作家は時代の神経である コロナ禍のクロニクル2020→2021

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 74
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620326948

作品紹介・あらすじ

あるべき未来へ! 「時代の神経」たる作家の感応力で厳しく、深く日本社会を考察する「サンデー毎日」連載、大反響時評の単行本化。

感想・レビュー・書評

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  • プレゼント:【話題の本プレゼント】高村 薫著「作家は時代の神経である」 | 毎日新聞「トクトクプレミア」
    https://mainichi.jp/premier/tokutoku/articles/20210915/tk2/00m/100/002000d

    作家は時代の神経である コロナ禍のクロニクル2020→2021 | 毎日新聞出版
    https://mainichibooks.com/books/novel-critic/20202021.html

  • 高村薫さんの著名がある記事には
    つい目がいってしまう
    その論考には
    いつも なぁるほど と
    相槌をうってしまう

    ここに収められた文章たちが
    2020・3~2021.4にかけて
    私たちと同じような
    生活圏の中で
    表出した出来事たちを
    見つめて、耳を澄ませて
    書かれた論考には
    やはり 
    いろいろ考えさせられてしまう

    特に
    この二年間のコロナ禍真っただ中で
    皮膚感覚でとらまえられた
    言葉による時評は
    我々の日常生活の中の
    問題点に鋭く迫ってくる

  • 高村さんの明快でスパッとした文章が好きです。
    鋭いナイフで今の政権や社会の問題を突き刺しているかのようでした。

    指摘している点は全て客観的なデータや事実をもとに述べられていて、単なる感情的な批判になっていないのでわかりやすく、納得できました。

    現政権のコロナ対策やその他の問題、社会に対するモヤモヤがはっきり見える本でした。

    良い本でした。

  •  タイトルは、開高健の言葉からだそうだ。
     いやいや、神経は、我々市井の庶民であり、作家は神経が感じ取った皮膚感覚を、言語化して発信する器官であってほしいと思うが・・・。
     ともあれ、TOKYO2020が開催されている最中、五輪があるないでコロナ対応も右往左往した難しいこの1年半を振り返るには好著と思う。

     市井の市民でもある著者は、去年(2020年)の夏の野菜の高騰から、巣ごもりによる内食で、スパゲティなどの乾麺やホットケーキミックス、バターまでが商品棚から消えたことにも触れつつ(2020.10.4)、経済小説の旗手として失われた時代のデフレと経済衰退にも思いを馳せる。

     コロナ禍にまみれた昨年3月から2021年5月末まで、週刊誌に連載した“時評”をまとめた1冊なので、現時点から当時を振り返るものではなく、その時々の感覚が生々しい。

    「一般的な風邪と同じように、私たちの多くが知らぬ間にウイルスに感染しては治ってゆくことになるのだろう」(2020.3.22)

    「おとなしく巣ごもりを続ける日本人は、ひょっとしたら活力も一緒に失っているのではあるまいか」(2020.11.29)

    「感染そのものへの日本人の危機感は全体的に春先よりかなり薄いように見える」(2020.12.13)

     もう去年の年末頃には、“慣れ”の感覚があったのかと懐かしさも覚えつつ、この夏(2021)の第5波感染爆発を思えば、オリンピックも去年の夏に開催していたほうが、よほど状況は良かったのにと今なら言えるが、本当に、この1年半は、未知なるウイルスに世界が右往左往させられた。

     そんな新型コロナに明け暮れた日々であるが、コロナ対応への批判のみならず、むしろ、その騒動の影に隠れるように、記憶の外に追いやられがちな昨年度の世界の、日本の事象を改めて思い出させてもくれる。

     電力事業改革の本丸、発送電分離がスタートした年だったこと、
     中国が「香港国家安全維持法」を成立させ一国二制度を葬った年だったこと、
     東日本大震災から10年を過ぎた年だったこと、

     国や都の、コロナ対応の不手際をあげつらっているうちに、本当はもっと議論を尽くされなければならないことや、思いを新たにしなければいけない事象がたくさんあった。
     現政権の失政に目がいきがちだが、前政権から引き継いだのは2021年の秋、まだ1年も経っていない。初動に問題があったとも言えるコロナ対応、今の為政者だけに責めを負わせるのも気の毒というもの。正論が通らない、嘘や糊塗することでやり過ごすことを当たり前のことにした前政権のいい加減さが無ければ、もっと真摯にこのコロナ禍にも対応できていたかもしれない。なんてことも思い出させてくれる。
     それでも、のど元過ぎればな我々日本人は、目の前の些末なことに「神経」を尖らせ、「神経」をすり減らしている始末。

     物事は、俯瞰的に、対極的に眺めなきゃだめだということも改めて思わせてくれる、非常に中身の濃いぃ1年半のクロニクルと言える。

  • どこかで見たような政府批判
    左傾化した思想に凝り固まった独善的な断定
    どこか他人事のような切り捨て
    読んでいてムカムカする
    作者の小説は好きだけど、やはり小説以外は読まない方がいいみたいですね

  • 2021年8月13日読了

  • 有り F/タ/21

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著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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