阪神園芸 甲子園の神整備

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 95
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620325323

作品紹介・あらすじ

甲子園はなぜ日本一なのか。野球ファンなら誰もが知るグラウンド整備の代名詞、阪神園芸。土のプロが明かす甲子園野球の真実。

感想・レビュー・書評

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  • 甲子園のグラウンド整備は職人技。
    如何に整備し、伝統を紡ぐのかを語る、エッセイ。
    カラー口絵4ページ
    ・はじめに
    第1章 グラウンドキーパーの正体
    第2章 「神整備」は一年がかり
    第3章 甲子園と共に生きてきた
    第4章 チームで継承する職人技
    ・おわりに

    児童書の「すごいグラウンドの育て方」の読後、
    では一般向けでは、どう語っているのか気になっての読書。
    え?グラウンド整備は酒や味噌、醤油の醸造のような、
    日本伝統の職人仕事の世界なんだ。だからこその神整備!
    プロ野球唯一の土と芝のグラウンドを活かすための、整備。
    天気や気温等の自然の状況を読み、微妙な調整を行い、
    機械と手作業を使い分け、土と芝を育ててゆく。
    そして、トンボの使い方、散水の加減、選手と自分の
    足元に気配りし、体と頭で覚えて経験を積むことが大事。
    また、著者自身のグラウンドキーパーになるまでの歩みや、
    関係者からの信頼や応援の様々なエピソードも。
    裏方として、職人としての誇りを込めた熱弁でもありました。

  • 「ほんの少しの整備ミスがエラーにつながって、試合の流れを変える可能性がある。選手生命を奪ってしまう確率もゼロとは言えない。」

    「ぬかるみに足を取られて選手が転倒するとこがありませんように。ただひたすらそれを願っていた」

    グラウンドに足跡をつけないような歩き方、グラウンドを傷つけない気遣い、天候や土の状況に左右されるためマニュアル化できない難しさ、いかに速く整備をするか‥
    当たり前のように行われている甲子園球場での試合が、決して当たり前ではなく、見えないところでグラウンドキーパーの方々のどれだけの準備と思いがあって選手たちが怪我なくプレーをし、私たちが試合を楽しめているか。
    そして世の中は何事もなくスムーズに運ぶことが当たり前なのではなく、全て誰かの力のおかけで日々いろいろな物事が、世の中が動いて流れていっていることを再認識しました。

    グラウンドキーパー金沢さんの、選手、グラウンド、観客への優しい思いと職人魂のこもった素敵な本でした。
    阪神タイガースの選手との会話ややりとりから選手の一面が見えたのも良かったです

  • 面白かったですよ、芝の管理や土の入れ替えなど。八木や新庄、亀山の時代は、短い芝で8mmで、今は15mmと、違いがあったり、内野も場所によって固められていた時もあったり、とか。でも、自己満足感な文章が否めないので、鼻につく部分も少なからずあったり。

  • 阪神ファン仲間のオバちゃんに、
    「この前、阪神園芸の人、見たのよ!」
    とコーフン気味に言われました。
    「いや、園芸の人って…」と、
    その時は苦笑しました。
    でも、この本、読んで気づきました。
    タイガースの選手より少ない!貴重!
    選ばれ者なのですね。
    もはや、そういう存在です笑、阪神園芸。

  • 職人的働き方、舞台裏で働く人の喜びを読むことができる。造園に携わる方のエッセイは少ないのでは。

  • 甲子園球場のグラウンド整備を行う阪神園芸でグラウンドキーパーを担う著者がグラウンド整備の極意とそれに賭ける思いを書いた一冊。

    普段何気なく見ているプロ野球や高校野球の熱戦の舞台を支えているグラウンドに賭ける思いを本書で感じることができました。
    土の内野部と天然芝の外野部の整備の難しさや雨天時の判断などはまさに職人芸だと感じました。
    そして、トンボかけや散水などの技術についての難しさや長年の経験から生まれる勘についても知ることができました。

    そんな本書を読んで整備のうえで雨天時の待つことの大切さや1〜2月の天地返しが1年のグラウンドの状況を左右することを知ることができました。
    また、日頃の手入れも重要であることを感じました。

    本書に書かれている著者と選手との交流を通じて、選手のプレイに対する配慮が選手への信頼を生み出していることも感じました。

    普段の熱戦を生み出す舞台が著者をはじめとする阪神園芸の方々の技術によって生み出されていることを知るとともにこだわりや想いを深く知ることのできた一冊でした。

  • タイトルのつけ方がヘタ。出版社の責任重し。
    書かれているのはプロの仕事論としてとても真っ当な話

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