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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620320120
作品紹介・あらすじ
南喜一、徳田球一、田中清玄-かつて日本の地で革命運動に邁進した3人の特異な共産党員の生涯を活写しながら、変革への情熱と挫折、そのリアルな姿を世界史のうねりのなかに描き出す。20世紀の社会変革運動史を企図し、著者の死によって途絶した未完の遺稿。
感想・レビュー・書評
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朝倉喬司『活劇 日本共産党』毎日新聞社、読了。特異な3人(南喜一、徳田球一、田中清玄)の軌跡から戦前日本の共産党の変革への情熱と挫折から描き出す異色の評伝。ルポというより著者特有の「活劇」ながら、その筆致に引き込まれる。血の通う生きた人間ドラマとしての社会運動史。
章題より。「南喜一、亀戸事件で殺された弟の恨みを晴らさんと非合法共産党員となる」。「徳田球一、『琉球人』から『革命家』に転生し、日本革命の前衛を猪突猛進する」。「田中清玄、『党』の再建と武装化に力を尽くすも入獄、獄中で母の遺書を読む」。
本書が取り扱うのはマルクス・レーニン主義の「正しい」路線とは異なる「博徒と自由民権運動」(舟戸与一)の水脈をすくい上げ、民衆の“反逆のフォークロア”を活写する。抵抗と挫折の軌跡は、多様なその「ありかた」に示唆になろう。抜群におもしろい。
( いずれにしても形而上的に“唯一正しい”ものなんて計測不可能なのだから、人間の業としてそう自認することはやめたほうがいいとは思う。 )詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今の時代にはない政治と生活が密着した中での、共産党者たちの生きざま。
単純に面白かった。
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