我らがパラダイス

著者 : 林真理子
  • 毎日新聞出版 (2017年3月17日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108261

我らがパラダイスの感想・レビュー・書評

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  • 達者な書き振りで序盤は面白く読んだ。

    だんだん虚構が勝ってくると読み続けるのが苦しくなる。

    中島京子の「長いお別れ」を読んだ後だったため、余計にばかばかしさを感じた。私の軍配は「長いお別れ」に上がる。

    しかし本当のお金持ちの老後、こういう世界もあるのだというセレブ世界の紹介は若いころからの林真理子の得意技だったはず。「格差」を強調せずその世界の紹介だったらもっと面白かっただろう。格差は読者が自分で比べればおのずと浮かび上がるものだから。

  • ルンルンを買ってお家に帰っていた林さんも
    とうとう介護小説を書く様になられたのですね。
    根っからの恋愛小説家だと思っていた林さんだったけれど、ムムム・・・これは面白い。
    これからは老人・介護問題小説家として活躍して頂きたいものです。

    介護の何が辛いのか、読んでいてヒシヒシと伝わって来ました。
    大好きだった親が壊れていく。どうして齢を重ねるという当然の現象で人間の尊厳を損なうような扱いを受けなければならないのか。
    女性に社会に出て働けという割に、介護が押し付けられているのはどういうことなのか、、、
    こういう事態が起こらないように介護保険というものが出来たんじゃなかったっけ?!
    介護のことはあまり詳しくない自分でも
    『介護では、優しい人間が負けるのだ』の一文に
    打ちのめされてしまいました。
    介護問題をシリアスに描くことなく、エンターテイメントに仕立て上げたのは
    新聞の連載小説だということもあるのかな?
    後半は盛り上がり過ぎてハラハラし通しでした^^;
    続編も読んでみたい。

  • 今時の老人介護の様子を3人の女性の姿を通して描いた話。
    それに、林真理子さんらしくセレブ要素を加えている。

    読んでいて、「何だかな~」になり、もう読み終わる数ページで読む手が止まり、中々先に進まなくなった。
    そして、結末は「何じゃ、こりゃ」な印象。
    最初は3人の女性が自分の親の介護に悩んでいる様子がリアルに描かれていて良かったのに・・・。
    無理やりドタバタ劇で終わらせたような印象を受けた。

    この物語の主人公の3人は、
    父親が痴ほう症になり、嫂が介護を放棄。
    そのせいで実父の面倒を見る事になった朝子。

    ずっと独身で両親と同居をしてきた、さつき。

    ニートの弟と年老いた母親と3人暮らしの邦子。

    3人はセレブの入る介護施設で職員として働いている。
    そこで働く彼女たちは自分の親を他の入所者になりすまし入れ替えたり、入所中の男性と結婚して自分もその施設の住人になったりする。

    どうも彼女たちのやり方に「う~ん・・・」となり、共感できなかった。
    使われてない所を有効利用するため、自分の親をいい所で過ごさせたいから、って親孝行の思いからしている事とは言え・・・。
    どうもこんなことは卑しい感じがする。
    それに、嫌だな・・・と思ったのは彼女たちが自分たちのしている事を正当化しているという事。
    確かに前半、こんなに介護は大変なんだよ、っていうのを描いていて同情できるけど、だからって人の居場所を勝手に借用していいという事にはらなないし。
    この状況を国民が知ったら80%の人は私たちのしている事に共感する、というのも「何それ?」となった。
    そんな人がほとんどの世の中って、もうメチャクチャやないか・・・と思う。

    この物語には彼女たちの上司で、貧富の差で人を差別する嫌な男が出てくるけど、彼女たちもその男と同じように貧しい人を差別していると思う。
    そうでなければ、自分たちのできる範囲で、分にあった所でよし、とするはずだから。
    上司を嫌な存在で際立たせて彼女たちに同情を集めようという感じがさらに嫌だった。
    さらに後半にも自分たちのしでかした事を他の老人を巻き込んで事件を起こして・・・って、幼稚すぎる。
    その突拍子無さが小説らしいと言えばそうだけど・・・。
    唯一の救いは彼女たちの親が良識をもった人だという事。
    ちゃんとこれは悪い事なんだって意識して謝っている。

    自分のいるべき場所じゃない所にいて快適に過ごしてもそれが幸せなのかな・・・。
    彼女たちがもっと生活に困っていてお金に余裕が全くない人だったらちょっと見方も変わったかもしれないけど、私には全く共感できなかった。

    介護という深刻なテーマを扱ってるけど、林真理子さんらしくコミカルに、深刻になりすぎずに書いている。
    セレブの入る介護施設についてこんな風に詳しくかいてある本はあまりないし、その点では興味深いし、読みやすい本だとは思う。

  • 本作は介護のお話。
    たしか年末の紅白の審査員挨拶の時、今年母を亡くした的な事をおっしゃっていたので、実生活で経験した苦労や悲しみを盛り込まれたお話だと思われます。
    とはいっても、マリコさんは超高級ホームに入れる財力をお持ちなのでね、そのあたりの苦労はしていないのでしょうけど、やっぱり親を看取るのは悲しい・・・

    前半は、親の病気や介護によって追い詰められてゆく描写がとてもリアルで全く他人事とは思えず、痴呆が進行した親に戸惑う様、末期がんを宣告された父のために有り金を注ぎ込む娘の気持ちなどを思って涙しました。
    兄嫁に対して憤ったり、シビアにお金の大切さを考えたり、登場人物になりきって本気で思い悩みながら読みました(笑)

    が、後半はヒドイ。
    まず設定があり得ない方向に進み、更にそれが犯罪者的な発想だから、前半で共感して涙した気持ちがスーッと冷めてしまい、それどころかムカムカする気持ちが次第に大きくなってきました。
    そしてラストシーンでありクライマックスと言える場面は、超ドタバタ劇と化し、もう勝手にやってくれ、という気持ちに・・・
    作品全体が台無しになってしまった(涙)
    勿体ない。
    …前半がいいので星は甘めです。

  • 久しぶりの林真理子作品。
    いつも久しぶりか。
    超高級介護施設で働く、親の介護にへとへとになったアラフィフ女性たちの話。
    林さんがそんなに好きじゃないけど、やっぱり上手いなぁと思わされる序盤。山あり谷あり、ハラハラドキドキ?でラストは勧善懲悪パターンだろうと思ってたら、何これ!ってぐらいのドタバタ。ドタバタなんてもんじゃなく、ホントにドッタンバッタン!
    一生懸命働いたって所詮庶民は良い介護サービスを受けられずに家族が疲弊するんだ!こんな世の中に一矢報いたいんだ!って闘争してたけど、結局は金持ちに救われるんだなぁって終わりで、自分が金持ちか、身近に助けてくれる金持ちがいない、殆どの庶民はどうなるんだ!って思いましたね。
    ほんと、どうなるの?
    まぁこういう提起をさせるのが狙いと言われたら、あぁそうですかって感じだけど。

  • 超セレブが住む老人専門介護施設を舞台に
    自分の親の介護に苦しむ女性たちの物語が展開する

    身につまされる話ばかりで途中までとても面白かった
    高齢化が社会が加速する日本、考えせられた

    最後がドタバタ風になってしまったのが、少し残念。

  •  富裕層向けの豪華な介護付きマンション、セブンスター・タウンでは優雅な生活を贈る金持ちたちが余生を送っている。一方、そこで働く女性たちは、自分たちの親の介護にきりきり舞いになり、切羽詰まった末にとてつもない計画をくわだて、実行し始める。
     途中までは、邦子、朝子、さつきの三人の中年女性の抱えるそれぞれの親の介護の深刻な事情がややコミカルに描かれていて面白かったが、後半は自分勝手を通り越して法律すれすれの暴挙に出るので興醒めしてしまった。追い詰められた一般の市民が怒ると恐い、ということを書きたかったのだろうか。

  • パラダイスを感じたのは最後の最後。
    ちょっとタイトルは、どうなのかな?と読後感。

  • 面白かった

  • 面白かったが、最後はメチャクチャ(笑)

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