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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784620328379
作品紹介・あらすじ
東大教授の加藤陽子氏とイラストルポライターのモリナガ・ヨウ氏が、戦前の外交史をひもとく。競存から緊張へ変化した日中関係、何が日ロ関係を転換させたか、日本人の英国観の変遷、東アジアの情勢にみる日独関係――歴史から日本の未来を探る。
みんなの感想まとめ
戦前の外交史をテーマに、著者が多国籍の研究者による論文を元に深く掘り下げていく内容が魅力です。特に、日中、日ロ、日独などの歴史的関係を通じて、日本の未来を考察する視点が新鮮で、我が国目線だけではなく多...
感想・レビュー・書評
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菅が嫌った加藤陽子はどんな人かと読んでみたが、ただひたすら学究の人という印象で、右派が何を恐れたのかわからない。
親しみやすい題名や表紙絵に誘われて手にしたが、とにかく対象にした研究者や論文などが多すぎて、加藤さんって賢い人なんだろうなあということしか普通の人にはわからんだろうなと思った。私程度には手に負えんということ。
ただ、中国、ロシア、イギリス、ドイツとの互いの国の歴史観を研究しあうことの大切さは感じた。我が国目線オンリーは危険ですよね。◯◯ファーストは排外主義の合言葉ですから。
モリナガ・ヨウさんのイラストは面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
加藤陽子氏の文章とモリナガ・ヨウ氏のイラストで描く、戦前の外交史。
モリナガ・ヨウ氏のイラストが面白かった。 -
東大出版会のPR誌に連載された専門書の解説書評なので仕方がないとはいえ、紹介されるのはどれも多国籍の研究者による論文集であり、相当に専門的な(トリビアルな?)内容である。数多くの論文を限られた文字数で紹介しながら評していく流れであり、モリナガ氏の絵文である程度マイルドに編集されているが、追いかけるには相当な歯ごたえで消化がおぼつかない。加えて「有名な」とか「よく知られた事実として」等のあとに来るのが初見の内容だったりすると読んでいて心が折れる。
田中上奏文の出どころを扱ったものや、欧米語を漢語訳する際、日本で訳された和製熟語と中国の翻訳家(厳復)訳が競合し、やがて和製熟語が優勢となった経緯など、詳細を追いたくなるものも少なくないなか、ほぼ唯一まとまった書評となっている桂太郎の書簡集ほどの分量があればと惜しまれる。
気になったのは「日・中・ソ・独による反ベルサイユ・ワシントン体制(反英米)の連合構想」なるものが繰り返し出てくる点で、保阪正康による陳立夫からの聞き取りではトラウトマン工作の際、日・中・独で対ソ・英の枠組が模索されていた形跡があり、国民党の対ソ観はどのようなものだったか、いまだ歴史家の間でも揺れ動いているのだろうか。 -
テーマは興味深いし、モリナガ・ヨウさんの
挿絵というかまんがというかは楽しいし、
全体的にすごくいい本ではあるのだけど、
頭にはほとんど知識が入らなかった。
唯一響いたのは、
この本のタイトルでもあるが、隣の国が我が国の歴史をどう研究しているかを
追いかけるとよい、逆も真なりで、日本も中国史の研究を中国に教えるとよい、
的なこと、かな。
隣の芝生は青い、じゃないけど、客観性は出るだろな。
偏見もありそうだけど。それは自国も同じ。
今や日本は「美しい日本人がそんなことをするはずがない」と、
幼稚な正義感?で、関東大震災時の朝鮮人虐殺やら、
大東亜戦争時の捕虜や沖縄戦の市民の扱いに蓋をしている。
事実は事実として受け止めなくては。
人間なんてそんな大したものではないのだ。
東日本大震災でも行列を崩さなかった、なんてことを美談にしているが、
その一方で店の略奪などは当然あったわけで。
それも外国人のせいにする向きがあるが、それだけのはずはない。
いろんな人間がいるのだ。
SNSの誹謗中傷もしかり。いじめしかり。
そんなもんだ。
歴史を追うのは大切。
。。この本の主旨もおそらくそういうところにあったのだろうが、
なぜか残らなかったな、、
私がそんな戦前を知ってるわけはないのだが、、、
んーーー
第1章 日中の戦争観――歴史認識を問い直す【日本と中国1】
●海の向こうは……世界の中の日本と中国
●重慶で私も考えた 中国重慶の国際会議で触れた中国研究の最前線
●自国の利己追求に歴史が「使われる」時代
●敗者の帰還と満洲体験 帰還者は帝国崩壊をどう捉えたか
●中国と中国人にとっての1945年
第2章 競存から緊張へ変化した日中関係――私たちは今、何をすべきか【日本と中国2】
●苦難の中の日中関係 対立と共存
●日中関係、どこからやり直すか
●歴史の中に存在する多彩な中国像
●日本・中国・台湾 三国関係を追う
●世界政治を揺るがした「田中上奏文」の謎に迫る
●「田中上奏文」はどのようにして作られたか
第3章 西洋と東洋を結ぶ架け橋へ――何が日ロ関係を転換させたか【日本とロシア】
●ロシアが残した日本史への刻印
●花も実もある日露関係 拮抗する二国関係において「真実ならざるもの」を見抜く
●日本とソ連、それぞれの1930年代
●ソ連と日本 タフな交渉と戦争の時代
●ロシアの対日参戦の正当性を探る
●日ロの類似点が導く対ロ交渉の到達点
●帝政ロシアからソ連を経てロシアへ
第4章 明治日本はイギリスに何を求めたのか――日本人の英国観の変遷【日本と英国】
●一つに収斂(ルビ:しゅうれん)しない日英関係の姿
●ギャップに満ちた日英関係
●現代の米中対立と戦前の日英攻防
●戦後ロンドン金融市場の変容
●イギリスの平和思想と国際連盟への期待
第5章 東アジアの国際情勢にみる日独関係――「同盟」の真のかたちとは【日本とドイツ】
●東アジア情勢の中で語られる日独関係
●日独関係における相互イメージ
●日本とドイツ、人と技術の交流
●長期政権を築き、新時代を拓いた桂太郎
●桂太郎の複眼的思考を書翰から読み取る -
加藤陽子氏の著作ということと、表紙のフレンドリーな雰囲気のイラスト(本文中の緻密なイラストもすごい。高度な歴史知識も感じて、イラストもわたしには難しかったけど。でも加藤先生の顔のイラストが全部かわいい)に惹かれて買ってしまったけど、悲しいかな、わたしには難しくてまったく歯が立たない感じで残念だった。(「歴史総合」を学ぶ高校生に、みたいなことも前書きに書かれているんだけれども…。)そもそも、取り上げられている歴史書や研究書を読んでいることが前提みたいで、その歴史書や研究書も何巻もあるような専門的なものと思われるし、前もってそうと知っていれば買わなかったかも、とすら…。
でも!、この世界をよくするために過去の歴史を学ぶうえで、自分の国の側から見た歴史だけではなく、他国の側からみた歴史を知ることが大切、っていうことを教えられただけでも読んでよかったと思った。たとえば、日本で教えられている中国史と中国で教えられている日本史ではギャップがある、とか、「自国史教育が世界史教育と乖離している現状」とか、そういうことを知っただけでもよかった。
(って、それしか言えない感じが悲しいが。もっと勉強しないと。またいつか読み返したりしたい…)
どうでもいいけど、加藤先生がル・カレ読んでらっしゃるのはうれしかった。 -
戦前の日X関係に関し、東大出版会の本+アルファの内容紹介。東大PR誌連載の書籍化。
日中関係は自分の既読の本も複数あり、細部は消化不良だが違和感は覚えない。日露では、ソ連参戦につき、日露戦争やシベリア出兵の復讐に日本側は思い至らなかった点や、法的根拠は1945年6月の国連憲章第103条に求める点が面白い。日英では、1930年代には「帝国主義的共存計画」は困難だったとの論を紹介。日独では、当時の独は東アジアへの関心は薄い、また対中施策と対日施策を比較の上で検討、という点を指摘。
本書の主論と同様に興味深いのが、2010年〜18年連載のため、現在との環境の違い。日中・日露間では、本書で紹介される学術交流が現在は可能だろうか。防衛研究所所属として岩谷將の名が出てくるが、その後中国で拘束されると予想し得ただろうか。また「近年の中国で歴史学への公的評価は階級闘争史観から民族復興の視点へと変容」とあるが、なおそうだろうか。特定秘密保護法や装備移転三原則への著者の警戒感は、現在では一般にあまり共有されていないのではないか。 -
他の文献を読んだ前提で進められるので、文中の文献を読まないと意味がない。
雑誌連載をまとめたもので内容が古くなっているのが残念 -
これは難しい。
他にレビュー書かれた皆さんも概ねそのように思われてるようで安心したw
加藤陽子先生をテレビで拝見したことがあり、語り口もわかりやすく、さらに本のビジュアルも親しみやすかったことから手に取ってみたけど、私には歯が立たなかった。
そっ閉じ。
ブクログ本棚初の積読ステージへ。
いつか来たるべき時が来たらまた読もうと思います。 -
感情論でもなく、陰謀論でもなく、冷静にしっかりと見つめ直すこと、が今一番大事だと感じる本だった。
歴史を知らないので、知識量と前提段階が分からなさすぎて引き返そうか止めようかと何度も止まってしまった。
東大のレベルはこうなのか…と思いつつも、流し読みすれば良しとしようと方向転換して読了。
日本から見た世界はよくあると思うけれども、世界からみた日本とそれを並行させるというのは新しい目線に感じる。
歴史は繰り返すというけれど、そうしないためにも学べるのもやはり歴史からしかないのだと思う。
思想化する歴史観というのが目から鱗で、また教えたいように、見せたいように、お互いが相手国について教育している、という話もとても衝撃的だった。
多くは為政者やその周辺者によって作られ変えられ、その時々によって感情すら左右されているというのは、一介の市民としては何とももどかしいような悲しいような。
とにかく加藤陽子さんの熱量がすごいのと、知識量に圧倒される。
しかし、そこに著者が生き生きとしている様子が感じられるのが素敵で、こんな風に探究し読書(論文も多いから調査かな?)し続けることができたら、人生楽しそうだなと憧れの念も抱いた。
余裕があれば、歴史を一通り他でなぞり直してから、もう一度読んでみたいのでマイナス1。 -
210/カ
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一回に2話くらい読む。休む。また2話くらい読む。3話セットだとぐったりする。デンスなのでそれくらいが限界。連載の量がちょうどよかったのだ。
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戦時中に外国が日本との関係をどう捉え、どう考えていたかについて記されており、興味深いもの。中国が必ずしも日本と対立だけを予定してなかったことなどから、もし〇〇だったらどうなったのだろう、と考えてしまう。論文を読んでの評が中心なので、その論考の内容がもっと知りたいところ。それを解説した方が面白いのでは?と感じた。
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第1章 日中の戦争観
――歴史認識を問い直す【日本と中国1】
●海の向こうは……世界の中の日本と中国
●重慶で私も考えた 中国重慶の国際会議で触れた中国研究の最前線
●自国の利己追求に歴史が「使われる」時代
●敗者の帰還と満洲体験 帰還者は帝国崩壊をどう捉えたか
●中国と中国人にとっての1945年
第2章 競存から緊張へ変化した日中関係
――私たちは今、何をすべきか【日本と中国2】
●苦難の中の日中関係 対立と共存
●日中関係、どこからやり直すか
●歴史の中に存在する多彩な中国像
●日本・中国・台湾 三国関係を追う
●世界政治を揺るがした「田中上奏文」の謎に迫る
●「田中上奏文」はどのようにして作られたか
第3章 西洋と東洋を結ぶ架け橋へ
――何が日ロ関係を転換させたか【日本とロシア】
●ロシアが残した日本史への刻印
●花も実もある日露関係 拮抗する二国関係において「真実ならざるもの」を見抜く
●日本とソ連、それぞれの1930年代
●ソ連と日本 タフな交渉と戦争の時代
●ロシアの対日参戦の正当性を探る
●日ロの類似点が導く対ロ交渉の到達点
●帝政ロシアからソ連を経てロシアへ
第4章 明治日本はイギリスに何を求めたのか
――日本人の英国観の変遷【日本と英国】
●一つに収斂(ルビ:しゅうれん)しない日英関係の姿
●ギャップに満ちた日英関係
●現代の米中対立と戦前の日英攻防
●戦後ロンドン金融市場の変容
●イギリスの平和思想と国際連盟への期待
第5章 東アジアの国際情勢にみる日独関係
――「同盟」の真のかたちとは【日本とドイツ】
●東アジア情勢の中で語られる日独関係
●日独関係における相互イメージ
●日本とドイツ、人と技術の交流
●長期政権を築き、新時代を拓いた桂太郎
●桂太郎の複眼的思考を書翰から読み取る -
気鋭の学者とイラストレーター、奇跡のコラボ。
歴史を複眼的に見る視点の面白さ。日中、日露、日英、日独それぞれの関係を深く考察することで見えてくる歴史の実像。
東京大学出版のPR誌「UP」の連載記事の単行本化。
新教科「歴史総合」の魅力を十二分に伝える一冊。
日中の歴史認識の掛け違いが、中国の歴史のスタートを1911年の辛亥革命に置くか1945年に置くか、という指摘に感心した。 -
著者買い
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東2法経図・6F開架:KW/2025//K
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これは連載時に読んでると、もっとエキサイティングで面白かったろうなあ
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