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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784620316741
感想・レビュー・書評
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オノマトペを中心に食事の評価語彙がまとめられている。
官能評価の知見だけでなく、語源や食文化史にも触れられていて良い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すっかり定着した言葉の一つに浮かんでくるのが「まったり」だ。その起源をたどると意外と古いと書かれていた。どのくらい古いかというと、奈良時代や平安時代のころまでさかのぼるそうだ。「全(また)い」問いかけていることを表す御所言葉に、「り」という状態を表す接尾語が促音化して「まったり」となったとある。「まったり」というと最近の言葉のように思っていたが、歴史の重みがあるなあ。
「ふわふわ」というとCMの影響で柔軟剤を思い浮かべてしまうが、柔軟剤の専売特許ではない。ルーツをたどると、あの「古事記」に当たる。布が風邪を含んでたなびく様子を表す「布波(ふは)」元になっている。思いもよらない言葉が昔から存在している。小中学生頃知っていたら、夏休みの自由研究の課題にしていただろうに。
普段、特に意識することなく使っていた言葉に意外な事実が隠されていた。まさに驚きの連続だ。文庫本サイズなので手軽に読めるのがいい。
そういえば、今回の本のタイトルは、「語」と「後」を掛けている。こういう言葉遊びが好きだけになかなかやるなあと思った。 -
食に関する語(オノマトペやほか表現)の使用場面・語源を、
語の季節イメージごとに載せている。
場面表現が量的にあまり伝わって来ず、「おいしそう」と思えなかった。
言語専門でなくも語源がしっかりと説明されていたのは好感だが、
それも「おいしそう」と思わせにくい要因な気がする。
多少語源を削って、写真・イラストがあった方がよさそう。 -
食べものを形容する言葉が集められた本。
「まったり」「さっぱり」など日常使われるものから「馥郁」「醍醐味」など今ではあまり使われなくなった言葉までを解説。
もう少し、昔ながらの言葉があればよかったのにと思う点がやや残念。 -
まさにタイトルそのまま、「食語」の本。
「サクサク」「ジュワッ」「こんがり」「ほくほく」等々…読む(聞く?)だけで、お腹が空いてくる言葉たち。
専門家らしく、学問的な記述ももちろんあるけど、それより何より著者自身美味しいものが大好きなんだろうな~と思わせる文章の数々。
とりあえず、夜に読むのは非常に危険!!
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