現代のまちづくり: 地域固有の創造的環境を (丸善ライブラリー 328)

制作 : 池上 惇 
  • 丸善出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621053287

作品紹介・あらすじ

「まちづくり」「地域おこし」とは、一過性のイベントによって人を集めることではない。日本各地の固有文化を深く掘り起こしつつ、暮らしと産業のなかに活かす人々に注目しよう。創造都市づくりと新しい起業者精神を提起し、ソフト・パワー時代の日本再生を地域から展望する。

感想・レビュー・書評

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  • 各地のまちづくりについて色々な視点から紹介されていた。
    地域固有の良さをどのように展開させていくか、どのように地域の人が自ら持続的に関わりあうことができるのか、興味深かった。

  • まちづくりとは何か。
    やっぱり一番大切なのはそのまちがもつ「特性」を最大限生かすこと。
    そして一過性のものではなく、「継続性」があること。

    ん上のことは地域経営の授業でも取り上げているし、ほかの本にも書いてあったこと。

    もうひとつこの本で強調されていてのは、
    よそのまちと「比較」すること。
    比較することで、そのものの「特性」が浮き彫りになるからね。

    あと文化の重要性についても述べられている。

    最初にそんな感じで総論っぽいことをさらっと書いてあって、
    あとは村おこし・まちづくりの成功例として、日本各地の市町村をいくつか具体的に挙げている。
    具体例にわりと重点をおいている・・・・・?のかな?

    特に印象的だった地域を二つほど。


    その1.福井県
    水が綺麗。
    その特性を生かして酒造りに力を入れているということ。
    ⇒個人的に、福井県=水が綺麗な場所ってインプットされているので興味深かった♪

    1)福井の地酒は本当に美味しい。
    今まで飲んだ中で一番美味い日本酒でした。笑
    2)福井出身の友達がいて、とても綺麗な肌をしていて。
    一人の人間で福井を判断しちゃいけないんだろうけど(笑)、水が綺麗な場所で育った人は肌が綺麗だ!って聞いていたので、納得。
    3)福井の方言で、コップ満杯の水=「つるつる一杯」というらしい。
    水の表面がつるつるしている=水が綺麗な地方ならではの言葉なのかな?

    そんな感じで、福井の水は綺麗なんだろうなぁ、と憧れを抱いているのです。笑

    だが!そんな綺麗な水を保つのは、この現代社会においてやはり難しい。

    そこで住民の意見が興味深くて。
    「綺麗な水を維持すべきか?」
    との問いには、ほとんどの人が賛成。
    が、「そのために費用負担をしてもいいか?」と具体的な話になると、途端に過半数が反対。

    地域経営の授業で、「総論賛成、各論反対」って聞いたけど、やっぱりよく見られる現象なんだね。
    いいところは残したいとぼんやり考えるけど、自分が負担してまで残したい、ってほどの意識はあまり浸透していないんだろうな。


    や〜〜〜、福井は水が綺麗なままでいて!
    美味しい日本酒残して!


    2)墨田区
    取り上げられていましたよ、墨田区!!!
    ・中小企業振興に力を入れている。
    モデルショップを指定していること。
    うんうん、「墨田の個だわりショップ」って見た気がするw
    ・職人支援
    特定の技術を持った職人さんを支援するのみならず、
    依頼してその技術を公開してもらう。
    そしてそれをみんなに知ってもらったり、次世代の後継者育成に生かしていく。

    …あのバネ職人さんの話もあったぞ!!

    ・小さな博物館をたくさんつくる
    下町の文化・生活史を知ってもらうため。
    ⇒これは実感した!
    両国近辺だけでも、花火博物館とか震災博物館(?)みたいなのが色々あったもん!

    「文化のなかのものづくり」のまちとして紹介されていたよ。
    ちなみに秋田県小坂市と対比されていたよ。
    都心の「まち」と、地方の「まち」みたいな。

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