介護と看取り

  • 毎日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620320922

作品紹介・あらすじ

日本はこの先「超」高齢化社会に突入、医療費は高騰し続ける。30年先、病院で死ねる時代は終わり、50万人の「死に場所がない」多死時代を迎える。その危機を乗り越えるために知っておきたい「終焉の現場」。

感想・レビュー・書評

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  • 遠くの親類だけ、が一番やりにくいというのは納得。看取りのプロの力をどう借りるのがいいのか、知恵がほしい。

  • 社会福祉学科 3年 ピリアさん

    この本を読み、どこで自分は生き死んでいくのかということや、
    まだ人の死というものをまだ経験がない私にとっては、
    人の死についてとても考えられる機会が与えられたのではと思います。

    みなさんもこの本を読み
    「死」というものを考えてみてはいかがでしょうか?

    きっと日々の生活に何かしらの変化があることでしょう。


    資料ID: W0165809
    分類記号: 369.26||Y 97
    配架場所: 本館2F書架

  • チェック項目21箇所。テーマは看取り。個々の経済状況や環境によって誰もが避けられない「死」について必ずしも平等な形で迎えるものではないことを現場経験で感じた思いから率直に述べられている。それぞれの立場で最期を考える一助になってほしい。「人はいつ死ぬかわからない。」だからこそ、日頃から自分の死や大切な死について意識し、語り合っておくことがよき生き方にもつながる。自己責任論だけでは語れない現実がある・・・充分な教育や育児が受けられなかった。住み慣れた家で最期を迎えること。在宅での看取りのポイント・・・本人の意思がはっきりしている、今まで行ってきた治療に充分納得できている、家族が在宅で看取ることに納得している、つらい症状の緩和がうまくいった、他職種のチーム内で意思の統一が図れた。病院で看取る・・・家族の負担軽減、自宅で死にたい・・・本人の想い、どちらを取るのか?最期に入院してしまう背景・・・症状のコントロールに難渋、家族への説明の難しさ。身内がいてもまったく関わらないケース・・・暴力や借金で縁を切っている場合あり。本人に病名告知の必要性・・・的確な投薬や手術が不可能になり結果的に適切な治療ができずに助かる命が助からなくなるから。看取りの質・・・寝たきりによって心身が機能しなくなったのではないか、終末期をどの状態で判断するのか、本当にターミナルか?看取りとは緩和医療・ケア、プロセスが重要。寝たきりアパートの現実・・・法的にはグレーゾーン。望まない孤独死・・・本人の選択?苦しんでなくなる人のケースを想定していない。最期の支えは家族との絆。家族と一緒の墓に入るのが絆を取り戻す唯一の希望。マザーテレサ「人間の微笑み、人間のふれあいを忘れた人がいます。これはとても大きな貧困です。」訪問看護師不足・・・06診療報酬改定。大病院が有利。看護業務は「命」を扱うため一時休んでしまうと技術・知識が低下して自身がなくなり怖くて職場復帰を諦める。訪問看護師は、在宅では医師がいないので自分の判断が大切になる。自分の判断一つが患者の生命を大きく左右させる・・・大きなプレッシャー。小規模多機能の契約・・・介護スタッフと合わないから別の事業所のヘルパーを利用できない。家族ができるターミナルケアの中でもっとも比重が高いのが、この精神的なケアといえる。昔は食べられなければ自然の流れで老衰していたが現在は胃ろうで長寿が可能になった。葬儀・・・人が死ぬにも30万円必要。無届の有料老人ホームが運営できるのはそれだけ需要があり公的な介護資源が不足している表れ。

  • 切実な問題なので読んでみた。2012年4月から介護保険の改定がまた行われる中、在宅での看取りがもっと進んでくるんやろなという思いもあり、介護現場から3年以上たつと、制度の現状についていけなかったりするので読んでみた。
    結論からいうと、暗い気持ちになったというのが事実。
    訪問看護・介護をする方も大変なのに共感。私は、どっちの立場も理解できるので、余計に暗い気持ちになった。
    独居高齢者がますます増える中、寂しい亡くなり方の事例、またサポートの難しさ・・・課題が多いです。

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著者プロフィール

淑徳大学総合福祉学部准教授

「2012年 『介護福祉産業論 市場競争と参入障壁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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