極北へ

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  • 毎日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620324289

感想・レビュー・書評

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  • ◆読書記録2冊目
    ◆No.049

  • 石川直樹。かっこよ。

  • “昔の暮らしを懐かしむのは、ここに暮らしたことがない人間の勝手な思い込みだ。部外者のノスタルジーに、移り変わっていく人々の生活を閉じ込めてはいけない。”(p.79)


    “気体が燃えることを炎といい、物質が燃えることを火というならば、間違いなく人間は炎よりも火に反応する。”(p.151)

  • 『極北へ』(著:石川直樹)


    付箋部分を抜粋します


    ・人間も地球のサイクルに組み込まれた一つの流れに過ぎないのだろう。その中で自分は何を経験し
     何をすることができるのだろか(p113)

    ・体全体を使って生きている人たちに出会えることが北極圏の魅力なのだ。ここでは五感を開き
     積極的に生きようと思わないと生きていけない(p121)

    ・事前に何をするか決めれば決めるほど、それに縛られて出会いが少なくなってしまう。ぼくの旅はいつも
     行き当たりばったりである(p152)

    ・一人で進むデナリ登山は、自分との闘いである。自由があるがゆえに、あきらめるのも簡単だ。・・・中略・・・
     時間を自ら管理し、進むも退くもすべての判断は自分が行う。失敗を人のせいにできず、七難八苦はすべて自分に
     降りかかってくる(p176)

    ・旅は終わらない。生きている限り、そうそう簡単に終えられるものではない。コンパスの赤い針が射す方角に
     見える山、川、海、そしてそこに生きる人々のことを思いながら、ぼくは今を生きようと思うのだ(p207)

  • 知床で彼の評判を聞いて依頼、4〜5年振りか。相変わらず瑞々しく純粋な文書は、他人はどうあれ僕にとっては心の清涼剤或いは生き方の軸の調整として沁みた。ありきたりだが、厳かな自然の前で、人は誰も謙虚になる、と信じたい…

  • 写真家でもあり、冒険家でもある石川直樹さんの著作。

    全体的に淡々とした文体で、大きな山や谷もなく、ただただ流れていく印象です。
    もちろん、石川さんの物理的な動き自体は、高いところに上ったり、平地まで戻ったりしているのですが、文体はいたって平坦。
    そこを狙っているのならば、それはそれでありな気もしますが、著者の文章を見る限りでは、自然体を貫いた結果、このようになったのだと思います…。

    読み手としては、全体的に物足りない印象がぬぐえません。

  • 写真家石川直樹氏の、何て言えばいいのだろう?旅行記とか紀行文とか言ってしまうと、旅の厳しさが伝わらないので、冒険の記録とか冒険エッセイとでも言うべきか。

    1997年の夏、大学1年生の時に、カナダとアラスカにまたがるユーコンの川下りをカヌーでした様子から、グリーンランドなど極北の地を訪れたことを挟んで、2016年単独のデナリ登頂までが書かれている。
    私は最後に書かれた2度目のデナリが面白かった。

    文中出てくるのは、カヌーイスト野田知佑、椎名誠、野田さんには進路に悩んでいてる時に相談して、「大学にちゃんと行け」と言われて大学に行くことにしたと明かしている。それから、偶然本屋で星野道夫の写真「FOGET ME NOT」の写真が進むべき道を照らした。また冒険家の植村直巳の著作の影響にも言及している。

    この本は、2018年度の中高生の読書感想画課題図書だが、石川さんが数々の本に出会って影響されたように、この本が若い人の生き方を変えるかもしれない。

  • これほど極北へ通うとは。何回行けば気が済むのか。単独でのデナリ。でも、多くの隊が行き交う。

  • 極北に暮らす日本人やイヌイットの人々との交流
    狩りや交通に欠かせない犬そりやカヌーの話
    トナカイを飼うサーメの人
    貴重でしみじみと 極北の魅力を伝えてくれます
    デナリ山単独登山に果敢にでも淡々と進む姿が感動的でした

  • 作者の石川直樹さんが植村直己さんや星野道夫さんの本を読んで北の大地に憧れたのと同じように、自分もこの本を読んで北への憧れを強めてしまった。熱を上げて通える「フィールド」があることの素晴らしさ。

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著者プロフィール

冒険家、写真家

「2019年 『いま生きているという冒険 増補新版 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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