追跡 公安捜査

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  • 毎日新聞出版 (2025年3月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784620328256

作品紹介・あらすじ

権力はどこで道を誤ったのか? 警察庁長官狙撃事件、大川原化工機冤罪事件。二つの事件に見る、公安警察の「失敗の本質」。

感想・レビュー・書評

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  • 社会部・遠藤浩二著『追跡 公安捜査』 - 毎友会 2025年2月21日
    https://www.maiyukai.com/book/20250221

    ◆捜査の醜悪な真相 記者が暴く [評]澤康臣(早稲田大教授)
    <書評>『追跡 公安捜査』遠藤浩二 著:東京新聞デジタル 2025年4月20日 有料会員限定記事
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/399684?rct=book

    追跡公安捜査:公園の植え込みに潜む秘密資料を「拾った」私 まるでスパイ映画 | 毎日新聞 2024/6/15有料記事
    https://mainichi.jp/articles/20240613/k00/00m/040/294000c

    遠藤記者「ひるまず権力と対峙」 新聞労連ジャーナリズム大賞授賞式 | 毎日新聞 2025/1/23 有料記事
    https://mainichi.jp/articles/20250123/k00/00m/040/332000c

    遠藤浩二 | 毎日新聞
    https://mainichi.jp/reporter/endokoji/

    追跡 公安捜査 | 毎日新聞出版
    https://mainichibooks.com/books/nonfiction/post-712.html

  • 警視庁公安部の正義とかけ離れた捜査は、人の命まで軽視する事態に波及する。権力組織に蔓延する責任所在の不明瞭が暴力性に拍車をかけていく。これを看過する事なくメディアは権力の監視を怠ることを切に願う。そうでなければ公正であるべき司法制度まで瓦解する。私たちの生活は思わぬところから不条理に陥るかもしれない。それが信頼すべき組織内の出世欲だとすればあまりにやりきれない。謝罪では済まない冤罪の非人道性、そして腐敗する組織の本質を問いただす筆致に感嘆する。

  • 国家権力の犯罪=大川原化工機事件の取材を通じて公安・検察・裁判所の共犯関係を暴く。
    何よりも無実(というかでっち上げ)の罪で逮捕され長期間勾留され、体調悪化で癌が発見されたにもかかわらず、保釈請求が認められず十分な治療を受けることがかなわず逝去された顧問の相嶋さんと家族の無念さは想像を絶する。
    公安の自分たちのでっち上げストーリーを十分に検証することもなく、立件に不都合な証拠や事実は隠滅し自らの組織と出世欲と保身にまみれた輩に権力を保持させることの恐怖と権力を抑制させるための有効な機関が不可欠と感じる。
    本来その役割をするべき検察も事件を立件する実績重視から人権を軽視した捜査手法がまかり通ることを許す結果となり、更に人権の砦たるべき裁判所が保釈請求の際に通り一遍なお役所仕事でなく個々の事件の具体的な実情に踏み込んだ判断(人の生命身体に関わる)が強く求められる。
    そうでなければいつまでたっても司法の真の独立=国民の信頼を勝ち取ることはできないだろう。
    本書出版後国家賠償訴訟の控訴審で今年6月の原告側=大川原化工機側が勝利し、国と東京都が敗訴=1億6600万の賠償を命じる高裁判決が出され確定した。
    出来れば勝訴までの事実を捕捉する増補版の出版が期待される。


  • 警察庁長官狙撃事件、大川原化工機事件、
    二つの「事件」を通して、
    公安がいかに酷い捜査をしてきたかを、
    毎日新聞東京社会部の記者が取材をもとにまとめ上げた本。
    狙撃事件は結局迷宮入りしたにもかかわらず、
    公安は最後まで「オウムの犯行」といいはる。
    しかし、実際は犯人に協力したという証言をする人がいた。
    記者はその人と接触もしている。
    警察もその線で犯人を特定していたのに、
    公安が「犯人はオウム」と決めつけたため、
    正しい証拠は採用されず、犯人を取り逃がした。

    そして大川原化工機事件。
    これは青木理さんをはじめ多くの方が語っているので
    概要は知っていたが、記者はかなり掘り下げている。
    公安の中にも「この操作はおかしい」というものはいて、
    法廷で「捏造でしょ」と言い放ったという話は有名。

    しかし、そういう良心を全く持たない、
    「組織の命令に従うまで」というエリートたちが大勢いることが
    この本で嫌というほど取り上げられている。

    結局この事件、公安が最後に起訴をとりさげる形で幕を閉じたが、
    交流された3人のうちの一人は癌でこの世を去ってしまった。
    保釈を認めない公安、裁判所。
    人を人とも思わない連中。

    エリート、頭がいいはずの人たちが、なぜこんなことをするのか?
    …答えは、頭が悪いから、なんだと思う。
    持論だが、偏差値エリートで、子供のころから受験勉強ばかりしていて、
    世の中との接触が不十分なまま、変なエリート意識を持ち、
    無謬性、自分は間違えない、と思い込む。
    正解が決まればそれに向かって120%邁進する。
    人の気持ちなど知ったことじゃない。
    せこい手、ずるい手、何でも使って、自分の正しさを証明しようとする。

    そういう人種が官僚の中に一定数いる、ということだ。
    そしてそんな連中に権力を持たせるから、
    それが国民に、たまたま彼らの眼に止まってしまった国民に、
    暴力の形で襲い掛かってくる、ということだ。

    恐ろしい。
    権力を持たせることは全体最適のために必要なのかもしれない。
    だとしたら、こんなバカではなく、まともな人に権力を与えなくてはいけない。

    権力の頂点。。三権分立とはいうが、なんだかんだ国民に選ばれた
    議員のトップの首相がそこにいるはず。
    その首相がろくなもんじゃない。特に安倍首相の時にモラルが大いに崩れ、
    それが公務員、官僚にも波及した。
    森友問題の公文書破棄なんて、昭恵さんを守るために公務員が犯罪を犯した、
    としか考えられない。

    そんなことをしているうちに、
    2024年の日本のGDPは世界の3.6%に落ちた、と寺島実郎さんが言っていた。
    ピークの1994年は17.8%。わずか30年で日本の影響力は5分の1に落ちたということ。

    一度壊れないとだめなのかな。。堕ちるしかないのか
    宮台真司さんではないが加速主義か、、、


    序章  法廷で飛び出した爆弾発言 

    第1章 未解決事件の真相を追う

    第2章 公安と特命捜査班

    第3章 なぜ事件はつくられたのか

    第4章 公安に狙い撃ちされた企業と人

    第5章 次々浮上する捜査の問題点

    第6章 正義のありか

    付録

  • 警察組織内の役職名や序列の知識がないため読みにくいところはあったが、著者の熱い正義感と情熱は読み応えがあった。特に大川原化工機の相嶋氏の最後に関わる章は涙なしには読めなかった。同調圧力の強い日本においては、兵庫県、鹿児島県警、関西財務局の例のように、内部通報は命がけで行うことになってしまっている。このような嘆かわしい現状を、深く実感させられる本だった。

  • 小説ではなくドキュメンタリーなので、クスッとする事もウルウルする事も無く面白くはない
    これを読んで今野敏氏の公安モノが真実味を増す気はします

  • 大川原化工機事件について丹念に取材をし、事件の本質に迫ったルポ。警察という組織について理解をするのに有用な一冊だと思う。

  • これを読んで、新聞記者になりたいと思う人が出るだろうなあ

  • ふむ

  • 警視庁長官狙撃事件と大河原化工機事件。警視庁公安部が犯した大きな過ちを取材したもの。
    警視庁長官狙撃事件において、公安部は一貫してオウム真理教」の犯行と断定して捜査を進め、時効を迎えたが、筆者は「真犯人の支援者」と接触し、また、別の見立てをしていた刑事部が結成した特命捜査班も取材、真犯人にたどり着いている。
    大河原化工機事件においては、国家賠償請求訴訟における現職警察官の「捏造」という証言を契機に取材を進め、公安部内部での力学も含め、冤罪事件の全容を描いている。
    筆者の取材による記事が裁判の証拠にも使われるほどの綿密な取材であり、ジャーナリズムにはこういった地道で社会的な意義のある調査報道を期待する。

    【目次】
    序章  法廷で飛び出した爆弾発言  
    第1章 未解決事件の真相を追う 
    第2章 公安と特命捜査班 
    第3章 なぜ事件はつくられたのか 
    第4章 公安に狙い撃ちされた企業と人 
    第5章 次々浮上する捜査の問題点 
    第6章 正義のありか 
    付録 

  • 大川原加工機事件は一体なんだったのか、と手にとった本書。あっという間に6時間ほど過ぎて読了。ものすごいドキュメンタリーである。警視庁公安部というエリート官僚の無能と悪辣ぶりに、怒りで頭がクラクラする。本書では大川原加工機事件の予兆となる大失態事件「警察庁長官狙撃事件」についても詳細な調査結果が書かれている。これだけでも重いのに、さらに不正を重ねた警視庁公安部。不正を働いた関係者は糾弾されるべきなのに、多数が昇進しているという事実にも怒りが収まらない。全国民納税者必読の調査報道本!

  • 信憑性の高い自供があるのに未解決で片づけた長官の狙撃事件。その病理は糺されることなく、大川原化工機事件の暴走へと続いた。当局でさえ欠陥ありと認める規制への違反。無理筋の立件も公判を維持できず。捜査員をして”捏造”とまで言わしめる。その迷走ぶりは、警視庁公安部という一組織に留まらず、日本の官僚システム全体の構造的欠陥を示唆する。…民への奉仕よりも自らの立身出世。無理を通してでも目立たねばならぬ宿命。どんな過ちでも認めてはいけない無謬性。…犠牲になった一つの命。その重さを感じることから始めねばならない。

  • 東2法経図・6F開架:317.7A/E59t//K

  • 多数の証拠は真実なんでしょう。大川原化工機のえん罪事件では、誤認逮捕だと減点になるから、無理やり有罪にするために事実を捻じ曲げた。別の事件はオウム真理教という別のターゲットが言い訳になるが、大川原事件はまるっきり警視庁公安部の悪質性。それを擁護する東京都も減点が怖いのか。自浄作用がない。2025年都議選の直前の高裁判決で、小池は何か動かないのか。
    コナンの映画で「恋人はこの国」という公安、あまりに逆過ぎて笑える。同僚捜査官が捏造と指摘しているが、ならその時に告発できなかったのはなぜか。他にもかなりある、ということか。

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