猫の文明

  • 毎日新聞社 (2002年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (180ページ) / ISBN・EAN: 9784620315867

感想・レビュー・書評

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  • 筆者が行く先々で見かけた猫の日常の一コマから、猫のお茶会を想像していく(登場するのは猫ばかりではないんだけど)。それぞれの場面に写真が2枚程度ずつあって、それに筆者が想像した猫のお茶会の様子を描いた文章が添えられているんだけど、この景色からここまでの想像ができるというのはすごいなぁと感心します。

    トマソンで赤瀬川氏の存在を知って、彼の本をいろいろ読んだけれど、とにかく彼の妄想力はすごい。日常のちょっとしたできごとや、道ばたで見かけたちょっとしたものごとからここまで想像をふくらませることができたら、きっと人生かなり楽しめるんじゃないかな。それこそ脳内リゾート開発って感じで。

    「お茶会を休む日」が一番のおすすめ。確かに、そんな話をしているように見えてきます。猫もいろいろあるのかもしれないなぁ、とかちょっと思っちゃう。

  • ふむ

  • 猫の文明

    路上観察の延長で撮った猫や犬や猫の置物と風景にショートエッセイの構成です。猫の文明とありますが、ほとんどの話はお茶会のお話。いかに侘びたお茶会を猫や犬が催しているか。。。
    その侘び寂びの解説が多いのですが、ちょっとゴーインマイウェイ(死語か?)しているところも赤瀬川氏のお茶目なところ。
    でも、いつもの赤瀬川氏のようにプッと吹き出してしまうようなユーモアがちょと弱いのが難点です。

    竹蔵

  • 「ようこそいらっしゃいました」「けっこうなお点前で」「何かあったの?」「何もないわよ」……おや?こんなところに文明が……。赤瀬川原平の眼がとらえた猫たちの作法。

    装幀・本文レイアウト / 田淵 裕一
    カバー・本文イラスト・写真 / 赤瀬川 原平
    初出 / 『毎日グラフ・アミューズ』連載「脳内リゾート開発事業団」(1994年7月~1997年4月)を改題・加筆訂正

  • 写真雑誌の連載をまとめた本。写真とイラストと、写真から紡ぎ出された赤瀬川原平のエッセイと。
    タイトルは猫の文明だけれど、何故猫の茶会にしなかったのだろう。
    猫と猫と猫と少し犬と。
    2002年刊行。車のナンバーがクッキリ写る写真があり、本文にもナンバーが書いてある。今ならちょっとありえない。わずか10年で世の中は変わってしまった。

  • 「猫のお茶会」の本だというのに、なにげに犬が多い…そういうゆるさも含めていいかんじ。むちゃくちゃになった襖の写真をにや〜っと笑いながらしばらくじっと見た。

  • 「トマソン」視点で語られるぬこのしぐさ。すべての所作を「茶会」にたとえるなら『猫の茶道』にすればよいのだ。途中からネタ切れ気味。

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著者プロフィール

赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)
1937年横浜生まれ。画家。作家。路上観察学会会員。武蔵野美術学校中退。前衛芸術家、千円札事件被告、イラストレーターなどを経て、1981年『父が消えた』(尾辻(★正字)克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞を受賞。著書に『自分の謎(★正字)』『四角形の歴史』『新解さんの謎(★謎)』『超芸術トマソン』『ゼロ発信』『老人力』『赤瀬川原平の日本美術観察隊』『名画読本〈日本画編〉どう味わうか』。また、山下裕二氏との共著に『日本美術応援団』『日本美術観光団』『京都、オトナの修学旅行』などがある。2014年逝去。

「2022年 『ふしぎなお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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