菅義偉とメディア

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 37
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620326610

作品紹介・あらすじ

番記者が描く菅新首相の真実。
「鉄壁」「強権の発揮」「巧みな人心掌握術」など数々の評判の真相、対する政治部やメディアの裏側まで。

感想・レビュー・書評

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  • 菅総理の人となりを理解する上で大変参考になりました。官房長官がベストポジションという言葉が印象的。

  • 毎日新聞記者。外信部、カイロ支局長から政治部へ。2019年9月から約1年菅官房長官の番記者。
    菅の分かりにくい説明を記事にする際に記者が分かりやすく修正していたことで菅の「説明能力不足」を露呈しないことに加担していたこと。赤坂の議員宿舎への帰宅時のぶら下がりなどのオフの取材は「政府高官によれば」と記事にされること。ルーティンを好みストイックで丁寧な性格。各社の番記者に分け隔てなく対応する巧みな「人たらし」術。「横並び」重視の番記者文化。チームで取材したものをデスクがまとめて記事にするという政治部の仕組によって自己完結しない他人任せになる面があること。桜問題の追及で右から、東京新聞望月記者の事実誤認ツイートの追及で左から叩かれたこと。
    菅官房長官が総理になったことで、今までオフレコだったことも書く必要があって書いたというだけあって、興味深い話題が満載だった。
    毎日新聞が多様な意見を発信することを許される社であることが意外だったが、最近毎日の記事が面白いと思えることが多いのはこれだからかと分かった。

  •  半分は、番記者だった著者による菅官房長官評。「令和」で上昇した2019年前半と、菅原・河井大臣辞任や「桜」対応などで「失権」した後半。2020年に入っても「菅外し」がある一方で、5月の検察庁法改正案見送りからの「復権」。安倍・経産省グループと菅ら実務派グループのパワーゲーム。このあたりは、政治部があまり好きでないような著者だが、いかにも政治部的な内容だ。菅個人に対しては、「権力は快感」との語と、首相の座を目前にした時の高揚感を伝える。著者は巧みな「人たらし」と見る一方で、本書で繰り返される「伝える力」の欠如が、首相の器の最大の不安要素と見ているようだ。
     もう半分は、政治部が初めてだった著者の政治部での所感だ。内輪の番記者文化、チーム取材のあり方と記者の判断力の低下、時代遅れとも言える取材スタイル、取材メモの広めの共有と情報管理の甘さ。ただ、「抜き合い」は政治部に限ったことではなく、それに煩わされなかった著者の前配置(日本からの関心が薄い地域の特派員)がむしろ例外的なのではと思うが。「桜」の質疑で「右」から叩かれ、他社の著名記者の事実誤認を記事化したことで「左」から叩かれ、というのはネット世論の適当さ兼恐ろしさだ。
     また著者が、自社の毎日新聞を「社論なき新聞」、自由闊達さこそ「毎日新聞らしさ」と書いているのが興味深かった。

  • 東2法経図・6F開架:312.1A/A38s//K

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