上野千鶴子なんかこわくない

著者 :
  • 毎日新聞出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620308920

感想・レビュー・書評

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  • ちょうど告白ハラスメントがちょっとした話題になった時期に読了。「わたし」と「あなた」から、二人が「どうありたいか」についての視点への移り変わりは、歳を重ねたから自然になるもの、というわけでもないのかなぁというのが、「告ハラ」話へのとつながっていく。冷静に考えるとどうにかなるはずがないのに、どうにかなるかもなんて下心が全くない人なんて少ないんじゃないかとか思うわけですが、それを表に出さないのが大人でしょうと思うと、まだまだ世の男性たちは成熟には遠いのかもしれない。私の身の回りに告白ハラスメントを「した」「された」人は今のところ聞いていないけれど、聞いてないだけで実在はしそうだよなぁという説得力というか、思い当たるフシみたいなものが、少なからず起きたBuzzに表れてるんじゃないかとか思ったりします。

    歌から世相を見れば、「どんなときも」「僕が僕らしくあるために 好きなものは好き」と言うなんて、場合によっては告ハラを先取りしたような歌がヒットしていた91年。2016年には「夫婦を超えてゆけ」「二人を超えてゆけ」という時代にはなってるわけで、そこには時代の移り変わりを感じる。それこそ若さやセックスを伴う男女関係、既存の夫婦観といった呪いからの離脱を謳ったドラマであって、そういう点では、文化規範の変化が間違いなく起こっていると言えるのでしょう。

    そうなったときに身もふたもなく思うのは、まぁそれでどうやって子どもができて社会が再生産されていくのかみたいな話で、渡邉ペコの「1122」とか、鳥飼茜あたりがまずは物語にしてくれるんじゃないかなぁなどと、思ったりするのでした。

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  • 妻から「別々に暮らしたい」と言われたことをきっかけに、夫(著者)は妻が好きな「上野千鶴子」なる人物を調べます。妻の気持ちを知るために…。わかりやすいし面白い。中野翠との違いetc「やっぱり私はこっちだなー」と思った。

  • 「上野千鶴子なんかこわくない」という この本のタイトルは内容にあっているんでしょうか?
    上野千鶴子 という名前に惹かれて読んでみました。
    上野千鶴子さんの本は まだ「おひとりさまの老後」しか読んだ事が無いので、
    この本の中の上野さんを 鵜呑みにしてはいけないのでしょう。
    架空のインタビューというのも いかがなものでしょうか。

    この本に出てくる Rさんにとても共感。
    その後Rさんは どうなさっているのでしょう。

  • 以下のページで感想書いてます。
    http://blog.livedoor.jp/subekaraku/archives/25739652.html

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著者プロフィール

1949年、神奈川県横浜市生まれ。立命館大学文学部哲学科卒。エッセイスト、コラムニスト。記録映画制作会社勤務のかたわら、雑誌「思想の科学」の編集委員として執筆活動をはじめる。その後、市井の人々を丹念に取材し、生き方をつづったノンフィクション・コラム『友がみな我よりえらく見える日は』がベストセラーとなる。他の著書に思想エッセイ『「普通の人」の哲学』『上野千鶴子なんかこわくない』『君たちはどう生きるかの哲学』、ノンフィクション・コラム『喜びは悲しみのあとに』『雨にぬれても』『胸の中にて鳴る音あり』『にじんだ星をかぞえて』『こころが折れそうになったとき』『こころ傷んでたえがたき日に』などがある。

「2021年 『晴れた日にかなしみの一つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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