魅惑の仏像 千手観音―奈良・唐招提寺 (めだかの本)

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  • Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620605654

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  • 千手観音を知りたい。
    その異形の姿の意味を知りたい。
    その思いで、図書館から借りてきた。
    写真を撮られた田中光三さんの文章の中に
    「仏像を仏像として撮る。」と言う言葉があった。
    仏像は単なる彫像ではなく、遠い祖先が祈念した願いや想いが秘められている。
    この本に載っている写真は、まさにその言葉通りと感じた。

    沢山の眼で大勢の人々を観察し、沢山の手で大勢の人々を救おうとしている菩薩の姿。
    しかし、写真に写った千の手を持つ仏の姿は、とても心静かに眺めることはできなかった。
    私の胸は、見えない力により圧倒され、大きな何かに鷲づかみにされ、ある場所へと持っていかれそうな恐怖に満ちた。
    東日本大震災から10日が経った。
    私には、今なお瓦礫の下で発見を待っている人たち、避難所で厳しい状況に耐えている人たちの、救いを求めている手に見えてしまうのだ。

    いつか必ず、この千手観音に会いに行きたい。
    その時は、心穏やかに眺められることを祈る。

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著者プロフィール

写真家。飛鳥園。

「2007年 『仏像の秘密を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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