母の家がごみ屋敷 高齢者セルフネグレクト問題

  • 毎日新聞出版 (2018年2月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784620324678

作品紹介・あらすじ

老化による体力の低下や認知症、肉親や配偶者など最も身近な人を失った強いショックによる生活意欲の衰えなどから、身の回りのことができなくなる「セルフネグレクト(自己放任)」の高齢者が近年、増加している。「ネグレクト」とは、他者による世話の放棄・放任の意味で、「セルフネグレクト」は「自分自身による世話の放棄・放任」だ。高齢化や単身世帯化が進む中、セルフネグレクトの状態に陥る人は今後ますます増えていく可能性がある。だが、実態把握はまだ不十分で、定義も一部の専門家の間にとどまっている。本書は、毎日新聞本紙の「セルフネグレクト」を追うキャンペーン報道をもとに、追加取材で大幅加筆。セルフネグレクトの現場や行政の取り組みを紹介するとともに、事態の改善に向けた課題を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 高齢者セルフネグレクト(自己放任)問題。

    生活意欲がなく、ごみ部屋化してしまう。
    高齢者に多いのだが、それは体力低下や認知症もあるのだろう。

    身内を失った喪失感が原因になっている場合もある。

    現在は、核家族化しているのもあり、どうしても最後は夫婦だけになる。
    そして、どちらかが亡くなると気力も無くなってくるというのもあるだろう。

    自分は、まだまだ大丈夫だと思っていてもすぐそこに老化というものがきているのだ。
    今、動けるうちに少しずつ要らないものは片づけていくのが良いのかもしれない。

  • どこから線引きするかは人それぞれだろうが、誰の身にも迫りうる問題。個人の尊厳にも関わる複雑な問題で、解決は一筋縄ではいかないが、見て見ぬふりをすると危険でもある。多少なりと原因などを知っておくだけで、いろんな意味で備えになると思う。

  • どちらかというとゴミ屋敷問題をどう解決すればいいかに焦点をあてた本。私は
    ゴミ屋敷になってしまった背景やそれぞれの家庭の事情が書かれたものを期待してたので物足りなかった。ただ、ゴミの捨てかたに関して、ゴミ屋敷住民の「ゴミの分別が難しくゴミを捨てなくなる」「朝8時までにゴミを出すのが難しい」という理由にはうなずける。それに高齢者は集配場所までゴミを運ぶのは体力的に大変だろうとも思う。この問題を解決するには、その他にもたくさんの課題がありすぎる。

  • セルフネグレクトの具体的な支援方法について知りたくて本書を手に取ったけれど、期待とは違っていた。たぶん、セルフネグレクトを知らない人が読むのに良い本だと思う。
    記者らしい「データ」を元に表面的な事実だけ書いてある。
    私はその対象者の背景や周囲の関係者の動きを知りたかったけれど、そこのあたりはあまり触れられておらず、結局は行政の介入をもっと…というところに終わってしまっていて残念だった。
    ただ、代執行という言葉について知れたのは良かった。

  • セルフネグレクトが第6の虐待として提案されているのは初めて知った。ほんと、うちも父親の方が残されたら片づけられなくなる恐れはある。つーか、私自身が病気になって動けなくなったら。最後の誰かの言葉でごみを減らすためにごみの分別が始まったけど、分別できずにごみがたまるくらいなら、分別をざっくりにしたらどうか、と言ってて、なるほどなと思う。ほんと今の燃えるごみとプラを分けないってすごい楽だもんな。

  • ゴミ屋敷がどうしてできるか、いろいろな角度から検証している。仕組みや情報不足のために死につながる危険性があるとも言っている

  • 高齢化社会の到来によって、一人で生活することがままならない人が増えている。
    ゴミ出しなど、まだ元気な自分でさえ面倒に感じることがあり、認知機能や、体力の衰えた老人が正しく分別し重いゴミ袋を所定のゴミ捨て場まで運ぶのは容易ではないことが想像できる。
    他にもセルフネグレクトによって片付ける気力を失う人、寂しさを埋めるためなのか、ものが無かった時代からの反動なのかゴミを集めてくる人、ゴミ屋敷化の背景には個人のさまざまな理由があることが本書によって明らかにされている。
    しかしまだゴミ屋敷問題への対応が十分でない自治体も多く、また、職員の間にも温度差があるようだ。各自治体は国からの法整備を待つだけではなく、先行している自治体を参考に、従来の縦割り組織を越え、また地域の民生委員と協力するなどして新たな問題解決の方法を探るべきだろう。「本人が構わないと言っている」という言い分を良いことに放置していては、本人も周りもどんどん身動きできなくなってしまうのではないだろうか。
    メディアもワイドショー的にゴミ屋敷問題を扱うのではなく、ゴミ屋敷の何が問題なのか、また相談機関の紹介、類似の解決例の提示、当事者の親族などの声を取りあげるなど、多くの人が気軽に相談できるような土壌を作るのに一役買って貰いたい。
    いつ自分が当事者になるか分からないからこそ、隠すのではなく、周りにこういう問題があるのだということを広めて欲しいと思う。

  • 2018.06.15

    ゴミ屋敷のテレビ番組が好きなので読んでみましたが思ったより重たいテーマの本でした。
    実家のたくさんあるモノの片付け、親を説得するのは無理なので生きてるうちに説得して喧嘩して険悪になるよりも、お金がかかっても親が死んでからサクサクッと業者に頼んで片付けたい。

  • 体力の低下や認知症、身内を失った喪失感などから生活意欲が衰え、身の回りのことが出来なくなる高齢者の「セルフネグレクト(自己放任)」が、社会問題として注目されるようになった。
    セルフネグレクトは、ものが捨てられずに室内に溜まってしまう「もの部屋」「ごみ屋敷」「ごみ部屋」と同一ではないが、密接に関連している。

  • 近親者の死による生活意欲の衰え、老化による体力低下、認知症などで、身の回りのことができなくなるセルフネグレクト(自己放任)の高齢者が増加している。気鋭の記者が解決への道筋を探る。(アマゾン紹介文)

    「誰にでも可能性はある」「他人事ではない」 どちらも納得できるんですが、こう繰り返されるとなんだかなぁ…。
    より強く発信するなら、やはりカラーで見たかった。

  • 肉親や配偶者など身近な人を失った強いショックによる生活意欲の衰え、老化による体力の低下、認知症などで、
    身の回りのことができなくなる「セルフネグレクト(自己放任)」の高齢者が増加している。

    「ネグレクト」とは、他者による世話の放棄・放任の意味で、「セルフネグレクト」は「自分自身による世話の放棄・放任」だ。

    高齢化や単身世帯化が進む中、セルフネグレクトの状態に陥る人は今後ますます増えていく可能性がある。
    だが、実態把握はまだ不十分で、定義も一部の専門家の間にとどまっている。

    本書は、毎日新聞本紙の「セルフネグレクト」を追うキャンペーン報道をもとに、追加取材で大幅加筆。
    セルフネグレクトの現場や行政の取り組みを紹介するとともに、事態の改善に向けた課題解決の道筋を探る。

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著者プロフィール

工藤 哲:1976年青森県生まれ。埼玉県出身。99年に毎日新聞社入社。盛岡支局、東京社会部、外信部、中国総局記者(北京、2011~16年)、特別報道グループ、上海支局長(18~20年)を経て秋田支局次長。著書に『中国人の本音 日本をこう見ている』(平凡社新書)、『母の家がごみ屋敷 高齢者セルフネグレクト問題』(毎日新聞出版)、共著に『離婚後300日問題 無戸籍児を救え!』(明石書店、07年疋田桂一郎賞)などがある。

「2022年 『上海』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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