な決断、出来事を経験しながら生きていて、
     その過去の事実は変わらないけど、
     未来(現在)の生き方次第では、
     その過去の出来事の価値や捉え方はどんどん変わっていく。
     過去を変える、の意味の深さにいろいろ考えさせられました。
     

    • ありが亭めんべいさん
      フォローありがとうございます♪
      昨年から読書ペースが上がり こちらの皆さんの評価を参考に本をセレクトしてます。今後とも宜しくお願いします。
      フォローありがとうございます♪
      昨年から読書ペースが上がり こちらの皆さんの評価を参考に本をセレクトしてます。今後とも宜しくお願いします。
      2018/09/01
    • 8makiko8さん
      こちらこそありがとうございます♪好みの本が似てそうな気がしまして、フォローさせていただきました!今後ともよろしくお願いします。
      こちらこそありがとうございます♪好みの本が似てそうな気がしまして、フォローさせていただきました!今後ともよろしくお願いします。
      2018/09/01
  • 大人の恋の物語、と言ってしまえば一瞬だけどこの二人の間には思いがけない障害があってそれでこうなってああなって、とまどろっこしい。すれ違いもここまでくればなるほど小説になるんですね、と後半でやっと思った。半分まではすんなりこの二人がうまくいくとばかり思っていたので。

    BGMを流しながら(バッハの平均律など)涙を流しながら読み終えました。

  • アメトークでみてから。ようやく読めました。久しぶりに小説を定価で買った。

    じーわじわと沁みてくる。
    はじめは堅いな~と思ったけどだんだん止まらなくなって(さいてー…などと独り言言いながら)最後読み切ってしまうのがもったいなくてひとつひとつをかみしめながらページをめくりました。
    愛ってなんだろ。少し時間をおいてもう一回読みたい。

  • 恋愛小説はあまり読まないですが、とても面白くて読んでいる間、幸せな時間でした。少し切ないですが、映画一本観たような読後感です。
    ストーリーの骨子はとてもシンプルですが、そこに肉付けされた各登場人物(とくにメインの2人)の背景や考え方が細部にわたり、かつ魅力的に描かれており、小説を味わい深いものにしていたと思います。物語に入り込むあまり、話のターニングポイントとなるメールが送信された場面では思わず「おいっ!」と声が出たほどです。
    「過去は変えられる」、正確にいうと「過去の事実は変わらないが、その事実の現在に対する意味合いはとても変化しやすい」という考えが話の根底にありますが、これはとても共感出来る考え方でした。

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著者プロフィール

平野 啓一郎(ひらの けいいちろう)
1975年、愛知県蒲郡市生まれ。生後すぐ父を亡くし、母の実家のた福岡県北九州市八幡西区で育つ。福岡県立東筑高等学校、京都大学法学部卒業。在学中の1998年、『日蝕』を『新潮』に投稿し、新人としては異例の一挙掲載のうえ「三島由紀夫の再来」と呼ばれる華々しいデビューを飾った。翌1999年、『日蝕』で第120回芥川賞を当時最年少の23歳で受賞。
2009年『決壊』で平成20年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、2009年『ドーン』で第19回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2017年『マチネの終わりに』で第2回渡辺淳一文学賞をそれぞれ受賞。2014年には芸術文化勲章シュヴァリエを受章した。『マチネの終わりに』は福山雅治と石田ゆり子主演で映画化が決まり、2019年秋に全国で公開予定となっている。
近刊に2018年9月刊行の『ある男』。

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