島のエアライン(上)

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  • 毎日新聞出版 (2018年6月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784620108353

作品紹介・あらすじ

たった一機で、地方の生活、医療、観光を支える、熊本・天草の小さな航空会社の苦難と挑戦の物語。異色の〈実名〉ノンフィクション・ノベル!

天草ゆかりの知事の強力なリーダーシップで、地元の夢・天草空港は実現に向け、動き始める。議会の反対派、一部地権者などを数年がかりで説得し、建設工事が始まるが、予定される路線の厳しい採算性とおりからの航空不況で、就航する航空会社が見つからない。熊本県庁は「7人のサムライ」を投入し、独自の航空会社立ち上げへと舵を切る。果たして「島のエアライン」は、国の審査に合格し、九州の空へ飛び立つことができるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • 天草に飛行機を飛ばすまでのお話し。
    前後半に分かれているけど、後半どうなるのか。。。
    事実を淡々と書いてる部分もあり、
    記録要素も強いかなーと。

  • 熊本県の天草諸島に空港が出来たとき、何でこんなところに空港が?と思った。
    本書はその天草空港を拠点とする天草エアラインの創設と経営を詳らかに描いたノンフィクション。
    本書を読んで知ったのだが、もともと天草空港は西武グルーブのレジャー施設を見込んで本田航空が就航する見込みで計画が立案。しかしバブルが崩壊し、民間による就航計画は頓挫。それを熊本県や天草の市町村が引き継ぎ第三セクターの天草エアラインが出来上がった。
    過疎化が進む地域で飛行機の就航と運航を続けるのは並大抵のことではなく、関わった公務員とエアラインの社員の方々の熱意には頭が下がる。
    福岡に帰省の折にはぜひ搭乗してみたい。

  • 友人の彼女が、ここの地上係員。よって、ついつい力を入れて読んでしまった。

  • 感想は下巻を読んでから。
    上巻は細かく共鳴できる苦労話とサクセスストーリーだったが。

  • 20220223読了
    #島

  • 天草空港建設から天草エアライン就航まで大変な苦労をして飛行機を飛ばすことに成功した。しかも委託ではなくて第三セクター方式。周りの人やマスコミからはバカにされ赤字になると言われ続けたが、やり遂げた後は黒字化で素晴らしい。

  • 実在する「天草エアライン」の誕生物語。登場人物も実際にいる方だそうで、飛行機会社の名前は知っていたのですが、どのようにして出来たのかは知りませんでした。

    一つの空港を作るのに想像以上にあらゆる審査、困難があることに驚きました。まぁ、てんやわんやすぎて、何故もう少し事前調べしなかったの?とツッコミを入れたくなるくらい、トラブル続きでした。大きく目標を掲げたは良いものの、それまでの段階が穴だらけで、読み手側としては失敗学として読めました。マスコミからの批判などに耐えながらも懸命に奮闘する人達の働きぶりに感銘を受けました。偉い方々は、もう少し現場のことを知って働いてほしいなと読んでいてイラッとしてしまいました。

    上巻まででしか読んでませんが、これで終了しても良いくらい、良い終わり方でした。終わり良ければ全て良し、そんな言葉が頭に思い浮かびました。下巻では、その後どんな事が起きるか楽しみです。

  • この小説で初めて天草エアラインの存在を知りました。
    熊本旅行を計画し天草エアラインに搭乗します。

  • 2019.3.13

  • 問題が生じたときはジタバタせず正面突破しかない
    うまくいかないことを想定して手を打っておく(パイロットが試験に不合格になるくだり)

    トラブルが起きたときのためにも根回し大事

  • 1

  • 我が天草が主役の小説!
    一度公務員になったらからには、小説に出てくるような公務員になりたい。

  • 島のエアライン
    天草地域活性化のために熊本県が作った天草エアラインが数多の試練を乗り越えて開業し、経営を軌道に乗せ維持する困難さを描いたノンフィクション。航空産業には素人の県庁職員たちでも航空会社を作って運営できちゃうのです。天草に行きたくなりました。
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  • 平成の大不況、公共事業削減の嵐の中、人口減少も起き始めた天草に、空港を新しく建設し、さらに航空会社も立ち上げる

    ノンフィクション?
    全て実名で登場する。久米宏、永六輔などの有名人やJAL,ANAなどの企業も。

  •  バブルの頃から平成にかけて、地方空港の開港にまつわる苦労、その後の経営などを微に入り細に入り綴ったノンフィクション。

     リゾート法等、当時、一世を風靡した懐かしい法律の名前や浮かれた世相から、平成不況へと徐々と高度を下げていく日本経済という気候条件の中、離陸、順行飛行へと奮闘努力した市井の人々の物語と書けば聞こえはいいが、詳細な業務日誌を読まされているようで、なんとも味気ない。

     見せ場がないわけではない。
     土地買収の地主のエコロジストとのやり取りも真に迫るものがあったし、いよいよ運行開始直前の、運輸省の検査官係長を空港運行担当役員が、

    「航空法の第一条には、安全の確保が規定されているほかに、航空事業の育成という面も書かれているじゃないか」 

     と航空法を盾に検査の続行を説き伏せるシーンなどは、なかなかお涙頂戴の名場面だとは思った。

     が、後はダラダラと日常の業務日誌が続く。下巻のエピローグは、天草空港での16年の勤務を終えた機体が、ノルウェイの別の航空会社に引き取られ第二の人生を始めるクダリなどは、どうでもいいのでは?と思わざるを得なかった。

     航空業界に興味ある読者なら、いろいろ関心を持って読めるのかもしれないが、ドラマチックな起伏にも乏しい淡々としたストーリーは、ただただ退屈だった。

  • 小説なのだからどこかに創ったお話が入っているのでしょうけど、まあイロイロと面白い本です。一つだけ云っておくと、この物語には主人公はいませんけので・・・。つづく(^o^)

  • 果たして夢と希望の物語なのだろうか?
    作中でも、バブル経済に踊らされて、空港は作ったものの、経済環境の変化を読み切れず、致し方なく自ら地域航空会社を立ち上げることになった経緯が書かれている。
    そして、議会やマスコミからも「宜なるかな」という批判や指摘を受けているが、それに対しては反省もなく、逡巡もなく、意地と根性のドラマストーリーとなっている。
    そこには新たな可能性を引き出すワクワク感もなく、ただただ目の前の現実に追従しようとする宮仕えの公務員の悲哀しかないような気がする。
    鈴木与平『地方を結び、人々を結ぶリージョナルジェット』を読み、民間企業のビジネスセンスに基づいた新たな需要創造という可能性に関心した後だけに、違和感が大きく残った。

  • 「全編実名」の小説って、小説?(笑)内容も、一人称で語られない雰囲気も、ドキュメンタリードラマみたいな感じですね。
    いつか乗ってみたいと思っている天草エアライン。まずは九州に行かねば!
    2018/8/12読了

  • 黒木 亮

  • 2018_08_26-101

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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