トランスジェンダーの私がボクサーになるまで

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  • 毎日新聞出版 (2019年8月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784620325972

作品紹介・あらすじ

女性として生まれた著者。しかし心の性と体の性が一致せず、30歳の時に男性になる。ただ、外見は男性になったものの、社会で「男らしく」行動するとはどういうことか、かえって悩むことに。そこで、最も男らしいとされているボクシングの世界を見ることに決め、アマチュア・ボクシングのチャリティーマッチに思い切って応募する。「男らしさ」、そして「男性」とは何なのか? 男性としても、ボクサーとしてもまだ歩き始めたばかりの自己を見つめたノンフィクション。



男はなぜ闘うのか? 私は何と闘うのか?
ひとりのジャーナリストが、
身をもって経験した 「男らしさ」の意味。

......トランスジェンダーの物語は(略)たいてい、こんな幸せの象徴とともに締めくくられる。主人公の男女は、肉体的な変化を通して、「ついに本当の自分になりました」。いい話ではあるし、実際にそういった面もあるのだろう。(略)けれど私の物語はそこでは終わらない。終着点は、まだはるか遠くにある。
 私は30歳で転身を果たした「男の初心者」で、私の体は人間という存在の真実を明かしている。(略)けれど自分の体になじめばなじむほど、その持ち主として期待されることへの居心地の悪さは深まった。(略)なぜ、男は闘うのか? 本書は、その答えを見つけるまでの物語だ。(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • 男性的なもの、マッチョな男性像に対するあこがれが背景にあってのボクシングへの挑戦だと思うのですが、男らしさとは何かということに、やたらとこだわっています。暴力で支配することだけが、男らしさではない。そんなのは男の弱さだという議論は納得です。記者が仕事なので、モチーフに対して理屈っぽいのと、僕とは考え方が少し前半は違う。僕はマッチョになんて憧れないので、よく心情が理解できないし、元女性なのに、トランプ的なマッチョを全面に打ち出して、女と練習するのを嫌がったりするのはどうもよくわからん。でも、読むに値する本。

  • 第88回OBPビブリオバトル「男女」で発表された本です。
    2023.1.31

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著者プロフィール

ジャーナリスト。ウェブマガジン「クォーツ」編集部を経て、LGBTQ に関するウェブマガジン「ゼム」編集部に。著書『Man Alive』でラムダ賞受賞。本書はベイリー・ギフォード賞、ウェルカム賞にノミネートされる。本書の取材で、マディソン・スクウェア・ガーデンで行われたボクシングのマッチで闘った最初のトランスジェンダーの男性となる。これまで「ニューヨーク・タイムズ」紙や「プレイボーイ」誌などに寄稿。現在、ニューヨーク市立大学大学院でジャーナリズムの講座を持ち、放送作家としても活躍している。

「2019年 『トランスジェンダーの私がボクサーになるまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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