すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 215
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620324586

感想・レビュー・書評

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  • 1940年生まれ、独文学者、エッセイストの池内紀(おさむ)氏の「すごいトシヨリBOOK」(2017.8)、面白かったです!70の時、77の時には自分はもういないと思い、あれをしよう、これをしようと思ったそうです。(決断がしやすくなる)満期が来たら3年単位で延長してるそうです。また、お金を意識しないで生きるのが本当のお金持ちとの考えで、毎朝所持金を点検(小銭、お札、リュックに安心用5万円)し、それ以後はいっさいお金を考えないそうですw。リュックは散歩用、国内・国外旅行用と3つ準備し、必要な小物が入ってると!

  • 面白かった!
    「アンチエイジング!」「体は老いても心は若い!」などと気張らずにトシを取ることを受け入れていく姿勢,見習います。

  •  著者は、ドイツ文学者で、カフカを読んだ本は池内氏のものだったのではないか。70歳をこえて、老いを見つめる目の確かさは、さすがと驚く。エッセイストの文章のうまさもさることながら、客観的な視点の持続を失わない。巷にはびこる老いの空元気と壮年時代の記憶の読み違えで、迷惑をまき散らす人々には無縁の境地である。最終章の”老いと病と死”は見事な覚悟です。

  • 故池内氏は著名なドイツ文学者。サラリと読め、素直に老いの境地が語られている良書。加齢により衰えてゆく自身の身体や頭を、面白く書き留めたもの。取り立てて新しいものはない。衰えることに抗わず、それを新しい経験として楽しむくらいでちょうどよいのだろう。やりたいこと、楽しみたいことがあれば、70歳までにやるべきで、先延ばしはやめようと思った。

  • カフカなどの翻訳で知られるドイツ文学者の池内紀さんが、70歳に書き始めた「すごいトシヨリBOOK」。序文で「77にはこの世にいない」と書いている。今年の8月に78歳で亡くなられた。▼「老い」を笑って私たちに見せてくれる。老いが自然に受け入れられる。▼堀口大学の詩の紹介:〈深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり〉▼『尊厳死協会会員』になって延命治療を拒否する意思を明示する。▼「あの映画を見に行こう」と思っていても、億劫になって結局見に行かなかったりするものです。ただ億劫がって出歩かなくなると急速に老いてしまいますから、スケジュールを作るというのは、常に自分を移動させる方法、自立の一つの方法だと僕は考えます。▼「老いとは寄り添え」「病とは連れ添え」「医者は限定利用」▼僕、健康診断を全然受けていなくて、あれは非常に不合理です。健康な若者の基準値を基にしているわけですから、「異常」ということになってしまう。20歳の人が検査しても、80歳が検査しても、同じ数値で判断する。おかしいですよね。・・終末の医療を考えてくれる町医者で十分です。▼考えようによっては孤独死って幸せなんじゃないか。窪田空穂は90歳の死の床で〈まつはただ意志あるのみの今日なれど眼つぶればまぶたの重し〉と詠んだ。詠嘆もせず、哀惜の情も述べず、ただまぶたの重さだけを詠んで・・・。

  • 老化早見表のカテゴリー3の、横取り症 整理整頓 せかせか 過去すり替えなどの症状、我にあり。過去すり替えは過去捏造に進む。
    そういう目で他者を見ると、いろいろ発見あり。「最後まで話を聴く」「人の話を取らない」心しよう。

  • ドイツ文学者の著者による、老いについてのエッセイ。

  • 1940年生まれ、独文学者、エッセイスト。タイトルが少しダサいですが、池内さんが、70歳の時、「こういうことはこれまでなかった」「これぞ年寄りの特徴」とか、日々、気がついたことを記録するための、「自分の観察手帳」をつくりそのタイトルがこれだっんだそうです。何歳まで生きるか想定しにくいので、とりあえず77歳として予定をたてる。ただし「満期が来たら3年単位で延長する」としたそうです。

    元気、よみがえり、再生なんて言葉に騙されずに、老化を認める。群れずに自立する。

    オシャレをする、健康診断は受けない(どこか病気はあるもので、病気、病院に追われる人生になってしまう)、新しいことを始める など彼ならではのスタイルを紹介している。こうしたことは個人個人にあって、参考になったり、ならなかったりだが、参考にならなくてもいろんな生き方をしてるんだと面白く読める。年とることは個人個人違うので、個人個人が異なるスペシャリストである。スペシャリストならではのウンチクが楽しい。

    『「心は老けても心は老けていない」といのうは、錯覚で、「心は老けてない」と思うこと自体が、まさしく老化のしるしといえます。心という見えないものを当てにしてるだけ。鏡に映るシワだらけの自分の顔が本当の年齢で、心も当然、シワだらけです。』心も老けるからこそ、これまでと違う人生の局面が見えてきます。「病気にならないと健康がわからない」「飛び上がらないと引力がわからない」と同じで、反語的だけれど、「老いて初めて若さがわかる」ということになります。』

    『老いに「抗う」のではなく、老いに対して誠実に付き合うこと。老いの中で起こる面白くないことも、目をそむけたり、すり替えたりしない。個人個人がスペシャリストで、個人個人が自分特有のやり方、方法を持つことになる。その時に初めて楽しみが出てくる。』

    『見慣れた自分が、知らない人間になっていく。知らない人間の出現にタジタジとなって、そんな自分と隔たりが出てくる。老いると自分が自分と疎遠になっていく。そういう見知らぬ他人に近くなった自分と、いかに折り合いを付けていくかというのが、老いていく日々の特徴です。』

    『「老いとは寄り添え」「病とは連れ添え」「医者は限定利用』

  • そうか、自分より下の年代は経験したといえるわけだ。それがいいかどうかは別として。いろいろ面白かった。

  • ドイツ文学者である著者が、ご自身の事を絡めて老いについてお書きになっています
    誰にでもやって来る老いを心構えとともに考えを述べてらっしゃいます
    確かに著者の様にお金にも心にも余裕を持ってトシヨリライフを楽しめるなら老いも楽しみに思える一冊です

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著者プロフィール

池内紀(いけうち おさむ)
1940年11月25日 - 2019年8月30日
兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。神戸大学助教授、東京都立大学教授を経て、東京大学文学部教授を歴任。1996年の退官以降、翻訳・エッセイに注力。著書に『海山のあいだ』『見知らぬオトカム』『祭りの季節』『ことばの哲学』『恩地孝四郎』『消えた国 追われた人々』など。代表作となる訳書は『ファウスト』『カフカ短編集』『カフカ・コレクション』など。

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